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本当はこわい、はしか
家族で、社会で、子どもの命を守りましょう


一時的になにかに夢中になることを指して「はしかみたいなものだ」と言ったりしますね。日本でははしか(麻しん)を軽く考える人が多く、「熱が出てボツボツが出る、子どもの病気」程度の認識ですが、実は命に関わるとても怖い感染症のひとつ。予防接種の徹底により感染者は少なくなりましたが、2016年にはコンサート会場に感染者がいたことから大きな騒ぎに発展するなど、安心できない現状です。「流行を防ぐためには、大人が正しい知識を持ち、積極的に予防することが大切」と語る有明こどもクリニック豊洲院 院長 小暮裕之先生にお話を伺いました。

感染力は非常に強く、治療法もなし。重症化すると命に関わることも

はしかの特徴として、まず挙げられるのは感染力が非常に強いということ。インフルエンザなどは咳やくしゃみからうつる「飛沫感染」ですから、広がる範囲は数メートル程度です。
一方「空気感染」するはしかは、この強いウィルスがたんぽぽの種のように50メートル先でもふわふわと飛んでいってしまいます。はしか特有の発しんが出るまで風邪との区別がつきにくく、はしかだとわかったときにはすでに多くの人に感染している可能性もあるのです。

はしかに治療法はありません。症状がおさまるのを待ちますが、十分に体力がない乳幼児や高齢者にとっては命に関わる病気です。また、はしかにかかった10年後、20年後に脳炎を引き起こすケースもあります。はしかを軽く考えず、徹底して予防していく強い姿勢が家庭にも社会にも求められています。

目指すのは「はしか0」! はしかを取り巻く日本の現状とは

2006年より、はしかの予防ワクチンMR(麻しん・風しん混合ワクチン)は、1回接種から、2回接種となり、より徹底した予防体制となりました。その結果、WHOは2015年日本をはしかの「排除状態」にあると認定。これは、日本由来のウィルスによる感染が3年間確認されていないことを意味します。以前「日本は、はしかの輸出国だ」と諸外国から非難されていたことを考えると、確実に成果が出ているといえます。

喜ばしい反面、社会全体ではしかを予防しようという意識が高まり、大人も予防接種を受けるようになったこと、熊本の震災の影響でワクチンの製造工場が稼働できなくなったことが影響し、現在ワクチンが非常に不足しています。あと1年くらいはこの状態が続くことが予想されます。

大人の方の多くは、自分は、はしかにかかったことがあったのか、予防接種はきちんとしていたかといった記憶が曖昧です。母子健康手帳があるとよいのですが、病院で免疫があるか検査してもらうこともできます。予防接種は複数回行ったからといって特に害のあるものではないので、最新の情報に注意し、ワクチンが潤沢になれば早めに接種することをおすすめします。

0歳への感染は? ワクチン接種のタイミングは? はしかにまつわる疑問あれこれ

MRの接種は1歳を過ぎてからですが、最近は0歳児から保育園に通うなど集団生活をするお子さんが増えてきました。「0歳児のうちは大丈夫?」と思われるでしょうが、妊娠中母体から胎児に免疫がうつるため、0歳の間は比較的感染しづらいといえます。
0歳クラスも1歳になれば順次接種していきますから、あまり心配しなくても大丈夫です。むしろ妊娠を考える女性が自分には免疫があるのかを確認しておく必要があります。

乳幼児のころはとくに予防接種が過密スケジュールになりがちです。一度タイミングを逃すと大変…ということもありますね。予防接種には生ワクチンと不活化ワクチンがあり、MR、おたふく、水疱瘡などは生ワクチンです。不活化ワクチンは少し体調が悪くても免疫はつきます。
一方の生ワクチンは、風邪などと戦っているときに弱いウィルスを入れても免疫がつきにくいため、体調が万全のときに接種したほうがよいといえます。心配なときは、お子さんの普段の体調を把握している、かかりつけ医と相談しながら接種の有無を決めましょう。

小暮 裕之

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