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コラム
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“相続”が“争族”に!?早めの相続対策が吉!
不動産相続の基本とその方法

財産の多寡にかかわらず、相続トラブルは起こるもの。その中でも、不動産相続はトラブルが起こりやすいといわれています。今回は、不動産相続を巡るさまざまなトラブルと、それに対する事前対策の大切さについて解説します。

POINT 01 不動産相続のよくあるトラブル

相続では、遺産を巡る複数の相続人間でのトラブルを意味する「争族」という言葉が使われることがあります。実際にどのようなトラブルがあるのか、またトラブルを避けるために被相続人がすべきことや不動産相続の基本について説明します。

(1)「誰が相続するの?」“相続”が“争族”になることも

相続でのトラブルは多く、大きな原因の一つは遺産の分け方です。法律的には、死亡した人を「被相続人」、その被相続人の財産を受け継ぐ権利を持つ人を「相続人」と呼びます。原則として、相続財産をどう分けるかは、相続人間の話し合いである「遺産分割協議」で自由に決めていいことになっています。

しかし、当事者だけでこの協議がうまくいかない場合は、家庭裁判所に持ち込まれて調停になり、調停も不調に終わると審判になります。こうした状態が、いわゆる「争族」状態であり、こうなって初めて、財産は法定相続分に従って分けられることになります。

「自分の親族間では相続トラブルは起こらない」……あなたも今はそう思っているかもしれません。ですが、相続が現実になったとき、決して少なくない方々が「争族」に巻き込まれているのです。

他にも、連絡を取っていない相続人がいる、誰が相続人なのかまったくわからないなど、いろいろなトラブルが考えられます。

また、特に不動産は分けにくいということも争いの原因の一つとして挙げられます。たとえば、被相続人の一人が相続人の一人と同居してきた家に「住み続けたい」「親の面倒を見てきた寄与分がある」という主張があり、現金は残らないというケース、収益のある賃貸物件をある一人の相続人が独占したいと考え、争うケースなどもあるでしょう。

(2)「名義変更がまだだった!?」相続人はいったい誰?

土地の登記は、それをしなかったからといって、罰則があるわけではありません。ただ、所有者などの権利関係を放置していると、相続登記(不動産の名義変更)ができません。第三者に不動産が自分のものだと主張するためには、相続登記が必須になります。また、相続登記ができないと、不動産の売却もできないというトラブルを引き起こします。

たとえば、祖父Aが亡くなった後、登記名義をそのまま放置して、その後に父Bが亡くなったとします。この場合、登記名義は祖父Aのままなので、Aから子どもCには相続登記ができません。子どもCは父Bから相続し、父Bは祖父Aから相続したという手続きを済ませる必要があります。

自宅が祖父Aの名義の場合 自宅を祖父Aの死去後、父Bに名義変更していた場合

祖父Aが亡くなった際の遺産分割協議書がない場合、それを作成し、登記関係書類の準備をするところからスタートしなければなりません。祖父Aの相続人全員に署名と押印をお願いする必要があり、かなり時間や手間がかかります。また、すでに亡くなっている相続人がいると、その人の相続人を全員捜して、署名と押印を依頼しなければならないのです。

(3)「現金はこれだけ?」代償金や売却価格などの金銭トラブル

■代償分割(だいしょうぶんかつ)

たとえば、分割することで利用価値が低くなったり、何らかの不都合が生じてしまったりする財産を、特定の相続人が一人で相続する代わりに、他の相続人には代償金などを与えて清算する遺産分割の方法を「代償分割」と言います。

代償分割を行う際には、対象となる不動産の評価が必要です。しかし、不動産の評価方法や、価格変動の理由はさまざま。「不動産の価格はいくらか」「適正な売却価格と言えるのか」などのポイントに関して相続人間で意見が合わず、トラブルになってしまうケースも多くあります。

また、代償金の支払い方法などを協議する必要がありますし、支払う代償金が多すぎると、代償金を受け取った相続人に贈与税が発生する可能性もあります。

■換価分割(かんかぶんかつ)

一方、相続人全員が未分割のまま不動産を売却し、その代金を分配する方法を「換価分割」と言います。換価分割を選ぶ場合、不動産の売却によって得られた売却代金を相続割合に応じて分けることになります。

相続した不動産を売却する際は、共有名義ではスムーズに売却を進められないため、相続人の代表者一人に名義を変更して売却します。しかし、代表者が周辺相場よりも安く不動産を売却した場合は、得られる現金が少なくなってトラブルに発展するケースもあるでしょう。

