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コラム
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気になる実家の不動産相続……話の切り出し方、
財産リストや遺言書の作成方法は?

遺族間での相続争いを回避するためには、生前に財産リストや遺言書を作っておくべきといわれています。しかし、相続について考えてほしいということはなかなか頼みにくいものですし、財産リストや遺言書の作成にはさまざまな注意点もあります。今回は、親への不動産相続の話の切り出し方と、財産リストや遺言書の作成方法について解説します。

POINT 01 気になる実家の不動産相続……上手に話を切り出すきっかけはある?

実家の不動産相続が気になっているけれど、親に切り出しにくい……そのような場合に、うまく話をするきっかけはどのようなものがあるか、お伝えしていきます。

(1)親の健康状態やかかりつけ医師の確認

親と相続の話をするきっかけとして、親の健康状態やかかりつけ医師の確認は、スムーズに相続の話ができるテーマです。

たとえば、「最近体の調子はどう?以前通っていた病院は定期的に行っているの?」などと聞いて、現在の健康状態やアレルギー、過去の病歴、かかりつけ医師、服用している薬などの確認をしておきましょう。そこから、「何かあったときの備えとして、介護が必要になったときや相続のことを一緒に考えておかない?」と提案してみると自然な流れで話ができるはずです。

(2)孫の教育資金について

被相続人の孫(相続人の子ども)の誕生や進学などの節目に、「自分たちと子どもがどのような人生設計を立てているか」「どのような教育方針なのか」といった考えを親に話すところから、相続の話を始めるのもいいでしょう。理想のライフプランや教育方針を伝えることで、教育資金についても話が及びやすくなります。

(3)身近な人や著名人などの相続トラブルの話

「○○さんのところ、こんな相続トラブルがあって大変だったみたいだよ。うちも相続のことでもめるのは嫌だから、今のうちにいろいろ確認しておこう」と、身近な人や芸能人などの相続トラブルをきっかけに話を切り出すのもいいと思います。

実際に相続トラブルはかなり多いので、具体例を出して、それを避けるための話し合いということであれば、親も応じやすいでしょう。その結果、財産が多いことがわかれば、税務対策の話にも持っていきやすいはずです。

(4)相続についてのセミナーへ誘う

親も相続について考えていないわけではなく、きっかけや知識がないせいで先延ばしにしてしまうケースが多いので、セミナーできっかけ作りをしましょう。大和ハウスグループのリブネスでは、専門家が行う遺産相続のセミナーを開催しています。親を誘って一緒に行くことから始めてみるのもいいでしょう。

相続人本人ではなく、専門家が相続の手続きや遺産の分配の仕方などの一般的な説明を行うことで、ワンクッション置けるため、セミナーの後、「それじゃあうちはどんな準備をしておけばいいんだろう」という冷静な話し合いもしやすいと思います。

POINT 02 財産リストに不動産について記載すべきこと、漏れがちなことは?

ここでは、財産リストを作るメリット、不動産について記載すべきことや漏れがちなことについてお伝えします。

(1)財産リストを作るメリット

相続財産に該当するものはかなり広範囲にわたるため、相続の手続きにおいても、どこにどのような財産があるかわからないと手続きがスムーズに進みません。そこで、財産リストを作り、親子間で共有しておくことは、将来に向けたリスクヘッジの第一歩と言えます。

また、相続において最初に手続きの期限が訪れる「相続放棄」は、3カ月以内という短期間での判断が必要です。事前に財産がすべて明確になっていると、相続人も手続きの計画を早く立てられますから、財産リストはとても大切なものなのです。

裏を返せば、財産の全容がわからないと、遺産分割協議や相続放棄、相続税申告の有無などが判断できないということです。そういったトラブルを防ぎ、円滑な相続手続きを促すため、財産全体をリストアップしておくことには大きな意義があります。

相続人が財産を把握しておくことで、被相続人の生前から税務対策に取り組めることも財産リストのメリットでしょう。

(2)不動産について記載すべきこと

家、土地、賃貸アパートやマンション、借地権、借家権、家賃や地代の未払金などが不動産の対象となります。財産リストには、住所、地番、家屋番号、面積、評価額、用途(自宅用、事業用、賃貸用)など具体的に記載することが基本です。

