大和ハウス工業株式会社

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コラム No.94

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【イベントレポート】第1回 関西物流展2019 プレゼンテーションションセミナー 「時代の変化に対応する大和ハウス工業の物流ソリューション」取締役常務執行役員建築事業担当 浦川竜哉

公開日:2019/12/26

産業構造の変化とともに、ソリューションも変化

今、日本の物流を取り巻く産業構造が大きく変化しています。物流自体はもちろん、もっと源にある日本のものづくりが変革の真っただ中にいます。
一つ目は、サプライチェーンのグローバル化。生産拠点を日本から海外へ移転し、競争力のある生産品目は日本へ運び、製品、部品、中間部材などをメーカー、小売、消費者へとダイレクト輸送します。また、生産拠点を移転した跡地が物流センターになるなど、物流用地の供給も変化してきました。こうした需要と供給の変化が各地で起きています。
二つ目が物流、商流自身の変化です。メーカー、小売業の物流アウトソーシング化により、 3PL業が拡大し、物流の需要を大きく押し上げました。
三つ目はEコマース化率の上昇、通信販売の発展です。物流業務にスピードと多様性が求められています。
そして四つ目が物流施設における機能の複合化です。現在のセンターでは、物流機能だけでなく、オフィス、工場、R&D、福利厚生施設など、いろいろな機能が複合化しています。

大和ハウス工業の物流ステージの変化

大和ハウス工業の物流の歴史は、1955年に創業してから63年間で大きく四つのステージを経てきました。
第1ステージでは、大和ハウス工業創業のルーツとなる、旧国鉄の保線区倉庫が建てられました。
第2ステージでは、1960 ~ 1970年代のモータリゼーションの発達に伴い、駅前商店街からロー ドサイドへと、地主様の建て貸しによる店舗・物流倉庫が建つようになります。
第3ステージでは、1992年に借地借家法の改正により事業用の定期借地権ができ、この制度を活用した物流施設の建設が増えました。
第4ステージは物流不動産の証券化です。 2003年「特定目的会社による特定資産の流動化に関する法律(SPC)法」の施行により、今では不動産の証券化を活用したスキームが各社の開発手法のメインになりました。

第5ステージとしての取り組み

今、大和ハウス工業は物流の第5ステージに差し掛かっています。これまでの財・サービスの生産・提供のあり方を大きく変革し、生産性を飛躍的に向上させなければなりません。物流の川上から川下まで全体を見たとき、施設費用を含めた保管費が物流コストの約20%を占めるといわれています。逆に見れば、人件費や配送費などの、保管費以外の費用が大きなウェイトを占めているのです。この、80%の部分に着手しなければ、飛躍的な生産性向上を目指すことはできません。
そ こ で、2017年11月15日、 物 流IT企 業ホールディングス「ダイワロジテック」を立ち上げました。全体をコントロールするのが「フレームワークス」で、物流戦略立案、ネットワークの最適化、WMS開発を行います。そして、フルフィルメントセンターの「アッカ・インターナショナル」、自動搬送ロボットシステムの販売をする「GROUND(グラウンド)」、クラウド型配車・運行管理システムを扱う「Hacobu(ハコブ)」などがひとつのチームとして、ロジスティック業務全体に取り組みます。

各企業が得意分野を分担します。データを効率的に活用し、AIやロボティクスの価値を最大化するシステム環境を提供します。お客様の業務内容や規模、経営計画に応じた最新の技術をファイナンスの仕組みとともに提供し、あらゆるリソースを適切にマネジメントし、最適なパフォーマ ンスを発揮する戦略的なセンター設計を行います。
最新のテクノロジーでロジスティクスにおけるさまざまな問題を解決し、荷主様、物流企業様、すべての企業様に対応可能な「プラットフォームの共有化」を提供したいと思っています。
AI、IoTを活用した自動化だけでなく、労働力の確保、中継物流、館内物流などあらゆる手を駆使しながら、物流の効率化をお客様と共に求めていく。そして全体での物流の効率化を図っていく。これが今取り組んでいる第5ステージです。
まだ始まったばかりであり、完成はまだまだですが、「成し遂げる大きさは困難の大きさに比例する」という言葉があるように、非常に困難な道ではありますが、成し遂げる喜びをお客様と噛みしめることができるようにやっていきたいと思います。

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