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ジブンにプラスアルファ
~人間関係をスムーズにする、コーチングスキル~

「コーチング」と聞くと、ビジネスに使用される特別なメソッドを連想する方が多いかもしれません。しかしコーチングの手法は決して難しいものではなく、日ごろの人間関係でも役に立つ場面がたくさんあります。コーチングスキルを使った、人間関係をよい方向に導くコミュニケーションの方法をご紹介します。

信頼関係を深めるコミュニケーション

「コーチング」とは、一言でいうとコミュニケーションによって相手を勇気づけ、意欲を持ってもらうこと。コミュニケーションで大切な信頼関係をしっかりと作り、対話するスキルです。

考え方の基本となるのは「相手と自分の違いを認め、受け入れる」こと。人は、誰もが“自分の人生”を生きていて、価値観や考え方もそれぞれ違うものです。相手が大切にしているものや好きなことを知り、それを尊重した会話をする。そうすれば相手も理解してもらえる満足を感じ、信頼関係が生まれやすくなります。

信頼はすべての人間関係の基本。職場やプライベートでのよい関係づくりにも、このコーチングのコミュニケーションが役に立ちます。

●「Yes, and…」で話しましょう
コーチングでは、人と話す時に「Yes, and…」という手法を使います。Yesは共感し相手を認めること、andは自分の思いを伝えながら、調整点を探ること。この2つのステップで信頼関係をつくります。
例えば会話の中で、友人が「映画は映画館で見たい」と言ったとします。自分はDVDを借りて家で見るのが好きだった場合、どう答えますか?

①「えー、行くのは面倒だよね」←これは「but(否定)」。
②「そうだね」←「Yes(共感)」。友人は良いかもしれませんが、自分の意見は言えていません。
③「映画はいいよね、でも映画館には行かないかな」←「Yes, but」。一見良さそうですが、これも否定です。

①~③はいずれも会話が続きにくく、真意が見えないまま終わる可能性があります。「Yes, and」にするためには、例えば「いいね、私は家でゆっくり見るのが好きだけど、映画館のどんなところがいいの?」と返してみましょう。こうすれば次の会話が生まれますし、「ゆっくり見たい」という新たな接点で共感が生まれるかもしれません。話を聞くときにも、まずは「いいね!」というYes=共感を伝え、「例えば?」「それはどういうこと?」というand=調整点を探ってみましょう。自分の価値観にとらわれず、相手の関心事に興味をもって話せば、お互いの理解も深まっていきます。

「引き出す」ことで後輩を育てる

コーチングによる人材育成では、「何をするべきか」というテーマ設定や達成方法を、実行する本人から引き出すことが大きな特長です。

もちろん、コーチは本人と話しながら新しい選択肢やアドバイスを与えることもありますが、最終的に決めるのは本人。自分で選んだ納得感があれば前向きにテーマに取り組むことができますし、自分なりにやってみることで「考える力」が身につき、次の新しいテーマにも自信を持って対応していけるようになります。

テーマの難易度によっては、コーチ側にもスキルが必要になりますが、日常的な問題であれば、この方法を応用することで解決に導くことができます。

●例えば、仕事で落ち込む後輩を元気にしたい時には
以下のような手順で話を聞いてみるとよいでしょう。

①場面や気持ちを特定する
「どんな時に落ち込むの?」と聞き、その場面を挙げてもらいます。さらに細かく場面を思い浮かべてもらい、本当に嫌だと思っていることを特定していきます。

②目指す理想の姿を聞く
「どうなったら嬉しい?」と、後輩の理想を聞いてみます。
※「どう改善すればいい?」はNG。過去を否定するのではなく、未来への希望を感じてもらうことが大切です。

③理想の姿に向けて、やってみたいアクションを立てる
いきなり理想を実現するのは難しいため、明日にでもできそうな目標を。なかなか出てこない時は、一緒に考えてみましょう。

④③を実行した感想を聞く
後日「やってみてどうだった?」と、③を実行した感想を簡単にもらうようにします。
必要に応じて③④を繰り返し、②の理想に近づけるように見守りましょう。
自分が決めた目標で小さな成功体験を積み重ねていけば、後輩にも自信が湧いてきます。

こうした考え方は他にも、上司や同僚、パートナーや子どもとの関係にも応用できます。興味のある方はぜひ、スクールやセミナー、書籍などで学んでみてください。

後輩へのヒアリング例1 後輩へのヒアリング例2
仲村 佳栄

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