市区町村の役所で取得できる名寄帳により、所有している不動産の一覧を確認できます。さらに、法務局で登記簿謄本を取得すれば、不動産の詳細を調査することも可能です。

評価額については、路線価や鑑定評価などいくつか算出方法がありますが、ご自身での計算が難しければ、固定資産税の算出根拠となる固定資産税評価額を調べて記載することが簡便的です。

ただし、不動産の資産性を確認する際は、固定資産税評価額だけでなく、「いくらで売却できるのか?」という視点で検討することも重要です。不動産は公的な評価額と、実際に売却した際の取引額に大きな差額が生まれることも少なくありません。財産リスト上の記載が何に基づいた価格なのか、注釈を加えておくといいでしょう。

過去に不動産を相続で取得した場合、法務局での名義変更手続きが済んでいないケースも多いので、その場合は早めに手続きをしておきましょう。

(3)不動産について記載が漏れがちなこと

■私道

土地は預貯金に比べると把握しやすいとはいえ、「私道」は見落としが起きやすいため、注意が必要です。

例外もありますが、多くの私道は税法上、不特定多数の者の通行の用に供されているとして、基本的に固定資産税が非課税となります。不動産の所有者には固定資産税が課税され、毎年「固定資産税の納税通知書」が送付されますが、課税対象となっていない私道はここには記載されません。

名寄帳を不動産所在地の役所に請求すると、所有する物件の一覧を知ることができます。しかし課税対象となっていない私道は、この書面にも原則として記載されません。

また、共有名義の私道の場合、固定資産税の納税通知書は共有者のうちの代表者にしか送られないため、私道について持分を保有していることを、被相続人が認識できていないケースもあるでしょう。

名寄帳は、単有名義の土地と共有名義の土地のそれぞれについて発行され、共有名義の財産を把握できる数少ない資料と言えますが、自治体によっては共有名義の土地の情報を公開してもらえないこともあります。

いずれにしても、固定資産税の納税通知書や名寄帳から自分が所有している不動産を割り出す場合、私道部分を見落とし、財産リストへの記載が漏れてしまいがちなのです。

これを避けるために、道路と思われる部分の登記簿は、公図(法務局備え付けの図面)を頼りに取得していくという方法があります。さらに、ご自身が不動産を取得した際の「売買契約書」や「登記済権利証(または登記識別情報)」があれば簡単に私道部分の特定や判別が可能です。

■生前贈与

相続開始前3年以内に行った生前贈与についても、相続税の対象となります。これは、駆け込み的な生前贈与によって被相続人の財産が減少し、相続税の課税を回避されるのを防ぐためです。

「生前贈与をしたから安心」と考えた結果、相続開始前3年以内に贈与した不動産が、財産リストから漏れてしまうこともあり得るでしょう。

生前贈与についてはこちらのコラム「生前贈与って何?遺言書って必要?不動産相続の3つの対策」で詳しく解説していますので、ご覧ください。

POINT 03 「その遺言書は認められません」!?遺言書ってどう書くの?

遺言書があることは、相続人間のトラブル回避策として有効です。ここでは、遺言書を作成するメリットや書き方、注意点についてご説明します。

(1)遺言書とは?作成するメリットはある?

遺言書とは、自分の意思を生前に文書にしたもので、法律的に保護される公的な証明書となります。被相続人の意思で、死後の財産の処分や相続方法を決定できるため、遺言書を作成しておくことで相続人の間で遺産分割協議を行う必要がなくなり、相続トラブルを回避することが可能です。

自分の死後、子どもたちが財産を巡って争うのは非常につらいことです。遺言書に財産のことだけでなく、相続人に向けた感謝やメッセージも残しておけば、それが最良の説得材料になるでしょう。「遺言書は財産が多い人が書くもの」というイメージがあるかもしれませんが、そうではなく、大切な家族が困らないように書くものなのです。

相続人の間に不和がある場合や内縁の配偶者や認知した子どもがいる場合、また、お世話になった友人に財産の一部を分け与えたい場合など、遺言書を作成しておくことでメリットが得られるケースも多いです。

