山陰探検～大山ものづくり学校～

のどかな牧草地が広がる大山町香取地区。

そんな香取地区で多くの子どもたちの成長を見守ってきたのが「大山小学校　旧香取分校」。しかしながら時代の流れからか4年前に廃校。

そこに手をあげたのが、地元のクリエーター支援、クリエーターを通じた町づくり・人材育成を掲げる「山陰sacca」。大山町の資源を活用したものづくりの拠点として2012年5月「大山ものづくり学校」を昔の木造校舎のたたずまいそのままに、新たな命を吹き込む形で開校するに至ったそうです。

 

プロジェクトリーダーの中島佳代子さんいわく、大切なのは私たち単独の事業ではなく、地域とともに歩むということ。香取に住むみなさんに認められ、私たちがその地の住人になってこそ初めて、この事業そのものがカタチになるのだと考えています。だからこの学校にも多くの地元の方にお越しいただくだけじゃなく、いろんな形で参加してもらえるとうれしいです」。

 

単なる商業施設ではなく、地域活性の拠点。
そんな配慮やこだわりは校舎内の随所に見え隠れします。

 

校舎内は大きく分けて4つのゾーンに分かれ、

創る部屋・・・木工やアクセサリー、靴、陶芸、和傘などを手掛ける所属作家たちが週替わりでカリキュラムの先生を担当し、それぞれの活動・作品にあわせた体験教室を展開。週末には地元の小学校から団体で訪れるだけでなく、ご年配の方が懐かしさのあまり体験されるなんてこともあるそうです。

知る部屋・・・香取村の開拓の歴史や日々の暮らしを展示。その当時にタイムトリップしてもらえるようにと、逆さ時計が飾られているのが何ともユニーク。
特に注目したいのが「香取村のききがき」のコーナー。これは香取に昔からすまれる方に密着し、それぞれの人生や町への思いを若者がインタビュー。それをその人の言葉として表現したパネル展示したもので、みなさんホントにいい表情で写真に写っておられます。

食べる部屋・・・地元の食材を活用した加工品の販売だけでなく、2013年からは本格的なカフェも展開予定。こちらは現在11月の商品発表に向けて準備中だそうです。

Line本店・・・山陰saccaが作家の作品を集め、販売するクリエーター支援のアンテナショップで、現在皆生温泉や大山各所に展開。こちらはその本店となり、唯一オリジナルブランド「sacca」の商品を取り扱っているそうです。
どれもが大山をイメージしていて、色や素材などからも自然の風合いが感じられますね。

また校舎の外にも楽しさがいっぱい。
クリエーターによる様々なオブジェが配置され、ぐるっとめぐるだけでもつい笑顔になるそんな演出が随所に施されています。

こんなワクワク感満載の大山ものづくりは、毎週水・土・日に開校。
大山の自然に囲まれた学校にて、ぜひ地元作家の作品、香取村の歴史にふれてみてくださいね。
きっと帰るころには笑顔になっていることでしょう。

大山ものづくり学校
住所　鳥取県西伯郡大山町豊房2046-79
Tel　0859-21-7976
開校日　毎週水・土・日・祝日
開校時間　10:00～16:00

別荘地より15.3km。全て平成24年10月撮影