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~光のコントロールで、癒しの空間づくり~
~光のコントロールで、癒しの空間づくり~

冬の夕暮れの早さは、むしろ住まいでゆっくり過ごすのに快適な時間を与えてくれます。リビングやダイニング、ベットルームの明かりを居心地よく調節し、より過ごしやすい空間づくりをしてみませんか。精神に影響を与える “光”を知り、コントロールする、ルームライティングのノウハウをご紹介します。

光と部屋の関係を考えてみる

マンションを購入して最初に考えるのは家具などインテリアの配置と部屋のベースカラー、アクセントカラーの関係ではないでしょうか。同じく照明にもカラーがあり、明るさの調節、反射などでお部屋の雰囲気が大きく変わります。
例えば、部屋ごとに「快適な明るさ」(単位:ルクス)があり、暮らしに必要な照度は、リビングでの読書 約500ルクス、ダイニングでの食事 300ルクス、パウダールームでのメーク 300ルクスと、部屋で何をするかによって「適切な明るさ」は違ってきます。
この“適切な明るさ”とは、2010年に改訂されたJIS(日本工業規格)による住宅の照度基準によるものですが、実際に部屋全体をこの照度にしようとするとあまりに明るすぎて興ざめすることもしばしばです。明るさとは決して部屋全体の照度を一定に保つのではなく、天井照明と部分照明のコンビネーションによって読書をする本の表面、ダイニングテーブルの机上、化粧をする顔廻りなどをピンポイントで明るくすると共に、それ以外はむしろ照度を半分程度に落としたほうが部屋の雰囲気がグッとアップします。

[明かりの基本] 照度(明るさの度合い)
光が照らす面の明るさを照度(単位:ルクス)といいます。また、LED電球の明るさの基準はルーメン(lm)で、全方向に放射される光の量を表します。どちらも数値が高いほど明るくなります。
 
[明かりの基本] 色温度(光の色味)
照度とともにお部屋の雰囲気づくりを左右するのが“色温度”(単位:ケルビン) です。光の色合いを温度に例えて表現するもので、部屋のイメージに合わせて使い分けたり、組み合わせたりします。また最近主流のLEDは調光によって色温度を変えられる器具も出てきています。
・爽やかでクールな光…昼光色(色温度・高 5000K程度)
切れのある明るさが空間を広範囲に照らします。青白っぽい色味で涼やかさを感じますが、やや作業環境のような雰囲気にもなります。
・暖かみのある光…温白色(色温度・中 4000K程度)
色彩やお料理のおいしさを引き立てるソフトな光。リビングやダイニングルームに向いています。中間色で居心地の良さを感じます。
・安らぎのある光…電球色(色温度・低 3000K程度)
目にも優しく落ち着いた雰囲気で空間を照らします。寛ぎと癒しの空間、寝室に向いています。オレンジ味がかった色味で暖かさを感じます。

天井からの照度で左右される照明心理

「なぜ日本人は工場や倉庫の中で働いているの?」と、問いかけたのは以前日本に来たパリの友人です。日本のオフィスではごく当たり前の裸の蛍光灯ですが、ヨーロッパでは主に工場や倉庫でしか使用していないことに気づきました。
また、ヨーロッパの住宅の室内では天井照明だけではなく、フロアスタンドから天井面に光を反射させ、必要な場所のみスポットライトで照らしたり、壁やカーテンに光をバウンドさせたりして柔らかな雰囲気を出しています。
「光は上から」という固定概念で部屋全体を照らす方法になれている日本人は、逆に明るくないと居心地が悪く感じる方も多いようです。しかし、「疲れ目」や「視力の低下」は、“明るすぎる環境”からも生じます。
天井灯など高い位置の照明は活動的な解放感を受ける一方で、心が落ち着かない状況もつくります。一方、スタンドなど低い位置の照明は安らぎと落ち着きを感じさせてくれます。
仕事で疲れた目と身体を休めるには、適度な暗がりの演出が必要です。まずは部屋の明かりを消して、「自分が主にいる場所」、「手元が暗いと困る場所」のみをろうそくなどの明かりでともしてみてください。そこを基準にして、天井はフロアスタンドで照らす、カーテンや壁にライトを当てて反射させてみるなどの工夫を施してみてください。
「適光適所」という照明用語がありますが、ご自身の部屋が“今の明かりで合っているか確認すること”で、今まで気がつかなかった“魅惑の光空間”に出会うことができます。

◆フロアスタンド
天井の照明を暗くして低い位置で照らせば、くつろぎの空間演出に。高い位置に設置して天井を照らすと活動的な解放感に。高さや調光調整のできるものがあります。
 
◆間接照明
光源を直接見ることなく、柔らかな陰影で落ち着きのある光が空間を演出します。多様な色や大きさがあります。なりたい部屋のイメージに合わせたものを選んでみてください。
 
◆シャンデリア
拡散した華やぎの光が空間を優しく包みます。ろうそく型の白熱電球からLEDまで、素材も大きさも様々です。お部屋をワンランクラグジュアリーな雰囲気にしてくれます。

河辺 哲雄

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