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コツをつかめば速くなる!目指せ、かけっこ一等賞

「運動能力には個人差がありますが、効果的なトレーニングによってその差を埋めていくことは可能です」と語るのは、かけっこ教室のコーチとして多くの子どもを指導する永野佑一先生。走力を高めることにより、スポーツ全般に求められる「自分の体をコントロールする力」が身につきます。運動会で一番になりたい子にも、かけっこがちょっと苦手な子にも役立つトレーニングを紹介してもらいました。今度の週末は近くの公園でお子さんと、かけっこ勝負をしてみませんか。

細かい技術にこだわるより、走り出しの姿勢を体に覚えさせる

決められた距離を走って、早くゴールした人が勝つ。かけっこのルールはとてもシンプルです。
「腕を早く振りなさい」「ももを高く上げなさい」と、マニュアル的に細かい枝葉の部分を指導しても、子どもの成長や体のクセは千差万別。
まずは根幹となる、走り出しの姿勢を徹底的に体に覚え込ませることが大切です。

良い例
悪い例

写真で良い例と悪い例を紹介しています。スタートのとき、理想的な斜めの姿勢がとれていれば、自然と足は前に出ます。
ちょうど、足から頭にかけて斜めの矢印がまっすぐに出ているイメージです。
とくに筋力が十分ではない子どもは、まっすぐに立っていると、後ろに倒れてしまい、お腹を出して走るパターンになりがちです。

まだ慣れていないお子さんの場合、「体を前に」と意識すると、悪い例のような、おじぎのポーズになることが多いですね。これでは矢印が曲がって、前に進んでいく力にはなりません。最初は、お父さんお母さんが、後ろから腰を支えて、正しい斜めポーズをとらせてみましょう。
「倒れるかな。もう倒れるかな。よしいけっ!」。何度もくり返して、自然と正しい姿勢になれるようにサポートしてください。

ジャンプ、スキップ、なわとび 遊びながら走力UP!

子どもにジャンプやスキップ、なわとびをさせると、大体の走力を見極めることができます。いずれも足が地面についていない時間が長いのが特徴です。

ジャンプが高く跳べない、なわとびが続かないといった子どもは、膝が曲がり過ぎていることが多いようです。地面を蹴る力が分散されてしまい、体が沈んでいってしまう。自分の体重で自分を疲れさせてしまうのです。

逆に体のコントロールができる子どもは、無駄な力を入れず、膝を適度にゆるめ、地面からの力をしっかりもらってスキップしたり走ったりしています。

リラックスした体づかいを覚えるには、なわとびが有効です。高く跳びすぎたり、膝を曲げすぎて沈んでしまうと、次が跳べない。腕のタイミングが合わないと引っかかる。単純な運動ですが、かけっこに必要なポイントがそろっています。

もっともシンプルな前飛びを、なるべく早いリズムで長く続けることを目指しましょう。リラックスして運動する感覚がわかってきます

よーいドンで飛び出す瞬発力は、ダイニングテーブルでも養える

「よーい。ドン!」とピストルが鳴って、すぐに飛び出す子と、一拍遅れてしまう子がいます。この差がゴールに大きく影響します。

求められるのは瞬発力。

私の教室では、スタートラインで子どもを座らせたり、片足立ちさせたり、その場でジャンプしたり、かけ足をしたり、いろいろな体勢で子どもをスタンバイさせます。
関係ないおしゃべりをしていることもあります。でも「バン」と合図をしたら、走り出すのがルールです。教室に長く通う子と、始めて間もない子を見ると、反応の差は歴然としています。瞬発力はトレーニング次第で磨いていけるということです。

トレーニングは自宅でもできます。ダイニングテーブルにいろいろなものを並べて、「コップ」「ぬいぐるみ」「青いもの」「丸いもの」と指示されたものを取る。
お父さんお母さんの声かけに、スピーディに反応するという練習です。ゲーム感覚で取組めますから、お子さんも楽しめます。耳で聞こえた合図を、体に連動させる。
この流れがスムーズにいくよう、小さな積み重ねを大切にしていってください。

永野 佑一

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