ロボット事業

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ロボットスーツHAL®は、身体機能を改善・補助・拡張することができるロボットです。

開発者の声

はじまっている。人間とロボットの新しい関係。

「人の役に立つテクノロジー」を追究し、ロボットスーツHAL®福祉用は開発されました。

Profile 工学博士  山海 嘉之(さんかい よしゆき) 筑波大学大学院システム情報工学研究科 教授 サイバニクス国際教育拠点リーダー/最先端サイバニクス拠点統括者 CYBERDYNE株式会社 CEO

Profile
工学博士 山海 嘉之(さんかい よしゆき)
筑波大学大学院システム情報工学研究科 教授
サイバニクス国際教育拠点リーダー/最先端サイバニクス拠点統括者
CYBERDYNE株式会社 CEO

1958年生まれ。工学博士。日本学術振興会特別研究員、筑波大学助教授、米国ベイラー医科大学客員教授を経て、筑波大学大学院システム情報工学研究科教授。機能工学系教授。脳・神経科学、ロボット工学、IT技術、システム統合技術、生理学などを融合した学術領域「サイバニクス」を開拓し、人間の機能を強化・拡張・補助する研究に取り組む。ロボットスーツHAL®の研究・開発を行うCYBERDYNE株式会社を2004年に設立、CEOを務める。

主な受賞歴

2005年
The 2005 World Technology Awards大賞
2007年
経済産業大臣賞
2008年
日経優秀製品・サービス賞 最優秀賞
2009年
平成21年度全国発明表彰 21世紀発明賞
2009年
内閣府「最先端研究開発支援プログラム」中心研究者および研究課題として採択
2010年
日経 Change Makers of The Year

科学や技術は人の役に立つものでなければならない

HAL®によって、麻痺して動かなかった脚が動き、立ち上がる。歩けなかった人が歩ける。階段も昇り降りする。そういう光景を目の当たりにすると驚きと同時に感動です。嬉しさに涙する人を何人も見ました。そういう方々にとってHAL®はまさに夢と希望です。

山海

小児麻痺で脚を動かせなかった人がHAL®を装着して、生まれてから48年ぶりに両脚で歩かれたという例もあります。それを見て、気持ちがずいぶん高揚したことを今も鮮明に覚えています。

それは何にもかえがたい喜びですね。

山海

そうです。ですから現在歩行が困難であっても、決して諦めないでくださいと申し上げたいのです。
ふたたび自分の脚で歩くことは、決して夢ではないのです。そもそも私の研究の唯一の目的は「人の役に立つための研究であり技術でなければならない」です。
ロボットをつくることが目的ではなく、人の役に立つために何が必要であるのかをとことん究めることです。
子どもの頃から、役に立つものをつくりたいという気持ちが強く、それは今も子ども時代のままです。

HAL®を装着した方の歩行を見ていると、「人とロボットの新しい関係がはじまっている」という印象を強くします。HAL®では人とロボットが共生というか、一体化している点です。

山海

HAL®という名称は「Hybrid Assistive Limb®」の略で、Hybridは混成です。これはHAL®の二種類の制御方法の混成という意味ですが、同時にまた身体と機械、人間とロボットの融合という意味もあるのです。
HAL®は総体として、人とつながり、人と一体化したロボットだといえます。

HAL®の特長である二つの技術とは、いったいどういう技術なのでしょうか。

山海

簡単に説明しますと、人間の意思にしたがって動くのが「随意制御」、そしてロボットが自律的に動くのが「自律制御」。この二つの異なる制御システムを備えています。このうち随意制御は、本当の意味で人とつながっている技術です。

ロボット、つまり機械が強制するのでなく、人が思った通り、人の意思に従って動くということでしょうか。

山海

そうです。人が動こうという意思を持つと、脳から運動ニューロンを通じて動かそうとする部分の筋肉に神経信号が伝えられます。生体電気信号ともいいます。この信号を受けて筋肉が動き、腕や脚を動かしているのです。しかし、障がいのある方は信号は発せられても筋肉が弱っているために筋肉を動かすことが難しい。その弱っているところを補う働きをするのが随意制御です。皮膚の表面の微弱な信号を皮膚に取り付けたセンサーが読みとって電気的に処理されて、腰に付けたコントロールユニットのコンピュータに送られ、その信号を瞬時に解析してパワーユニットを制御しつつ、脚や腕を動かす仕組みです。

