ロボット事業

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セラピー用アザラシ型ロボット「パロ」は、精神的なセラピー効果を目的にしたロボットです。

事例紹介

国立大学法人神戸大学 神戸大学附属病院 こどもセンター 【兵庫県神戸市】

取材日:2011年11月17日

パロ導入概要

導入時期 2011年3月(2体)
導入理由 小児患者の精神的ケアのためアニマル・セラピーとして
症例 ●小児領域の疾患全般
導入後の変化 ●パロとのコミュニケーションで精神的に安定する小児患者が見られた

●診療科目 : 小児領域の全般

入院生活を楽しく… パロは「こどもセンター」に入院する子どもたちの一番の人気者

大きなガラス窓からさんさんと陽が射しこむ。部屋の壁や天井にはゾウやクジラ、トリやサカナの絵がいっぱい。絵本も遊具も揃っている。神戸大学附属病院4階の「こどもセンター」のプレイルーム(わにひろば)は子どもたちのワンダーランドだが、なかでも人気者は「ふわりくん」と「きらりちゃん」の2体のパロだ。

貸し出し期間を経て2011年3月に1体を、続けて2体目を導入。「こどもセンターで試用してみてすぐに、これはいけると思いました」と話すのは、導入を決めた小児科病棟の北山真次医長。心療の医学博士で、心身症や拒食症を抱える子どものための専門外来「親と子の心療部」の講師を務める。「治療だけでなく、子どもたちの入院生活が楽しくなる場所にしたいと考え、病棟のアメニティの充実を模索していてパロのことを知り、すぐに大和ハウスさんに連絡したんです」。

こどもセンター自体、2008年に小児医療の特化と病棟のアメニティの拡充を目的に生まれ変わった施設だ。病床は42床、全診療科の子どもたちが対象で、数日の入院から数ヶ月、難病で長期入院している子どももいる。「生まれてずっと病院生活を送る子どももいる。そんな子どもたちに病院をできるだけ楽しい場所にしてあげたい」。それが北山医長の想いで、子どもたち用に以前からロボットにも注目し、検討していたそうだ。

しかしどれも「機械的で無機質な印象がして」導入には至らなかった。くらべてパロでは、アニマル・セラピーと同様の効用である患者との「情緒的な交流」が確認できたと北山医長は話す。「ベッドからほとんど動けない子どものそばにパロを添い寝させると子どもの表情は変化します。安心した穏やかな顔になります。パロと遊びたい、触りたいという感情が高まり、動かしにくい手でパロをよしよししようとするんですよ」というのだ。

北山医長は「話したり、触れたりすると反応があり、情緒的な交流ができることがぬいぐるみとの決定的な違いです。子どもたちは本物の動物と同様にパロとコミュニケーションしています」と話す。

ぬいぐるみではそこまで感情の変化はない。しかもパロは、「アニマル・セラピーをするよりずっと扱いやすいし、清潔です。感染や噛み付きなどの危険性から本物の動物は病棟には持ち込めませんが、パロならその点の心配はありません。ふつうのぬいぐるみに見えますが、パロと触れ合っている子どもたちを観ていると、ロボットでこんなコミュニケーションができるのかと驚かされることがたびたびです」。そんなパロ体験を小児科医や精神科医の仲間が集った席でも話題にしたそうだ。

学齢の子どもたちは院内学校で授業中。午前のプレイルームには入院中の3人の幼児がお母さんと一緒に「ふわりくん」と「きらりちゃん」と遊んでいた。幼児のため、パロを抱えるのは難しいが、顔をくっつけたり、頬づりしたり、身体をなでたり、しきりに話しかけたりしている。その様子を見守る保育士の岡本由美さんは「パロは一番の人気者です」と微笑んだ。

「入院生活を楽しくしたい」と話すこどもセンターの北山真次医長(右)。より楽しく快適な小児科病棟にするために、保育士の岡本由美さん(左)がスタッフとして入り、子どもたちの入院生活をサポートしている。

パロはプレイルームに置いてあり、子どもたちは自由にパロと遊ぶ。重篤でほとんど身動きがとれない子どもも入院しているが、パロに添い寝をさせるだけでもセラピー効果があるという。

※本事例はあくまでパロの活用例のひとつとして紹介しているものであり、使用方法等を示唆しているものではなく、また掲載の内容と同様の結果を保証するものではありません。

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