EVENT REPORTをご紹介します。
株式会社MUJIN
最高経営責任者(CEO)滝野 一征 氏
株式会社
フレームワークス
代表取締役社長CEO秋葉 淳一 氏
大和ハウス工業株式会社
取締役常務執行役員
建築事業担当浦川 竜哉 氏
2020年9月3日(木)に、大和ハウス工業主催 Webセミナー「2020物流ロボット最新事例とマルチテナント型物流センターにおけるこれからの自動化戦略」が開催されました。
労働力不足や物流業務の生産性向上といった、喫緊の課題に対して、ロボットの導入が加速度的に進展しています。日進月歩で進む技術革新のなか、業界をリードする3名が、進化し続けるロボット業界の現状と課題、将来の取り組みについて語り合いました。
2011年設立のMUJINは、技術革新を続けながら、現在は他社の追随を許さない「マスターレス(商品の事前登録無し)」「ティーチレス(ロボットの動作ティーチング無し)」という、導入・運用のオペレーションコストを大きく削減したロボットシステムを提供しています。
セミナーは、ロボットのデモンストレーションから始まりました。MUJINの展示場には、最新のロボットが展示されており、実際にロボットの動きを見ることができます。そのスピーディな動きを再認識したうえで、そのスピードアップのカギを握るのは実はソフトウェアであり、ハードウェアよりもむしろ限界値が高く、ソフトウェアの開発で済むためにロボットの必要台数も抑えることができるという、新時代のロボティクス技術を紹介しました。
自動化、ロボット化が進み、物流センターの作り方も大きく変わってきています。これまでの倉庫は、人をベースに建てられており、そこにロボットを導入するのは困難な面がありました。本質的に自動化、無人化を図るには、最初からロボットの導入を意識した設計、施工が必要となります。また、ウェアハウスマネジメントなどのデジタル化、IT化などの環境を整え、自然にロボットが導入できるようにする必要があると説きました。
今後の課題としては、お客様の仕様に合わせて、誰でもインテグレーションできるようにすること、さらに、ROIでの単純な比較ではなく、BCPの観点からも、ロボットを導入することが当たり前の世界にすることを掲げました。
最後に、大和ハウス工業 浦川竜哉が、これからの物流センターは将来の自動化、ロボット化に備えた準備をしていかなければならない。交通機関における無人運転のようなスタートが、物流センターの中ですでに始まっている。これは、AGV(Automatic Guided Vehicle)から大型ロボット、最後にはトラックなどの輸送機器まで繋がっていく一つの実験である。MUJIN、フレームワークス両社にも入っていただいて、倉庫内の自動化とともに、将来の無人化トラック輸送を意識した設計で、今考え得る自動化、ロボット化を織り込んだ物流センターをつくりたいと締め括りました。