
札幌の注目エリア「創成川イースト」に位置する「リトルジュースバー」は、重厚感のあるシックな石造りの外観が、道行く人の目を引きます。もともとは、農具の製造販売をしていた金岩商店が明治23年に札幌軟石を用いて建てた蔵の一つで、反物や法被などを収納する衣装蔵として利用されていました。日焼けを避けた設計であったため、築120年経った今も、きれいなままの状態が保たれており、建物自体もこれまで、多様な施設に利用されてきました。
現在は孫が引き継ぎ、2010年に「リトルジュースバー」をオープン。店内には、石蔵ならではのひんやりとした空気感が漂っており、街中にありながら、静けさと独特の趣を感じさせてくれます。そんな同店で提供してくれるのは、専属の野菜ソムリエがプロデュースする、30種類以上のフレッシュジュースやフードメニューです。中でも、薄く削ったふわふわのフローズンいちごにミルクのムースを載せた「いちごけずり」は、同店を代表する人気商品で、道内の音楽フェスで提供されるなど、高い人気を誇っています。ほかに、道産米粉と全粒粉を使ったパンケーキや、野菜と牛乳で作るスープなど、ひと手間かけた優しい味わいの食事メニューも親しまれています。
住宅街の中に佇むのは、どっしりとした風格を感じさせる石造りの蔵。大正8年に札幌軟石を用いて建てられ、長年、砂糖の保管倉庫として利用されてきました。
現在はカフェへと姿を変えていますが、梁や柱、建具や鉄格子など、当時の趣を残しつつリノベーションした店内は、長い年月を重ねてきた落ち着きを感じさせます。1階には柔らかな光が降り注ぐ空間が、灯りを落とした2階には、赤と黒のソファを配したモダンな空間が広がっており、そこに居るだけでホッと和み、時間を忘れてしまいそうになります。
そんな静かな空間で味わいたいのが、店主が毎日焼き上げる8種類の手作りパンをメインとしたメニューの数々。フォカッチャやベーグル、バゲットなどの焼き立てパンと、野菜をふんだんに使い、丁寧に作られたランチが評判を呼んでいます。ほかに、パスタや十五穀米を使ったカレーも用意されており、それを目当てに通う常連客が多いのも特徴です。食後やティータイムには、ちょっと贅沢な気分が味わえる、「デザートの盛り合わせ」で、甘さ控え目の自家製スイーツ3種類を楽しんでください。10月中旬まではウッドデッキのテラスがオープンするので、爽やかな風や空気を感じながらコーヒーを味わうのもお勧めです。
ススキノの喧噪の中に静かに佇む一軒家は、大正時代の石蔵を利用した重厚な外観が印象的です。食事を一層美味しくする空間演出もさすがで、1・2階に配した大小9室の個室は、それぞれが趣向を凝らした空間で、シーンに合わせて利用できるのが魅力と言えるでしょう。例えば、骨董品をセンス良く配した格調高いお座敷は、普段の会食や接待はもちろん、結納や両家の顔合わせなど、ハレの日の舞台としても重宝されています。また、アイヌ民族の古民家である「チセ」を再現した部屋は、北海道の伝統に触れながら食事を楽しめると、道外や海外からのゲストにも人気です。ほかにも、囲炉裏や掘りごたつ、高齢者にも使いやすい高座椅子を設けたくつろぎの空間も評判を呼んでいます。
そんな創業50年の老舗店で腕を振るうのは、和食一筋の総料理長・谷口忠志さん。味わい深い毛ガニや食べ応えのあるタラバガニをはじめ、イクラの醤油漬けや、地元の人には馴染み深い三平汁など、毎日市場から届く北海道ならではの良質な食材を活かした郷土料理や伝統の味でもてなしてくれます。調理法にも工夫を凝らし、一品一品を丁寧に仕上げた料理は、見る者を楽しませてくれるのはもちろん、味わうごとに素材の良さを実感させてくれるはずです。
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