テーマ:住宅の公共性
「ダイワハウスコンペティション」は今年で6年目を迎えます。
昨年は「これからのすまい」をテーマに論じていただきました。今年は「住宅の公共性」をテーマに論文を募集します。個の世界がインターネットを介したコミュニケーションを構築している今日、リアルな生活の場となる住宅には何が求められているのでしょうか。また、都市や街という環境の中で、「住宅の公共性」とは何なのでしょうか。さらに、地球上で進む環境破壊は、私たちの生活を脅かそうとしています。そのような状況において、住宅がプラベートで私的な場所であるという位置付けや、一住宅一家族という概念は、果たして現代社会の住宅像なのでしょうか。これらのことを踏まえて、今回は「住宅の公共性」という観点で、これからの住宅のあり方を問いかけます。今年も昨年に引き続き、課題に明快なディテールはありません。それぞれが独自に問題と向かい合い、「住宅の公共性」について考えてください。
単なる現状批判ではなく、力強い提案を求めます。
審査委員より一言
山本理顕 開けないと風が入ってこない
──「小さなもの」に満足していていいのか
藤森照信 私だって公共性を考える
──美しいのは住宅地の向こうに広がる野山だけ
千葉 学 建築の力を信じているか?
──住宅という空間は公共性を担うことができるのだろうか?
松山 巖 馬鹿馬鹿しさに耐えろ
──個人の欲望が増大する状況であえて「公共性」を問うこと
西村達志 公共性のある「エコ」な住宅は「エゴ」な住宅を越えられるか