(4)「相続はしたものの税金が高い!」想定外の納税額に驚愕

相続税法は2015年に一部改正され、主に基礎控除がそれまでの40%カットされ、最高税率も50%から55%に引き上げられました。それに伴い、相続対策をしておかないと多額の相続税が課税され、財産が減ってしまうケースも増えています。

不動産は思いがけない価格になる場合も多く、特に都市の近郊エリアにある不動産などは注意が必要です。いざ相続の際に路線価などを教えてもらったら、とんでもない評価額になり、相続人が巨額の納税額に驚愕(きょうがく)する……というケースもあります。

また、相続税の申告漏れや不備が発覚した場合には、追徴課税という形で、追加での税金の納付が求められるので、注意が必要です。

POINT 02 不動産相続の基本。誰にどのくらい分配される?

遺産分割は、遺言書がある場合にはそれに従い、ない場合には相続人同士の話し合いで決まります。民法で定められている相続人の範囲を「法定相続人」と言います。

配偶者は常に法定相続人となります。ただし、相続権があるのは、婚姻届が出されている正式な配偶者に限られ、籍を入れていない内縁関係の場合は、法定相続人にはなれません。

また、その他の血縁者には、相続する順位が決められています。

法定相続人と法定相続分

相続順位 法定相続人と法定相続分

第1順位である子ども・孫・ひ孫(直系卑属)が法定相続人になった場合は、第2順位の父母・祖父母(直系尊属)や、第3順位の兄弟姉妹などの血縁者は法定相続人にはなれません。第1順位となる人がいなければ、第2順位の血縁者が相続人になり、第2順位となる人もいなければ、第三順位の血縁者が相続人になります。

第1順位の子どもが亡くなっていた場合、その子ども(孫)がいれば相続人になります。第3順位の兄弟姉妹が亡くなっていたら、その子どもであるおい・めいが相続人になります。これを「代襲相続(だいしゅうそうぞく)」と言います。

養子にも実子と同じように相続の権利があります。養子縁組をしている相続人は、何人いても相続人の立場は変わりませんが、相続税の基礎控除の計算に組み入れることができる養子の数は、被相続人に実子がある場合は一人、実子がない場合は二人までと定められています。

ただし、「特別養子制度によって養子になった人」「配偶者の連れ子を養子にした場合」「代襲相続人」は、相続税の計算上は実子とみなされ、法定相続人の数に含まれます。

また、正式な婚姻関係にない男女の子どもを「非嫡出子」と言いますが、父親から認知を受けていれば、実子や養子と同様に第1順位の相続人になります。これを「法定血族」と言います。さらに、胎児にも相続権があります。

被相続人の財産を相続するとき、参考になるのが「法定相続分」です。法定相続分とは、法律上で定められた、各相続人の取り分の割合のことです。遺言書がなかった場合、相続手続きは遺産分割協議によって行われますが、ここで参加者全員の同意が得られなければ、調停や審判によって財産をそれぞれの相続人に分割します。この際に参考となる基準が、法定相続分なのです。

あくまで参考であるため、強制力はありませんが、遺産分割協議の段階からこの法定相続分を参考にするケースも多いでしょう。

法定相続分は、法定相続人の順位によって変動します。配偶者が存命のケースでは、第1順位の相続人は財産の2分の1、第2順位は3分の1、第3順位は4分の1が法定相続分となります。この残りが配偶者の法定相続分です。また、各順位に複数の相続人がいる場合は、その中で法定相続分を均等に分けます。

配偶者がいない場合も、順位に従って法定相続分は決まります。たとえば、配偶者も第1順位にあたる子どもや孫もいない場合には、法定相続分は第2順位である被相続人の父母で等分することになります。

POINT 03 円満な不動産相続のためにまず被相続人がすべきことは?

円満な不動産相続のために、被相続人がすべきことについて確認していきましょう。

(1)自分の不動産を整理しよう

円満な不動産相続のためには、まず自分の不動産の確認・評価と整理をすることから始めましょう。固定資産課税台帳(名寄帳)、固定資産税納税通知書、固定資産税評価証明書などの書類により、土地や家屋の所在地、面積、評価額などを確認できます。共有者がいる場合は、登記簿謄本や権利証で持分の割合を確認しておくようにしましょう。

不動産を確認した後、財産評価をすることになりますが、面積や利用状況により評価が変わるため、必ず現地調査、簡易測量をして利用状況を確認しましょう。

(2)税務対策ができるものは対策を考えよう

配偶者には贈与の特例があり、婚姻20年以上の配偶者に居住用不動産を贈与しても、最高2,000万円まで控除されるため贈与税がかかりません。通常の贈与の基礎控除を組み合わせると、2,110万円までは贈与税がかからずに不動産を受け取れるので、効果的な税務対策になります。

