大和ハウス工業株式会社

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土地活用をお考えの方へ、賃貸住宅・賃貸マンション経営のご提案

リチウムイオン電池を搭載し防災を意識した賃貸住宅。

今回紹介する物件は、栃木県小山市内の工業団地に近い住宅地にあります。以前より賃貸住宅を経営されていましたが、平成27年の相続税改正を受けて税務対策の必要性を感じていたオーナー様は、安定した入居が期待できる賃貸住宅を要望されました。

ご入居者の安全を守るオートロックの門扉と防犯カメラ、巡回警備。

落ち着いたタイル柄のファミリー向け3LDKの間取りを中心とした、3棟19戸の賃貸住宅です。上下階を同じ世帯で利用するメゾネットタイプと、上下階で違う世帯が利用しますがどちらの住戸も1階に玄関がある重層タイプ。棟の間隔を十分にとり、敷地内にゆったりと配置されています。永く住んでいただくため「これからの賃貸住宅に必要なもの」をテーマに建築計画を検討しました。
近年、地震・ゲリラ豪雨・台風・雪害・猛暑・竜巻など“何十年かに一度の災害”が近隣の市町村でも頻繁に発生しています。そんな時代だからこそ、「防災」を意識した賃貸住宅にしたいとの思いで、コンセプトは「災害に強い賃貸住宅」となりました。
建物は、学校や病院の建築に求められる強度(耐震等級3)で、地震に強い構造としました。災害時に建物の構造が強いということは安心に繋がります。

自然エネルギーの活用と、災害時の電力の確保

各棟の屋根に設置した太陽光発電システムで発電した電力は、売電して収益に貢献しています。 2基あるリチウムイオン蓄電池のうち1基は、庭園灯と防災倉庫内に繋がっています。別の1基は各戸のUSBコンセントと、ダウンライト(1灯)に繋がっており、非常時(停電時)でも明かりとスマートフォンの充電が可能となっています。

常時リチウムイオン蓄電池に充電されています。

リチウムイオン蓄電池の電気は各戸へ常時供給

コンセプトを標した立て看板

シンボルとなる火の見やぐらは滑り台 兼 防災倉庫

3棟の真ん中には、 防災倉庫“D-roomガード”を設置しました。災害用備蓄品などを収納しています。
“D-roomガード”内には断水時にも利用できる井戸が設置されており、生活用水として使える井戸水を汲み上げることができます(飲料としては使えません)。また、その井戸水を利用したトイレも設置していますので、停電により、各戸のトイレが使えなくなったとしても、ここを利用できるので安心です。 井戸水は水温が一定なので、大雪の日には、除雪にも役立ちます。
“D-roomガード”は、滑り台にもなっています。ご入居者が、小さなお子様を連れて遊ばせながら、ベンチに腰掛け楽しくコミュニケーションをとる姿が想像できます。

“D-roomガード”。滑り台付きの火の見やぐらをイメージした外観。

災害時には生活用水として使用できる井戸を内蔵

井戸水を利用するトイレ

衣服に付着した花粉などを吹き飛ばす。ダスアゲインルーム

非常時に炊き出しができる「かまどベンチ」

“D-roomガード”脇の小屋は、“ダスアゲインルーム”(塵=ダスト、ゴルフ用語の向かい風=アゲンストをもじった造語)が備えてあります。中に入り、ボタンを押すとエアシャワーが吹き出し、衣服についたPM2.5、花粉、ウィルス等を落とします。それをHEPAフィルターで除去します。 “ダスアゲインルーム”と“D-roomガード”の間には「かまどベンチ」を採用しました。座面をはずすと、「かまど」のように使えます。“D-roomガード”内に薪を用意しておけば、非常時に炊き出し用としても使えますし、通常時にはベンチとして利用できます。

※PM2.5は大気中に浮遊する小さな粒子のうち、粒子の大きさが2.5μm(マイクロメートル)以下の非常に小さな粒子の総称。1μm(マイクロメートル)=1mmの1000分の1 。当HEPAフィルターは、0.3μm未満の微小粒子状物質については除去の確認ができておらず、空気中の全ての有害物質の除去ができるわけではありません。

3棟19戸[栃木県]

構造・規模 軽量鉄骨造、地上2階建
敷地面積 824.5m2
間取り 1LDK・2LDK・3LDK

オーナー様の声

これから先の環境を見据えた、賃貸住宅にできる地域貢献

近年の自然災害への不安から、これからの賃貸住宅には防犯のほかに防災を意識した備えが必要であると考えたことがきっかけです。常日頃からご入居者同士が“助け合いの気持ち”をはぐくむコミュニティ形成に貢献できる賃貸住宅を目指しました。

用語解説

『リチウムイオン蓄電池』とは?

リチウムイオン蓄電池は、鉛蓄電池に比べ、省スペースかつ大容量な蓄電池です。近年では、携帯電話・スマートフォンに搭載されている身近な電池として知られています。携帯電話の電池は、衝撃を受けて発火したという事故が記憶に新しいところですが、今回搭載したのは、住宅・集合住宅用の「パワーイエ・シックス」という蓄電池です。世界で初めて 国際的認証機関 TÜV Rheinland(テュフ ラインランド)の製品安全検査に合格したエリーパワー社のものを採用しました。安全性に定評があります。満充電時に、スマートフォン(消費電力50Wと想定した場合)40台を一斉に充電することができます。

※地域(電力会社)により、共用部に設置した蓄電池の電力は、専有部への配線ができない場合があります。

担当者から一言

災害への備えを通してコミュニティ形成をめざす

小山集合住宅営業所 設計 塩野

災害時のために住戸内、敷地内にさまざまな設備を備えましたが、いざというときに大切なのは、何よりも人と人との助け合いです。災害への備えがきっかけとなり、「いざ」というときのためのコミュニティ形成につながればという思いを、“D-roomガード”に込めました。 その外観は「火の見やぐら」風、江戸時代に江戸の町にあった消防活動を行う自治組織「町火消し」をイメージしました。防災用の井戸には、昔、長屋にあった「井戸端会議」のようなコミュニティが現代にも生まれますようにと。

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