5月初めの八十八夜の頃は、新茶の茶摘みシーズン。ていねいに入れて、おいしいお茶を楽しみましょう。
その年の新芽で作る、最初に出まわる一番茶を新茶と呼びます。一番茶を摘む時期は地域により異なり、鹿児島産など早いものは3月下旬から、一般的には4月半ばから5月頃。その後、二番茶、三番茶を収穫します。アミノ酸を多く含む一番茶は渋みや苦みが少なく、旨みが強い、若葉のようなさわやかな香りがあります。
さわやかな香りと程よい渋みを味わうには、80℃ぐらいのやや熱めの湯でさっと浸出します。旨みを味わうなら、湯を70℃くらいまで冷ましてからじっくり浸出。入れ方によって味わいが変わります。
日本の緑茶のなかで最も一般的なのが煎茶。ほかに産地や製法によっていろいろな種類があります。
- ◎深蒸し煎茶
煎茶よりも蒸し時間が長く、茶葉が細かく、緑色が濃い。青臭さや渋みが少ない。入れるときは浸出時間を短めに。 - ◎玉緑茶
九州の嬉野茶などに代表され、丸まった茶葉が特長。製法により、渋みが少なくまろやかな蒸し玉緑茶と、香ばしい釜炒り玉緑茶がある。 - ◎玉露
太陽の光を遮って育てた茶。渋みが少なく、旨みが豊富。低めの湯で浸出時間を長くする。
- 茶葉の量
2g(ティースプーン1杯)×人数分+1~2g
※1人分4g、2人分5~6g - 湯の温度…70~80℃
- 浸出時間…40~60秒ぐらい
沸騰させた湯を湯飲みに入れる。
温度を下げ、湯飲みを温める。
人数分の量の茶葉を入れる。
適温に下がった湯飲みの湯を急須に注ぐ。
急須にふたをして待つ。新茶の浸出時間は40秒ぐらい。
同じ濃さになるように回し注ぎ、最後の一滴まで注ぎ切る。