代々木5-1-2
写真:株式会社エスエス
大和ハウス工業株式会社
東京本社 集合住宅事業本部 中高層設計部 設計第二グループ 主任技術者
鎌田 広
HIROSHI KAMADA
代々木八幡宮の参道横にあるキノコのようなトイレです。建築にあたっては「伊東先生のアイデアを100%実現したい。難しくても逃げずに挑もう」と強い想いで臨みました。最も苦労したのは丸い屋根。建築基準法に合致する材料の選定から困難を極め、東京駅丸の内駅舎保存・復原工事に関わった金属加工会社にご協力いただき、ステンレス鋼板をたたいて広げ、溶接して1枚の円形に。完成品が現場に運ばれてきた時は本当に感動しました。
写真:株式会社エスエス
裾広がりの建物に合わせて曲げた扉部分の三方枠や、壁の上端に載せて雨水を防ぐ水切りプレート、屋根の脚などは工場で製作。これら工場製作の円形部材と現場打ちの円形コンクリート躯体を合わせるのは至難の技です。しかし、ここが合致しないと美しく見えません。現場では毎日のように微調整を繰り返し、完成後、「丁寧につくっていただいた」と伊東先生がおっしゃったと聞いて皆でほっとしました。
プロジェクトを振り返って
このトイレはどこから見てもデザインに死角がありません。ぜひ横の階段を上って屋根も眺めてみてください。私は建築を学び始めた大学時代から伊東先生の作品のファンでした。今回一緒にお仕事ができた上、問題解決の際にはわれわれのアイデアも聞いてくださり、深く建築を議論するまたとない機会となりました。伊東先生の作品にわずかでも携わった者として襟を正し、今後も良い仕事をしていきたいと思います。
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