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お風呂で深める親子の絆 ~ 「浴育」をはじめよう ~

お風呂は、親子のコミュニケーションの場としても大きな役割を果たしています。2009 年に行われた調査では、小学生以下の子どもがいる家庭の約85%が親子で入浴していると答えました。最近では、「浴育」という言葉がメディアで話題となり、親子での入浴タイムを大切にしようという動きが広がっています。この「浴育」について、都市生活研究所の主幹研究員、青柳恵子さんにお話を伺いました。

お風呂は、毎日の健康のために欠かせない役割を担っています

お風呂の役割は、体や髪の毛の汚れを落とすだけではありません。浴槽のお湯に浸かって体を温めることも大切な役割のひとつで、寝付きがよくなるという効果があります。布団に入る1 時間前ぐらいまでに入浴を済ませて体温を上げておくと、布団に入る頃に体温が低下して自然な眠りにつきやすくなるといわれています。
 
お湯に浸かることには、まだまだよい効果があります。入浴中は、適度な水圧を受けることで、マッサージを受けたかのように血行が促進されます。さらに、お湯の中では浮力が働き、関節や筋肉が重力から解放されるため、リラックスできます。いつもよりも素直に話ができる…なんて人も多いかもしれませんね。これらの相乗効果により、一日の疲れがスッキリ取れます。暑い夏はシャワーで済ませたくなりますが、冷房で体が冷えていることも多いので、しっかりお湯に浸かりましょう。

「浴育」で正しい入浴習慣をつけ、お風呂の時間をよりよいものに

「浴育」とは、入浴をより豊かにするための考え方です。入浴の効果や入浴方法、お風呂の楽しみ方など正しい知識をつけることを「浴育」といいます。親子入浴は、子どもに正しい入浴方法を教え、将来にわたる入浴習慣をつけるための大切な機会。例えば、気温が低い冬はお湯の温度を高くするのではなく、浴室を暖かくすることが大切であるという知識を持っていれば、高齢者に多いといわれている「ヒートショック」という血圧の急変動による事故を防ぐことにつながります。
 
また、みぞおちの下までぬるめのお湯(38~40℃)に浸かる半身浴は、全身浴よりも体に負担がかからないということを知っていれば、疲れているときなど体調に応じた入り方も可能になります。家庭ごとの入浴習慣が、その子の入浴スタイルを形作っていきます。子どもといっしょに入浴する際は、安全で快適な入浴方法を意識できるといいですね。

気が散るもののないお風呂では、会話も遊びも思い切り楽しめます

子どもといっしょに入浴を楽しむことも「浴育」のひとつ。気が散るものがなく、親子の距離もぐっと近づくことから、会話が弾みやすいのがお風呂の魅力でもあります。2009年の調査では、小学生以下の子どものいる親の約8 割が「お風呂では親子の会話が弾む」と答え、約5 割ができる限り長く子どもと入浴し続けたいと考えていることがわかりました。
 
子どもが小さい頃は、お風呂で思い切り水遊びするのも楽しいものです。お風呂の壁にお絵描きできるバスクレヨンやお風呂用のシールなど、お風呂用のおもちゃも種類豊富。ゼリーやプリンのカップなど、家にあるものでも十分楽しく遊べますよ。
 
そのほか、季節の植物や果物をお風呂に入れる「薬湯」もおすすめです。春はしょうぶ湯、夏はミント湯、秋は菊湯、冬はみかん湯など、手軽に四季を感じられるだけでなく、その季節に合った入浴効果を得ることができます。

「肩までつかって100 数える」のはかつての習慣。事故とのぼせに注意!

かつては熱めのお湯に肩までつかって100 まで数えてから出るという入浴法が知られていましたが、入浴中はのぼせに注意して、子どもの顔が汗ばんできたら湯船から出してあげることが大切です。体を温めるために、熱いお湯をたくさん入れる必要はありません。38~40℃のぬるめのお湯にみぞおちまで浸かる半身浴は、20 分ほどかけてゆっくり入浴することで、体に負担をかけずに芯まで温めることができます。
 
子どもと入浴する際、とくに気をつけたいのは浴室での事故です。子どもがおぼれる事故の多くは浴室で発生しているようです。低年齢の子どもの場合、大人のシャンプー中などわずかな時間目を離しただけで、取り返しのつかない事故につながることも。子どもをお風呂に入れているときは、決して目を離さないように注意しましょう。

青柳 恵子

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