そして、遺言書に正しく記載をすることで、「同族会社の後継者を指定したい」「援助が必要な相続人に財産を多く与えたい」「寄付をしたい」などといった希望を実現できることもメリットと言えます。

(2)遺言書の種類

遺言書にはきちんとしたルールがあります。適当にメモを書き残し、それを遺言書にしようとしても、法的な効力を持ちません。遺言書には正式な書き方や保管方法などが決まっており、それを守っていなければ無効になるため注意が必要です。

まず、遺言書にはさまざまな種類があります。大きく分けると「普通方式」「特別方式」に分類され、生前対策として作成する遺言書は普通方式です。さらに普通方式の中で、「自筆証書遺言」「公正証書遺言」「秘密証書遺言」の3つに分類されます。

■1. 自筆証書遺言

原則として、遺言をする人が自筆で全文、日付、氏名を記入し、捺印して作成する遺言書
(2019年1月13日以降、添付する財産目録については、パソコンで作成した目録や預金通帳のコピーなどの全ページに遺言者本人が署名捺印をしていれば有効に)

【メリット】

  • ・いつでもどこでも思いついたときに書ける
  • ・費用がかからず、自分一人で作成できる
  • ・修正や書き直しが容易にできる
  • ・誰にも内容を知られることがない

【デメリット】

  • ・財産目録以外はすべて手書きしなければならない
  • ・法律で定められた遺言の形式に沿っていない場合は無効になる可能性がある
  • ・紛失や、書いても見つけてもらえないなどのリスクがある
  • ・変造、偽造や、破棄されるリスクがある
  • ・相続の開始後には、家庭裁判所で「検認」を受ける必要があり、その手続きが終わるまで遺言の執行には入れない

■2. 公正証書遺言

遺言をする人が公証人に遺言内容を口頭で伝え、公証人がその内容を文章にして遺言書とするもの

【メリット】

  • ・公証役場で保管されるので、破棄や紛失、偽造などの可能性が非常に 低い
  • ・法律のプロの公証人が作成するため、形式上の不備で無効になる心配がない
  • ・家庭裁判所の「検認」が不要で、すぐに遺産分割ができる

【デメリット】

  • ・公証役場へ行かなければならない。または、公証人に指定の場所に来てもらう必要がある
  • ・作成するのに手間がかかる
  • ・証人が2人必要
  • ・遺言書の内容が証人に知られる
  • ・費用が遺言書に書かれた財産の金額に応じて変わってくる

■3. 秘密証書遺言

遺言者が署名捺印をした遺言書を封印した状態で、公証人と証人2人に、遺言書の存在のみを証明しておくという方法

【メリット】

  • ・費用が財産の金額にかかわらず1万1,000円と定額で済む
  • ・記載内容を誰にも知られない

【デメリット】

  • ・形式の不備があると効力を持たない場合がある

■自筆証書遺言の書き方

自筆証書遺言を無効にしないためには、民法で定められた次のような書き方のルールやポイントを守る必要があります。詳しくはこちらのホワイトペーパーをご参考にしてください。

  • (1)本文をすべて自筆で書く
  • (2)表題をつける
  • (3)書き出しは明瞭に
  • (4)本文に、遺言しておきたいことを整理して書く
  • (5)遺言執行者を指定する
  • (6)付言事項を書く
  • (7)日付は年月日まで正確に書く
  • (8)自分で署名捺印する
  • (9)用紙や筆記用具は自由
  • (10)訂正、削除、追加の場合は決められた方法に従う
  • (11)封筒に入れ、封印する

まとめ

不動産相続はセンシティブな問題であるため、家族の話題として切り出しにくいという方も少なくないでしょう。しかし、大切な資産を守り、争いなく円滑に受け継ぐためにも、家族が健康なときにそれぞれ対策を行い、将来に備えておきましょう。
家族だけでは踏み込みにくい不動産相続の話も、専門家のサポートを受けることでスムーズに進むケースもあります。不安を感じるようであれば、専門知識を持つリブネスまでお気軽にご相談ください。

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監修/司法書士法人 行政書士法人 コスモ 代表社員 山口 里美

写真:Getty Images

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