『一団地認定制度』を活用した自然と調和した街づくり
自社工場の隣接地に、工場や倉庫の拡張用地として取得していた約19,600m2の広大な企業遊休地の利用事例です。周囲は、区画整理事業が進んで低層住宅が建ち並ぶ住宅地になっていました。そこで、工業専用地域から第一種住居地域へ用途変更を実施。複数事業者から提案を受けながら、より有効に活用できる方法を模索されていました。
ダイワハウスからは複数の建物を同一の敷地内にあるものとみなす『一団地認定制度』を利用した、15棟のプランを提案しました。法定道路を設置しなくてもよくなった分、より多くの建物が配置できたのです。
階段室に赤色の外壁で、アクセントをつけました。住戸間は中庭になっています。建物はゆったりと配置されています。
アプローチには風力とソーラーを利用したハイブリッド街灯。 オーナー企業様の開発商品です。
近隣への配慮。ご入居者の交流を深めるスペース。災害時の炊き出しにも使えるかまどベンチも。
オーナー様は、近隣に貢献できる施設にし、地域の方に認めていただきたいと、周囲の各町会のご要望にこたえる施設を取り入れました。
また、地域の街並みにとけ込むように、圧迫感の少ない低層の建物でまとめました。容積率(敷地面積に対する建築延べ面積の割合)は200%まで建築が可能でしたが、160%程度に押さえ、ゆとりある空間となるように配慮しました。
飼い犬を存分に走らせることのできるドッグランのほか、バーベキューコーナーや集会室はご入居者同士のコミュニケーションを深めるスペースとして喜ばれます。 バーベキューコーナーは、災害時には炊き出しや暖をとるためにも利用できます。さらに敷地内には警備会社の詰所があり、大きな安心に繋がっています。
カフェテラス風の集会室
防災時には火の確保もできるバーベキューコーナー
16棟139戸[千葉県]
構造・規模 | 軽量鉄骨造2階建・3階建 |
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敷地面積 | 約19,600m2 |
間取り | 1R・1K・2LDK |
オーナー様の声
企業様にとってもご入居者にとっても理想のカタチ『一団地認定制度』
この制度を使うことにより敷地内に道路※を設けなくてもよくなりました。将来的には敷地をそのまま利用することが可能になったのです。私の娘をここに住まわせたいと思えるような安心して生活できる快適な街づくりが理想でしたが、それをカタチにすることができ、高い入居率も期待できる完成度に満足しています。
※建築基準法第42条第1項から第4項までに定める道路のこと。
用語解説
『一団地認定制度』とは?
『一団地認定(建築基準法・第86条)』とは、一敷地一建築物の原則の例外として認められた特別制度で、複数の建物を同一の敷地内にあるものとみなす制度です。
敷地全体を一つ区域として整備することにより、設計の自由度を高めて安全・防災・衛生面などを考慮した適切な土地の有効活用を図ることを目的としています。