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土地活用

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土地活用コラム

地球環境への取り組み ~越谷レイクタウン~

技術本部 東京デザイン事務所 街づくりグループ 主任 舘 智徳

個々の住宅建設と街づくりの両面から、環境保全に関する取り組みを推進。

かねてより大和ハウスでは、積極的な姿勢で環境活動に取り組んでいます。
こうした一連の活動が社会的にも高く評価され、この度『地球環境大賞』の大賞を受賞。
その受賞ポイントと詳細について紹介いたします。

環境に対する活動が評価され、『地球環境大賞』において大賞を受賞

この度、大和ハウスは第18回『地球環境大賞』(フジサンケイグループ主催)において、『自然と調和した街づくり~街区まるごとCO2削減~』の取り組みが高く評価され、大賞を受賞しました。
この地球環境大賞は、『産業の発展と地球環境との共生』を目指して創設された顕彰制度。個々の住宅における“点”としての省エネルギー対策はもちろん、街づくりの観点から“面”としての環境対策を推進するとともに、住まい手との環境コミュニケーションを進める、大和ハウスの環境に対する総合的な取り組みが受賞ポイントとなりました。

受賞のポイント

[1] 平成19年度 環境共生住宅認定 建設実績No.1

大和ハウスでは『自然と調和した街づくり」』を進めるため、環境共生住宅認定制度を活用。平成19年度までに戸建住宅・マンション合わせて4,889戸を供給し、建設実績総合1位となりました。

[2]  『越谷レイクタウン』において、自然と調和した街づくりの先進モデルを開発

『越谷レイクタウン』内に戸建住宅(132戸)と分譲マンション(500戸)を一体開発。風・太陽・水といった自然を最大限活かす工夫を施し、街区全体でCO2排出量の20%以上の削減を目指しています。

[3]  生態系保全と緑がつなぐ地域コミュニティ

大和ハウスが手がける『レイクタウン美環の杜』では、植栽の選定に地域適合種を採用するとともに、分譲地に生息する小動物との共生に配慮。
また、地域コミュニティ形成のきっかけとすべく、公園などの“緑のたまり”を積極的に設置しています。

[4]  住まい手とともに環境意識を育む

CO2削減の取り組みは、住まい手の共感を得て実践していただくことにより、最大限の効果を発揮します。この考えに基づき、大和ハウスでは、楽しみながら環境意識を高める、環境コミュニケーションサイト「未来惑星(ミライボシ)」を公開。さらに、親子参加型の「こどもエコ・ワークショップ」も開催しています。

地球環境大賞

『産業の発展と地球環境との共生』を目指し、財団法人・世界自然保護基金(WWF)ジャパン(名誉総裁・秋篠宮殿下)の特別協力を得て、平成4年に創設された顕彰制度。環境活動に対して意欲的に取り組み、持続可能な循環型社会の実現に貢献している企業や自治体、学校、市民グループなどを毎年表彰している。

PICKUP! 自然と調和した街づくり『越谷レイクタウン・居住街区開発事業』

今回、『地球環境大賞』の大賞を受賞した理由となった『自然と調和した街づくりの推進』を具現化した居住街区の概要や開発コンセプトについて、「平成20年3月、UR都市機構が主体となって埼玉県越谷市に街開きした『越谷レイクタウン』内において、大和ハウスは戸建住宅『レイクタウン美環(みわ)の杜(もり)』132戸と、分譲マンション『D’グラフォートレイクタウン』500戸の一体開発を行いました。
この『越谷レイクタウン』は、『親水文化創造都市』ならびに『環境共生先導都市』を開発テーマに掲げていることから、当社は『自然との調和』を念頭に置き、太陽・風・水といった自然を最大限に活かす工夫を施した『人と環境にやさしい街づくり』を推進。環境省の『街区まるごとCO220%削減事業』に認定※1され、集合住宅街区と戸建住宅街区でそれぞれCO2排出量20%削減を目指しています」と語る東京デザイン事務所・街づくりグループの舘主任。

レイクからの涼風がキャナルを通り、居住街区に流れ込みます。

キャナルをはさむ形で戸建住宅街区と集合住宅街区が形成。春と夏は積極的に風を街区に取り入れ、冬は風が入り込むのを防ぐよう、植栽されています。

『越谷レイクタウン』はその名が示すように、水辺空間と都市生活空間が融合した街。周辺地域を流れる河川の治水を目的としたレイク(調節池)とつながるキャナル(運河)をはさみ、戸建住宅街区と集合住宅街区がそれぞれ形成されています。
「湖面の温度は地面よりも三度ほど低く、冷えた空気が涼風となってキャナルを渡ってきます。この涼風を居住街区内に引き込むことで、夏のエアコン使用量を減らし、CO2の削減を図ろうと考えました」
さらに戸建住宅街区では、キャナルからの涼風だけでなく、越谷という地域の風環境にも着目。午前と午後、そして季節ごとに風向き・風力がどのように変化するのか調査し、東京大学・生産技術研究所の協力のもと、街全体の風の流れをシミュレーションしたそうです。
風況シミュレーションの結果と風が持つ特性※2に基づき、街の隅々にまで心地よい風を招き入れる住戸プランや、風速・風向きをコントロールする植栽レイアウトを考慮した街づくりを行っています」
この、風環境のコントロールに関係している綿密な緑化計画は、木陰を作って夏の輻射熱を減らす目的も担っており、その相乗効果によってより効率的にヒートアイランドを抑えることが期待されています。

※1 平成18年度、分譲マンション『D’グラフォートレイクタウン』が同事業の第一号として採択。また、平成20年度の同事業において、『レイクタウン美環の杜』が戸建住宅街区としては全国で初めて採択されました(平成20年5月16日)。

※2 建物壁面に沿って風が一方向に流れる『チャンネル効果』や、狭い出口に向かって風力が増す『縮流効果』など。

 『自然との調和』を街づくりに取り入れ、環境にやさしい住空間を創造

地窓から取り込んだ冷気が、吹抜を通って天窓を抜けています。

「街全体の風況シミュレーションと同様に、住戸内の風環境もシミュレーションしました。その結果をもとに、外部から入ってきた風が効率的に家の中を流れるよう、吹抜や天窓、リビング階段を設けたり、窓や室内ドアなどの配置を調節したりと、通風を促進させる工夫を凝らし、夏を快適に暮らす住空間を創造しています」と舘主任。
そのほかにも、落葉樹による光と熱のコントロールや、打ち水効果のある保水性舗装の採用など、自然の力で夏を涼しく、そして冬の寒さを和らげるさまざまな工夫が随所にみられます。
また、集合住宅街区では日照条件の良さに注目し、集合住宅としては日本最大規模の太陽熱利用システムを導入。各住戸に供給する給湯と暖房(床暖房)用の温水を太陽熱を利用して作り、光熱費のコストダウンとCO2削減を図っているのだとか。
『日本を代表する街にしよう!』という熱意を持って推進された当事業は、その思いを体現するがごとく、日本はもとより海外でも高く評価され、アメリカやイギリスからも問い合わせがあるそうです。
人と街と自然をやさしくつなぎ、明るい未来を創造する―――。
今回の街づくりは、大和ハウスが進める地球環境への取り組みを代表する事業となりました。


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