もう一つの自律制御はどういう働きをするのでしょうか。

山海

あらかじめ、HAL®のコンピュータに人間の動作の情報をインプットしておいて、装着者の動作よりもほんのわずか先に情報を読み取り、動きをスムーズにするために手助けします。この二つの制御をハイブリッドにすることで、人の機能を拡張したり、補助したりするのです。

だから、下肢が不自由な人でも、生体電気信号と筋力がわずかでもあれば、HAL®を装着することで身体を動かすことができるということですね。

HAL®を生んだ分野を超えたサイバニクス技術

HAL®はほかのロボットとくらべて異質です。しかも人に身近で実用的です。機械工学の延長ではこういうロボットにはならなかったのではないでしょうか。

山海

そうですね。じつは私は研究者ではあっても「専門」という殻に閉じこもらない人間です。あえて専門は何かと問われれば、いまやっていることと答えます。また、こども時代の話になりますが、当時からロボットに憧れと興味をもったことは確かですが、化学でも生物でも電子工学でも、好奇心にまかせて何にでも夢中にのめり込んだものです。しかも徹底的に調べるんです。

その頃から分野にはこだわらなかったのですね。

山海

ええ、大学時代も研究者になってからもずっとそうです。大学院に進んで工学博士を取得した頃に、人間とテクノロジーの関係を考えるようになって医療への関心を抱き、本気で医学部への転籍も考えました。
筋肉の収縮と電気刺激の関係を学びたくてね。人の役に立つロボットを開発するには機械工学で十分ではないと考えていたのです。つまり、自分が専門とする研究分野や研究手法のために目的をさがすのではなく、逆に、まず目的があってそれを達成するために研究するというビジョンと発想が大切なのです。

それが、先生が提唱された新しい研究分野の「サイバニクス」ですね。

山海

そうです。サイバニクスとは、サイバネティクス(自動制御)、メカトロニクス(機械工学と電子工学)、インフォマティクス(情報学)を合わせて私がつくった造語です。これは脳神経科学、行動科学、ロボット工学、心理学、生理学ほかさまざまな分野の研究を融合させた、これまでにない新しいテクノロジーの体系というべきものです。さらにこれまでにないHAL®のようなロボットを世の中に普及させようとすると、技術だけでは不十分で、法知識や倫理や安全性への配慮など総合的な体制の整備が必要なのです。

人とつながるというHAL®のユニークな発想は、分野を越えたサイバニクス技術の一つの成果ということですね。

山海

その通りです、HAL®は一例です。ほかにも自律型ロボットや人工心臓、遠隔医療などの研究と開発を進めています。

【サイバニクス学術領域】
「サイバニクス」とは、「人」・「機械(ロボット技術)」・「情報系(情報技術)」の機能的・有機的・社会的融合複合技術の確立を目指し、サイバネティクス、メカトロニクス、情報技術を核に、IT技術、ロボット工学、脳・神経科学、生理学、行動科学、心理学、法学、倫理学、感性学…等、様々な分野を融合複合した新しい研究領域。

CYBERDYNE株式会社 CYBERDYNE株式会社は山海教授および山海研究室の研究成果を社会に還元すべく2004年に設立された大学発のベンチャー企業。ロボットスーツHAL®をはじめ様々な製品のリサーチ&ディベロップメントを行っている。

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『CYBERDYNE』、『ROBOT SUIT』、『ロボットスーツ』、『ROBOT SUIT HAL』、『ロボットスーツHAL』、『HAL』、『Hybrid Assistive Limb』 は、CYBERDYNE(株)の登録商標です。
ロボットスーツHAL®の技術的内容はCYBERDYNE株式会社の監修のもと作成されたものです。(一切の無断転載はご遠慮願います。)

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