強まる陽射しや深まる緑の美しさに、いよいよ夏の訪れを感じるようになりました。
しかし急な気温の変化など、季節の移り変わりに伴い、体調が不安定になる方も多いのではないでしょうか。
そんな時期には疲労回復に有効な梅を活用した、料理家の近藤幸子さんのレシピがぴったりです。
じっくり煮込んだ豚肉はほどけるような食感で、暑くなるこの時期でも、爽やかな酸味が利いた梅干しと一緒にさっぱりいただくことができます。並べて添えるチンゲン菜の緑が鮮やかな、目にも美味しいひと品です。
そして残った豚肉の茹で汁には旨味がたっぷり詰まっています。季節の食材を取り入れた煮物やスープを作るのもおすすめです。
味が染み込んだ軟らかい豚肉はご飯にぴったり。
一緒に煮込んだ梅干しを崩して合わせれば、夏らしいさっぱりとした味わいに。
お酒のおつまみとしても重宝しそう
材料(4人分)
豚肩ロースブロック…800g
塩…小さじ1
長ねぎ…1/2本
ショウガ…薄切り4枚
[煮汁]
茹で汁…3/4カップ
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醤油…大さじ4
酒…大さじ4
砂糖…大さじ5
梅干し…6個
ニンニク…2片
チンゲンサイ…1ワ
作り方
肉の下ごしらえ
豚肉は余分な脂身を取り除き、12等分して塩をすり込む。
アクをとる
圧力鍋に水(分量外)と長ねぎとショウガを入れ、沸騰させる。
豚肉を入れ、強火で煮てアクを取る。(※圧力鍋がない場合は普通の鍋でOK)
具材をすべて煮込む
3の鍋に分量の茹で汁、A、梅干しとニンニクを加え、豚肉を戻し入れる。高圧にセットし、5分加圧する。
そのまま自然放置して、圧力が完全に下がったら蓋を開ける。
具材をすべて煮込む
3の鍋に分量の茹で汁、A、梅干しとニンニクを加え、豚肉を戻し入れる。高圧にセットし、5分加圧する。
そのまま自然放置して、圧力が完全に下がったら蓋を開ける。
盛り付ける
茹でたチンゲンサイを添えて盛り付ける。
POINT
下茹での時にしっかりアクを取る
鍋の蓋を閉める前に、しっかりとアクを取っておく。雑味がなく旨味たっぷりのスープに仕上がる。
梅干はしっかり塩分のあるものを
甘みが強い梅干しでは味の締まりがなく、美味しくできないので、しっかり塩分のある梅干しを。今回は塩分濃度10%のものを使用。
下茹でして残った汁は、他の煮物やスープなどに活用。旨味が凝縮されているので、美味しい料理に生まれ変わる。付け合せのスープにしても、冷蔵庫で保存して翌日使ってもOK。
副菜メモ
残った茹で汁でもう一品
残った茹で汁を活用して、さっぱりとしたスープを作ってみては?メインを煮込んでいる間にさっとできるので効率的。夏には冬瓜とシイタケを具材にするなど、季節の食材を取り入れて楽しもう。
監修
料理研究家:近藤幸子
料理研究家。仙台の料理学校でアシスタント、講師を務めた後、料理研究家として独立。現在は東京・清澄白河にて料理教室『おいしい週末』を主宰。2児の母でもある。著書に『近藤幸子のしあわせ絵本レシピ』(白泉社)、『おいしい週末』(筑摩書房)、『重ねて煮るからおいしいレシピ』(主婦と生活社)がある。最新刊に日々のごはんづくりのアイデアを詰め込んだ『がんばりすぎないごはん』(主婦と生活社)がある。
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