趣

すっきり使いやすい!
プロが教えるアウトドアグッズ収納術

アウトドアの楽しさにハマると、ついつい増えるバーベキューグッズなどのアウトドア用品。毎回の準備や片付けが大変で…とお悩みの方も多いのではないでしょうか。
そんなアウトドアグッズも、収納の仕方次第で出発の準備や帰宅後の後片付けの「手間」が激減します。今回ご紹介する収納アイデアを使えば、作業効率が上がって時短になり、何より疲れの度合いも違います。これからのアウトドアシーズンにぜひ、お役立てください。

大物グッズは場所を分散して「スライド収納」

収納に困るものの代表は、テント、タープ(日よけ用の布)、折りたたみベッドなどの重量系長尺物でしょう。これらは、収納時に「スライド」を意識すると、出し入れがとても楽になります。おすすめの収納場所はベッド下。こちらに保管する場合には写真のように、引き出しやすくするのがコツ。この「スライド」の意識はけっこう大事で、車のラゲッジルームでの積み下ろしの際にも積み込みの向きをスライドできるようにすることで、余計な力を使わず、疲れを軽減してくれます。
なお、ベッド下のスペースは通気を極力損なわないように注意しましょう。湿気がこもりがちなので、定期的に換気をしたり、すのこを使うなどがおすすめです。

使う時を意識した「ラック収納」

アウトドアグッズは、使用シーンをイメージしながら収納位置を考えると準備や片付けの効率がアップします。私の場合、6畳部屋の壁際にスチールラックを2つ並べ、向かって右側のローテーブル上にはコンテナボックスを2つ常備。こちらでキャンプシーンに応じて小物の仕分けを行うようにしています。
車に荷物を積み込むときに、スチールラックからアイテムを選別→コンテナに入れる。という流れができ、それぞれ「定位置」が決まっているので荷物の積み忘れも防げます。小物の「定位置」を意識し、「整理整頓」をすることが、アウトドアで極力ムダなく効率よく過ごすポイントとなります。

上段:軽いもの
下段:重いもの

万が一の地震に備え、重量系のダッチオーブンなどはスチールラックの下段に収納。上段には軽量で比較的出し入れの多い寝袋やマットレス、ブランケット、雨具などを収納しています。かなり詰め込まれていますが、すべてが同じような収納形状のため『一目で何があるか分かる』のがポイントです。

非常時にも役立つ「車収納」

本格的にキャンプをはじめるとなれば、毎度積み下ろし作業をするのは大変です。撤収時に濡れたり汚れたりしていなければ、重量物などは積んだままにしておくのもいいアイデアです。トランクや荷室の中で道具の「定位置」が決まると、設営や撤収作業もスマートにできるでしょう。重量系長尺物は、ベッド下スペースへの収納と同じように、「スライド」方式とすることで取り出しやすく、収めやすくなります。万が一の非常時に寝袋や調理器具が取り出しやすい場所にあるのも心強いですね。

キャンプの効率がアップする「小物収納」

「小物はジャンルごとにボックス収納」というテクニックを身につければ、準備から後片付けに至るまでの作業がとてもスムーズになります。たとえば焚き火系の道具をまとめたボックスは、車から出してそのまま焚き火スペースに置いておけば「道具を取り出しやすく、元の場所に戻しやすい」と、準備から最後の片付けまでの流れがとてもスマートになります。とてもシンプルなことですが、キャンプを快適に楽しむには、これがもっとも重要なのです。
「元の場所に戻す」(=定位置を決める)という意識があることで「あれどこにやったっけ?」などと、道具が迷子になることを防げるし、家族や仲間と共有しておけば片付けもスムーズになります。また、ボックスを使うと持ち運びがしやすく、車に載せる時にも安定するのがポイントです。
どの道具をまとめれば使いやすいかは、それぞれのキャンプのスタイルによって大きく変わってきます。実際のキャンプシーンをイメージしながら、まとめる道具を選びましょう。実際にキャンプしながら調整していくと、使いやすい配置が決まってきますよ。

燃料・焚き火アイテムを収納した例です。最初に使用シーンをイメージしながら、焚き火の道具を集めるのがポイント。私の場合は、グローブ、ライター、ナタ、ノコギリなどの主要なツールから収納し、空いているスペースにガス缶や炭などを詰めています。

単体だと車載時に安定しづらいアイテムも、ボックスを使うことで移動や積み込みがとても楽に。このセットは、鍋やカップ、お玉など、調理系アイテムでまとめています。

道具は最小限!
優雅に楽しむアウトドアライフ

生活道具一式を車に積み込んで、キャンプ場に着いたら設営をして、料理をして、撤収。キャンプは楽しい経験ができるのはもちろんですが、慣れるまではとっても大変なのも事実。道具を一式そろえるのもそれなりにお金もかかるし、収納場所に悩まされることも。
アウトドアライフに興味はあるけれど、イマイチ踏ん切りがつかない方に向けておすすめなのが、キャンプ場の宿泊施設利用です。建物の形態、寝具の有無、食材の有無など、バリエーションが豊富に選べるのがポイント。自分が持っている道具だけを持ち込んで、テントなどの大物は借りるなど、各自のスタイルに合わせて利用できる場所もあります。
近年はホテル並みのアウトドアサービスを提供する「グランピング」も注目されていますので、ご自分にあったサービスを使って、快適なアウトドアライフを楽しんでみてはいかがでしょうか?

持ち込みのテント泊よりも持ち込む道具が圧倒的に少ないことから設営・撤収にさほど手間もかからず、時間に余裕ができます。夕食・朝食のサービスがあるキャンプ場もありますので、「まずは雰囲気を楽しんでみたい」という方にはおすすめです。