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自然体験で子どもの意欲UP! ~夏のファミリーキャンプ~

近年、自然体験を含む体験活動の重要性が見直されています。文部科学省中央教育審議会も、体験活動の意義・効果として、「社会を生き抜く力」の養成、規範意識や道徳心の育成、学力への好影響などを挙げています。自然体験といえばキャンプを連想しますが、初心者にはハードルが高く感じられるもの。そこで、「あばれんぼキャンプ」代表の中嶋信さんに、初心者向けのファミリーキャンプについて伺いました。

自然体験で得られる小さな成功体験の積み重ねが、自己肯定感や意欲につながります

子どもに必要なのは、家族でのいろいろな体験です。なかでも、キャンプをはじめとする自然体験では、「社会を生き抜く力」を養うことができるといわれます。自然の中は、日常よりも不便な環境ですから、普段できない経験をたくさんする必然性が生まれます。魚を釣ったり、薪に触ったりするような非日常の体験をするチャンスです。便利な家電も使えないので、子どもがお手伝いをする機会も増えるでしょう。
多様な体験を通じて、子どもは小さな成功を積み重ね、責任感を持つようになります。やがて「このままやっていけばいいんだ」という自己肯定感が生まれ、「もっとやりたい」という意欲の高まりにつながるのです。この意欲こそが、生きる原動力になります。また、思い通りにならない自然の中ではいい思いだけでなく、ときには悔しい思いをすることもあり、日常生活よりもたくさんのものを感じることができます。

自然に触れる機会が少ない今だからこそ、はじめてのアウトドア体験はぜひ家族で

しかし、子どもが自然とかかわる場や機会は年々減っています。内閣府『平成26 年度子ども・若者白書』によると、「キャンプをしたこと」や「ロープウェイやリフトを使わずに高い山に登ったこと」のある子どもは全体の6 割以下。1 年間にキャンプをしたと答える子どもも減少傾向にあり、10~14 歳では16.6%、15~19 歳ではわずか6.2%しかいません。小学校での体験活動の実施時間数もこのところ減少傾向にあり、学校以外の自然体験活動に参加する小学生もどんどん減っています。
このように小学校就学後に自然体験をする機会が減っているという現状もあるなかで、子ども時代の遊びの体験を支えるのはやはり家族。繰り返しキャンプを楽しんでいる子どもたちに、初めてのキャンプは誰と行ったかを尋ねると、ほとんどの子どもは家族とだと答えます。家族と1 回目のキャンプを楽しむということが、実はとても大切。アウトドアデビューはぜひご家族で楽しんでください。

まずはピクニックからスタート。バーベキューは下準備にひと手間かけて

キャンプの基礎は「屋外」「火をおこす」「ごはんを食べる」の3 つ。外でお弁当を食べるピクニックも立派なアウトドアなんですよ。山よりも川や湖、海のほうが生き物も豊富にいて遊びの幅も広がりますし、天候の変化も察知しやすいのでおすすめ。
身近なところでは、バーベキューサイトのある大きな公園でバーベキューをするのも楽しいです。道具は持ち込み・レンタルのどちらでもかまわないので、食材の下準備にちょっと手間をかけるのがポイント。「明日はみんなでバーベキューだよ」と声をかけて、子どもも一緒に準備しましょう。肉や野菜を串に刺したり、下味をつけたりしながら、準備も楽しく遊びにしていきます。アウトドアは家族の小さな共同作業。家族での体験は、将来的に仲間と力を合わせて何かを得るという成功体験を積むためのベース作りとして、大きな意味があります。

プロセスも遊びとして楽しみ、「もっとやりたい」という意欲をサポート

大人にとっては、目的地に着いてからが遊びで、目的地までの往復はプロセスに過ぎません。けれど、子どもは違います。遊びを目的にするのではなく、移動や準備のプロセスも含めてすべてが遊びになるのです。例えば、道を歩かず走り回っているのはつまらないからではありません。走り回るという遊びをしながら向かっているのです。アウトドアでも同じ。火を起こすのも遊び、ごはんを作るのも遊びです。子どもが自分からさまざまな体験をして、楽しさを見いだせるように大人がサポートしてあげてください。例えば、薪を運ぶとしたら「薪を運びなさい」ではなく、「何個運べるか競争しよう」などと子どもの気持ちになってきっかけを作ってあげます。強要するのではなく、楽しい体験で少しずつ意欲を高めていくことが大切です。子どもが「もっとやりたい」という気持ちのサイクルに乗りはじめ、次は泊まってみたい、と言うようになったら、ぜひキャンプ泊にも挑戦してみましょう。

中嶋 信

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