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住まい

住宅やマンションのキッチン・トイレ・バスルーム・洗面・外壁等、住まいのリフォーム事例の数々。


03 加藤ゑみ子

Profile

インテリアアーキテクト。(株)空間構造代表取締役。住宅・インテリア設計、住宅関連商品におけるデザインを専門とし、生活研究、テーブルセッティング等にも造詣が深い。
講演、著作も多数あり、『お嬢さまことば速修講座』『収納計画は人生計画』『美的のルール』『知的のルール』『気品のルール』等で多くのファンをもつ。

「和」の美は、「用」の美。

「貴族文化の装飾美が『洋』の美の基本です。つまり豪華に飾る美しさに価値があり、どんなに美しいものであっても、生活用品や用途のあるものとは区別されていたのです。これに対し、『和』の美には、このような区別はありません。今日国宝とされる屏風や掛け軸などの美術品でも、その時代には生活の中でちゃんと用途をもって生まれたものなんです」
そう言われ、気づいてみると、博物館や美術館に所蔵されている茶器も、花器も、刀剣も、仏像さえ、確かに使うためのものだ。
「日本が育んだ芸術は、まさに用途の美、つまり『用』の美の結晶。日常化された生活美学だったのです」
日本人なのに、いや日本人だから気づかずにいたこんな「和」の美の本質をひとつひとつ優しく解き明かしてくれるのが、加藤さんの『和のルール』。

日本人はシンプルなものが好き。

「20世紀はじめ、西欧でデザイン運動が盛んになり、機能を大切にすること、使う目的を満たしつつ美しくあることが求められるようになりました。西欧のデザインにおける機能美、実は、日本が、その先駆者だったのです。だから日本人は総じて、シンプルで、すっきりとしたものが好き。落ち着くと感じるのです」
確かに、絢爛豪華に飾り立てられたゴージャスな空間に魅力は感じるものの、なぜかリラックスできない。
「シンプルですっきり、これってまさにモダンでしょ。かつて日本の家は、シンプルそのもの。柱と襖、そして畳の床。これは完成された美しさです。西欧化が進むことによって、『和』の本質を見失ってしまった。だから今『和』をカタチだけ取り入れようとしても、そもそも無理があるんです」
和室をつくれば「和」という誰もが陥りがちな発想のあり方そのものが、「和」の基本からずれているということですか?
「そう。だって畳にストッキングをはいた足は美しくはないでしょ。それが美しいかどうか、そこに求めるべき目的はなにか、それを追求すること、それが『和』の基本です。ちなみに私は、街中にある電信柱も、ガードレールも、嫌いです。だって美しくないから」


収納棚の扉にも布地をアレンジ。取っ手がなくても開けることができる扉の工夫でシンプルに。


加藤さんがデザインした竹素材のカトラリー。その美しい曲線は使いやすさの追求から生まれた。

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