

日に日に木々の緑が濃くなり、ぐんぐん伸びる草木の成長ぶりに生命の力強さを感じますね。畑では、初夏の日差しを浴びた野菜たちが次々と収穫の時期を迎えています。彩り豊か、目も楽しませてくれる夏野菜シーズンの始まりです。
今回、そんな旬の夏野菜をたっぷり楽しむアレコレをご紹介していただくのは、農業と真摯(しんし)に向き合う「坂ノ途中」さん。環境との共創共生を目指す大和ハウスグループと同じ、サステナブル(持続可能)な未来を目指している「野菜提案企業」です。
こだわりの農家さんが育てた、今の時期しか楽しめない本物の「季節の味」を堪能しましょう。
6月はちょうど夏野菜が出始めるシーズン。いんげん、とうがらし、ズッキーニ、ナス、とうもろこしなど、夏の定番野菜が出回り始めます。そんな中で、近ごろは珍しい夏野菜もお目見え。形がユニークなUFOズッキーニや、断面が紅白の年輪模様に見える鮮やかなキオッジャビーツは、食卓を一段とにぎわしてくれるでしょう。
「坂ノ途中」さんのおすすめは、独特のぬめりがくせになりそうな「つるむらさき」。栄養価が高く、おひたしや炒めものなど料理しやすい夏野菜です。東南アジアの熱帯地域が原産地ですが、なんと2000年も前から食用にされていたといわれる野菜です。
また、同じ夏野菜といっても収穫時期で実は味が違うことも。例えばナスの場合、出始めの時期は育つスピードが速いためやわらかくてみずみずしく、夏の終わりごろはゆっくり育つので身が締まって濃厚になるそう。初夏のナスは焼いて、夏の終盤は煮物でいただくのがおすすめです。このように野菜の奥深さを知ったら、よりおいしく味わえますね。
さて今回お話をうかがっている「坂ノ途中」さんは、農業において「未来からの前借り、やめましょう」というメッセージを掲げている会社です。化学肥料や農薬に大きく依存した農業は、「今」の収穫量は効率的に増やすことができます。でも大量に使われる化学肥料や農薬によって、土が野菜を育てる力を失ってしまい、それを補おうとしてまた化学肥料を多投するという悪循環。世界でも、毎年広大な農地がやせて使えなくなっているというのです。
そんな効率優先の行動が引き起こしてしまった環境への負荷を見直し、100年先も持続可能な農業をめざすことが、メッセージに込められています。それは私たちが生きる要の食を見直すことでもあります。 今、農薬・化学肥料に頼らない農業をめざす若い農家さんは増えています。しかし、生産量が少量不安定になりがちな若手農家さん・新規就農者さんは、販路を開拓するのが難しく、農業をあきらめてしまう人も多いのが現状です。
「坂ノ途中」さんは、そうした課題を解決し、少量でも不安定でも本当に良質な野菜を多くの人に知ってもらおうと、提携農家さんが育てた「その時いちばんおいしい野菜」や「ちょっと珍しい野菜」を詰め合わせた、「旬のお野菜セット」の販売を手掛けています。
丁寧に大事に育てられた野菜たちは、おいしさと愛情がぎゅっと詰まっています。そのような野菜を作れる人たちを応援することは、きっと自分や家族の未来を豊かなものにしてくれるはずです。
夏といえばそうめんの出番。旬のトマトと梅干しで作ったたれをプラスして、この季節らしいアレンジはいかがでしょう。さっぱりしながらも程よいコクで、出番の多い一品になりそうです。
せっかく手にした夏野菜。調理法だけでなく、そのルーツや栽培地なども一緒に調べてみましょう。初耳!的な情報がけっこうあるもの。食卓時の会話に花が咲き、いつもの料理がさらにおいしくなると思いますよ。
「未来からの前借り、やめましょう。」というメッセージを掲げ、環境負荷の小さい農業の普及を目指すのが「坂ノ途中」です。農薬や化学肥料に頼らずに丁寧に栽培された野菜を、みなさんにお届けしています。