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2025年10月31日

厚労省・分析

24年度の医業収支、法人立病院の約6割が赤字、23年度からさらに悪化

医療法人の2024年度決算で医業収支が赤字になった施設の割合が病院では約6割に達したことが10月27日、明らかになった。診療所も無床診の約4割、有床診では約5割が赤字。病院、診療所とも赤字施設割合が前年度から上昇し、医療機関の厳しい経営状況がうかがえた。分析結果は同日の社会保障審議会・医療部会に報告された。

25年8月末までに医療法人経営情報データベースシステム(MCDB)に提出された医療法人(病院及び診療所)の24年度決算データを分析した(速報値)。医療法人全体における提出率は57.8%。

それによると、医業収支が赤字だった施設の割合は、病院59.7%(前年度比4.3ポイント増)、無床診40.8%(8.7ポイント増)、有床診50.6%(0.7ポイント増)。経常収支が赤字の施設割合は、病院49.4%(7.9ポイント増)、無床診34.4%(9.0ポイント増)、有床診40.8%(1.9ポイント増)―だった。

病院の類型別でみた赤字施設の割合は、▽医業収支/一般病院60.6%(2.4ポイント増)、療養型病院53.7%(4.1ポイント増)、精神科病院65.9%(10.1ポイント増)▽経常収支/一般病院50.8%(6.4ポイント増)、療養型病院44.3%(5.8ポイント増)、精神科病院52.7%(15.2ポイント増)―と、精神科病院における赤字施設割合が最も高い。

病院の医業収益率は23年度の▲0.4%が24年度は▲1.1%に

二期連続でデータ提出があった医療法人について、23年度から24年度にかけての医業利益率の推移をみると、病院▲0.4%→▲1.1%、無床診7.6%→4.2%、有床診3.3%→2.3%―と病院はもともと赤字であったところ、赤字幅がさらに拡大。経常利益率も、病院1.6%→0.1%、無床診9.2%→5.5%、有床診5.2%→3.8%―と病院、診療所問わず軒並み低下した。

中央社会保険医療協議会・総会では10月から26年度診療報酬改定に向けた本格的議論が始まり、11月下旬には医療経済実態調査の速報値が公表される見込み。診療報酬改定を待っていては医療機関の倒産が続出すると訴える医療関係者に応える形で、高市早苗首相は医療機関の経営改善や医療従事者の処遇改善につながる補助金を25年度補正予算で手当する方針を明らかにしており、今後の動向が注目される。

2025年10月27日時点の情報に基づき作成

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