また、財産を減らせば相続税も少なくなりますし、不動産の評価を下げることも税務対策につながります。

土地は、被相続人が亡くなる前も亡くなった後も形は変わりません。しかし、さまざまな形状や接道状況があります。相続税は、土地の形状や接道状況を考慮して評価していいことになっているので、土地を一つ一つ細かく調査をすると、減額の要素はたくさん見つかるでしょう。土地の評価を下げることで、相続税が何千万円も違ってくることもあります。したがって、現状の評価をすることで税務対策ができるのです。

大和ハウスグループのリブネスにお任せいただいた場合、土地や古い建物など不動産の一部を売却し、その売却代金で新しい建物を建てたり、賃貸アパートやマンションを購入したりして、収益を上げられる不動産に組み替えていくといった税務対策のお手伝いが可能です。

(3)配偶者や子どもと不動産相続について話し合ってみよう

複数の相続人がいるのに不動産が1カ所だけでは、物理的に分けられないことが多いため、相続対策では分ける方法を用意しておくことが大切です。

たとえば、特定の相続人に不動産を相続させるならば、他の相続人にはそれに見合う財産を用意するなどしてバランスを取ります。または生前に「不動産を売却して分けるように」と指定するケースもあります。

ただ、不動産が複数ある場合でも、誰がどこを相続するかを決めておかないと話し合いがまとまりません。

大事なのは、相続人たちがもめずに財産を分けられること。そのために、生前に配偶者や子どもと不動産相続について話し合っておくことが必要でしょう。家族と話し合うと、それぞれの希望もわかるはずです。

(4)遺言書があるメリットは?

相続人が複数いる場合、それぞれの言い分や思惑があるものです。そこからの小さな対立が大きな争いに発展し、収拾がつかなくなることは決して少なくありません。

一方で、被相続人本人の言葉でメッセージが残されていると、親族間での勝手な意見や思い込みがなくなり、スムーズに話が決まっていきます。不動産相続で、大切な親族が争いやもめ事に悩まされないようにするためにも、第三者が見てもわかる「遺言書」でメッセージを残すことが必要です。

遺言書で相続人を指定した場合は、「指定相続」となります。これは、被相続人が遺言書によって、特定の相続人、または全員の相続分を指定できるという制度です。

遺言書があれば法定相続分より優先されるため、被相続人は自分の財産を遺言書によって自由に承継できるということもメリットです。

また、遺言書では、相続人でない友人などにも財産を渡せます。争族を防ぐだけでなく、財産を分割することで、いろいろな方たちへのお礼や感謝を伝えることができるのです。

(5)もしも自分が……認知症の対策、任意後見人・家族信託®とは?

被相続人が認知症で意思確認が取れなくなると、相続のあらゆる手続きが大変になります。意思がはっきりしているうちに、「任意後見契約」や「家族信託®」を結んでおくことで、本人が判断能力を失ってしまった後でも、財産の管理や処分がスムーズに行え、相続人の手間や不安も解消されるでしょう。

■任意後見契約

任意後見契約とは、被相続人本人の判断能力がしっかりしているうちに、本人の意思で信頼する親族を任意後見人に選任して、財産の管理などをあらかじめ委任しておく契約です。被相続人本人の判断能力が衰え、任意後見監督人が選任された時点から、任意後見人がその職務を開始します。

被相続人本人が任意後見人の選任や委任事項を自由に選べること、法定後見(本人が認知症になった後に、親族などが家庭裁判所へ申し立てをして後見人を選任してもらう仕組み)よりも手続きに要する期間が短くて済むことなどがメリットです。

■家族信託®(民事信託)

家族信託®とは、子どもや親戚などに託したい財産の名義を移しつつ、希望の資産運用を指定して、適切に管理や処分をしてもらう仕組みです。被相続人本人が元気なうちに、信頼する家族をはじめとする第三者に不動産などを託し、被相続人本人が納得できる管理・運用方法で財産承継ができるのです。

また、家族信託®は、対象となる財産の使い道を細かく定めておけるだけでなく、ひ孫の代まで財産の承継を指定できるなどのメリットがあります。

まとめ

不動産相続のトラブルは多く、財産と感情が複雑に絡み合うからこそ、解決も難しいといわれます。争族トラブルを防ぐためには、早めの事前対策が大切となります。
とはいえ、不動産相続にはわかりづらい内容が多く、専門的な知識が必要です。気になることは、ぜひリブネスにお気軽にご相談ください。

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監修/司法書士法人 行政書士法人 コスモ 代表社員 山口 里美

写真:Getty Images

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