パソコンの画面を前のめりで見ていたり、逆に浅く腰かけて背もたれに身体を預けていたり…。仕事ができて集中力の高い人ほど、長時間にわたり同じ姿勢をとりがちです。一見するとリラックスしているようにも見えますが、実は不自然に筋肉が伸びていて血管が収縮、緊張状態になっています。
この姿勢を長時間している方に、脚の冷えや肩のコリなど身体の不調を訴える方がいます。身体にとって良い姿勢は、筋肉に緊張感なく頭が背骨の上にスッと乗るイメージ。椅子に深く座り、背もたれに身体を副わせて、骨盤を立たせる状態。これが自然な座り姿勢です。
冷えやコリが気になる人は、簡単なセルフチェック方法がありますので試してください。
おしりの筋肉の中央を太めの棒状のもの（例えば極太のマジック）でちょっと押してみてください。「痛い！」と感じた方は、筋肉硬化のサイン。ここは「殿中」（でんちゅう)というツボ。なるべくかどの丸いもので、優しく押しながらツボを刺激。筋肉をほぐし、血行を促進させましょう。

筋肉は、長時間に及ぶ不自然な姿勢で血行不足になると徐々に固くなってしまいます。おしりの筋肉が固くなると坐骨神経を圧迫し冷えやシビレに。
また、固くなった筋肉は骨（関節）もゆがめてしまいます。骨盤から上に延びる背骨には多くの神経が通っていますので、不自然な姿勢は背中の筋肉も緊張させ姿勢を崩す原因になります。
そこで約1分の簡単ボディメンテナンス。椅子に座り、おしりの後方にタオルを丸めたものを挟んでください。このちょっとした工夫で、今まで負担のかかっていた背骨の重心位置が変わり、長時間緊張状態にあった関節や筋肉を解放してくれます。
「1時間以上同じ姿勢をとらない」「立ち上がって伸びをする」など、筋肉に血液を送る工夫をしてみてください。そして時間をみつけて、ストレッチ専門店や整骨院へ。緊張した筋肉のまわりの骨や筋を緩めてもらい、歪んでしまった身体の線を整えてもらいましょう。