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「無防備に、陽射しを浴びるのは良くない」ということはわかっていても、いろいろな情報が多すぎて、何に気をつければいいの…?と悩まれる方も多いのではないでしょうか。皮膚の専門家に、気をつけたい日焼けの最新基礎知識を伺いました。

敵はやっぱり紫外線。UVAとUVBの違いって?

降り注ぐ太陽光の中でも、私たちのカラダにダメージを与えるのは、やはり紫外線。肌と目に、かなり深刻な影響を与えることがわかっています。

【肌で起こること】
・肌の表面で炎症を起こす(サンバーン)
・肌のメラニン色素を増やし、しみ・そばかすをつくる
・肌のハリを支えるコラーゲンやエラスチンの生成細胞を破壊し、
 シワやたるみをつくる
・皮膚のDNAに損傷を与え、皮膚がんの要因をつくる
・肌に活性酸素をふやし、老化を早める
・頭皮にもダメージを与え、脱毛や皮膚炎などの原因となる

【目で起こること】
・角膜で炎症を起こす(角膜炎/雪目、日焼け目など)
・目の中の水晶体や網膜を変質させ、白内障、翼状片、黄斑変性症などの原因となる
※目から紫外線が入って炎症が起きると、脳が「紫外線が当たった」と認識、カラダのメラニン色素が活性化し、全身のシミを増やすという研究結果も、大阪市立大学医学部の井上教授によって発表されています(※1)。
(※1)K.Hiramoto,Y.Yanagihara,EF.Sato,M.Inoue.“Activation of a nitric oxide-dependent neuroendocrinological pathway by the eye protects against ultraviolet B toxicity in the skin” J.Invest.Dermatol.. 120・1. 123-127(2003)

紫外線にはいろいろな種類がありますが、トラブルの原因となるのはUVAとUVBの2つです。

■UVA…じわじわ肌を老化させる。室内でも注意が必要
紫外線の約90%はUVA。波長が長く、皮膚の奥深くにある「真皮層」まで届きます。肌に急激な影響を与えることはありませんが、浴び続けると細胞を変質させて光老化を促進し、ガンコなシワやたるみ、シミの原因に。常に一定量が降り注ぎ、窓ガラスも通り抜けるため、室内でも注意する必要があります。

■UVB…肌に急激なダメージ。外出時には気をつけて
UVBは、紫外線の約10%を占めます。短時間でも肌の表面に炎症を引き起こすパワーがあり、皮膚がんなどの原因にもなります。また、肌のメラニン色素を増やし、シミ・ソバカスの原因にも。晴れた日は多い/曇りの日は少量 など、天気によって照射量に差があります。

家の中だから…と油断している間にも、UVAは降り注いでいます。外出時は、UVA+UVBのダブル対策/家で過ごす時もUVA対策をすることが、正しい肌の守り方だといえるでしょう。

とにかく防ぐ!ための紫外線対策・徹底ガイド

【日焼け予防に使いたいもの】
1)日焼け止め
日中はつねに塗りましょう。屋外ではPA・SPF、室内はPAの値が高いものを選んでください。両方入っているものを選べば手軽です。

★使い方のポイント…
薄く塗ると、効果が半減します。商品に記載された適量を守りましょう。

・顔全体+頬~鼻のラインにもう一度
ムラができないように塗るのがポイントです。おでこ、左頬、右頬、と、いくつかの部分に分け、その都度日焼け止めを2,3本の指先に出しながら塗ってください。続いて、こめかみからほほ全体の日焼けしやすい部分に、再度丁寧に塗り重ねます。※重ねても、効果が倍増するわけではありません(SPF30を2回塗りしても、SPFは30のままです)。

・焼けやすい場所&左右差などに注意
首の後ろ、デコルテ、手の甲~ひじにかけてなど、太陽に面する部位は念入りに。また、窓際に席がある、車を運転するなど、よく日の当たる側が偏っているなら、浴びる方に2度塗りを。

・落ちたら塗り直しを
汗で流れたり、皮脂で崩れたら塗り直しを。お化粧直しの際には、UV効果のあるファンデーションやパウダーを使用しましょう。カラダは「ついている」と感じなくなったら塗ってください。

※日焼け止めを塗ると乾燥する方は、かぶれて軽い皮膚炎になっている可能性が大です。すぐに使用をやめ別のものに変えましょう。「からだ用」は「顔用」より成分が強いので気をつけて。

2)UVカットフィルム&カーテン
家の中で日焼け止めを塗りたくない方には、紫外線をカットする窓貼りフィルムやカーテンもおすすめです。必ず「UVA」の防止効果があることを確認して選んでください。

3)サングラス
「紫外線透過率」1.0%(=紫外線99%カット)以下のものを選びましょう。「UVカット400」と表記されているものも、UVA・UVBを99%防いでくれます。年数が経つと加工やレンズが劣化し、効果がなくなっていることがありますので、眼鏡店などで検査してもらうと安心です。濃い色のレンズは瞳孔が開き、瞳の中に紫外線が入りやすくなります。できるだけ薄い色のものを選ぶようにしましょう。

4)日傘
「遮光率99.99%」か「完全遮光」を選べば安心。裏の色が濃いものは日光の反射による日焼けも防いでくれます。2~3年で遮光加工が劣化するので、買い換えをおすすめします。

5)紫外線対策グッズ
帽子、長手袋、ストールなど、UV防止加工のあるグッズは、日光による疲弊や汗、洗濯などで効果が失われていきます。こちらも2年程度で取り換えを。

6)サプリメント
抗酸化作用がある/新陳代謝を促す/肌の美白・再生に役立つなどの効果がある
●ビタミンC ●ビタミンE ●アスタキサンチン ●ケイ素 ●プラセンタ
などのサプリメントを普段から摂っておくと、カラダのダメージを迅速に修復してくれます。逆に、喫煙習慣は肌の老化を加速させますので、日焼けに関わらず美肌のためには控えましょう。 うっかり日焼けしてしまった時は、
熱感がひくまでシャワーや保冷剤などで冷やす→痛みが治まってきたら肌を保湿し、水分を摂る→たんぱく質と(6)で紹介した成分を摂り、よく眠ることを心がけましょう。

これから夏休みを迎える方も多いはず。上手に紫外線を防止して、美しさと健康をキープしてくださいね。
吉田 貴子

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