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介護計画作成にAIを活用、全国調査で効果検証ヘ/厚生労働省

厚生労働省は、介護保険サービス利用者のケアプラン作成に人工知能(AI)を活用する「AIケアプラン」の導入に向け検討に入った。開発状況や活用事例について、8月にも全国調査を開始。要介護者の重度化防止や業務負担軽減などの効果を検証し、課題を盛り込んだ報告書を本年度中にまとめる。

AI活用については、ケアプラン作成の手間を省ける上、積み重ねてきたデータに基づく適切なサービスが提供され、要介護度の改善が期待されているが、どの程度の効果を発揮するかは未知数。どのようなデータをAIに学習させるべきかなど、実用化に向けた課題も多い。そこで同省は実態を調査して課題を洗い出す必要があると判断した。

昨年、愛知県豊橋市では、全国に先駆け企業と連携したAIケアプランを試験導入。10万件に及ぶ市の介護データをAIに学習させ、実際にプランを作成して約70人にサービスを提供した。同市は「過去の実績を踏まえたプランにより自信を持って提供できた。将来予測もできるため、大いに役に立った」と成果を挙げた。一方で、ケアマネジャーからは「これまでの仕事のやり方が一変した」と戸惑いの声が上がっている。

また、実施期間が短かったため、狙いとしていた介護費用の抑制や高齢者の自立に結び付いたかについては検証できていない。同市は、本年度600人の利用者にサービスを提供し、検証結果をAIの開発や運用の改善に反映させる。

 

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