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金沢

「新旧の魅力織りなす歴史都市」

Life in kanazawa

鼓門(画像提供:金沢市)

新旧の魅力織りなす歴史都市

万石の城下町に
息づく風とともに
らしを楽しむ

金沢の地理と気候

日本海に突き出し、三方を海に囲まれた石川県の県都であり、北陸の文化・経済の中心地となっている金沢市。市南部は白山山系から連なる山地で、北部は日本海に面し、市街地には寺町台、小立野台、卯辰山の3つの台地が広がっています。その間を犀川と浅野川の2つの河川が流れ、起伏に富んだ地形にはさまざまな自然があふれています。

市内には、わき水が豊富で、約400年前に整備された辰巳用水をはじめ、「用水のまち」としても知られます。富山県境にまたがる医王山(標高939m)も身近な存在で、市街地には多くの公園や街路樹が整備されています。中核市としての都市の顔だけでなく、生活圏に水や緑と親しめる環境が豊富な点も魅力の一つです。

さらに、金沢は季節によってさまざまな表情を見せてくれます。市の木・梅がほころび、桜が咲き誇る春、積雪に備えた兼六園の雪吊りやこも掛けを施した長町武家屋敷跡など、四季折々の“美”が暮らしに潤いをもたらしています。

石川県地図と周辺地図

(画像提供:金沢市)

ひがし茶屋街

金沢の歴史と文化

  • 金沢城(画像提供:金沢市)

    金沢を形容する際によく用いられるのが「加賀百万石」です。戦国武将、前田利家が1583年に金沢城に入城して以来、明治に至るまで歴代の加賀前田家藩主が治め、加賀・能登・越中にまたがる加賀藩の石高が102万5000石に達したことに由来しています。この石高は外様大名の中で群を抜いて高く、金沢はその城下町として約10万人が暮らしていたとされ、江戸・大坂・京都に次ぐ大都市として栄えました。
  • 加賀友禅(画像提供:金沢市)

    そんな藩政期に芽吹いた文化が、現代の金沢に数多く花開いています。例えば、加賀友禅や加賀象嵌、大樋焼といった伝統工芸の源流をたどると、金沢城内に構えた工房「御細工所」につながります。文化政策に力を注いだ加賀藩では、全国から優れた工芸作家を招へい。御細工所に集まった一流の技が現代にまで受け継がれ、石川県を工芸王国へと育んでいきました。「空から謡が降ってくる」と言われるほど歴代藩主が好んだ能楽も盛んで、「加賀宝生」と称される宝生流の能舞台が数多く企画されています。
  • 金沢21世紀美術館(画像提供:金沢市)

    明治に入ると金沢は陸軍第九師団の拠点となり、旧制第四高等学校(金沢大学の前身)が設立され、学都としてもにぎわいました。街中を歩けば、今でも明治・大正期の建築をいくつも見つけることができ、レトロモダンな当時の風情を色濃く感じられます。さらに、近年では、金沢21世紀美術館に象徴されるようにアートの街としても注目度が高まっています。江戸時代から現代まで何層にも積み重なった新旧の文化が、金沢という都市の奥深さを生み出しています。

JR金沢駅

金沢で暮らす魅力

  • 日々の暮らしに
    伝統文化が
    息づく

    金沢市民にとって伝統文化は身近なもの。なぜなら、加賀藩の歴代藩主は能楽や茶の湯に自ら精進するだけでなく、庶民にも奨励してきたからです。現在も市内には茶道や生け花、能楽などの教室がいたるところで開かれ、伝統の美や技に気軽に触れられます。さらに、3つの茶屋街が残り、三味線や琴などの邦楽に親しむ文化も根づいています。JR金沢駅近くの石川県立音楽堂を拠点に室内管弦楽団「オーケストラ・アンサンブル金沢」も活動しており、ゴールデンウィークには一流のアーティストが集まるクラシックの祭典「いしかわ・金沢 風と緑の楽都音楽祭」を開催。和洋問わず、金沢の街には音楽がよく似合います。
  • 山海の幸を
    雅な器でいただく
    美食の街

    金沢といえば “食”を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。甘エビや加能ガニ、ノドグロなどの魚介類、加賀れんこんや加賀太きゅうりといった加賀野菜と、海のものも山のものも豊かな食材に恵まれています。そんな食の魅力がぎゅっと詰まったのが、江戸風でも京風でもなく、金沢で独自に育まれてきた「加賀料理」。甘い醤油味でとろりとした舌触りの治部煮、婚礼料理の定番となる鯛の唐蒸しなどを、九谷焼や輪島塗といった伝統工芸の器に盛り付けており、目と舌で楽しめる食文化です。ほかにも、金沢おでんや金沢カレーといった気軽に味わえるグルメもいろいろ。金沢は多くの人を魅了し続ける美食の街と言えるでしょう。
  • 歴史の足跡を
    探して
    ぶらぶら街歩き

    金沢は、さまざまな時代の息遣いを感じられる建造物や街並みが残る歴史都市です。ひがし茶屋街、主計町茶屋街、卯辰山麓寺院群、寺町台が国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されており、4件が選ばれるのは京都市や萩市と並んで全国最多を誇ります。加えて、復元整備が着々と進む金沢城公園や日本三名園のひとつ兼六園、加賀藩士が暮らした長町武家屋敷跡などを結ぶ約2キロを加賀百万石回遊ルートとして整備。兼六園は早朝に無料開放しており、名園の四季を楽しみながら毎日のように散策する市民もたくさんいます。ほかにも、川のせせらぎがBGMの犀川河川敷など、金沢市内にはジョギングやウォーキングに最適なエリアが点在しています。
  • 買い物スポットや
    生活のしやすさ
    も魅力

    地元食材が豊富な地場スーパーや生鮮食品も扱うドラッグストアなど、市内には日ごろの生活を支える買い物スポットがそろっています。金沢市民の台所として300年の歴史を刻む近江町市場、漁師自らが店を構える金沢港いきいき魚市などでは、鮮度抜群の地物を手に入れることができ、市内外からの買い物客でにぎわっています。また、市中心部にはデパートやファッションストリートがあり、人情味あふれる商店街も。一方、金沢市近郊には大型ショッピングモールがいくつもあり、日々の暮らしに不都合を感じることはないでしょう。
  • 休日は
    ひと足延ばして
    能登や加賀へ

    金沢は南北に長い石川県のほぼ中央に位置しています。休日には、ひと足延ばして能登や加賀方面に出かけてみてはいかがでしょう。能登は古くから人々の生活と自然が共生してきた里山・里海が残り、海に面した斜面に棚田が広がる白米千枚田(輪島市)など、日本の原風景と言える景観が郷愁を誘います。加賀には山代・山中・片山津・粟津の4つの温泉地があり、加賀温泉郷と呼ばれています。それぞれ異なる温泉地の風情とともに、歴史あるお湯で心も体もときほぐしてください。海や山にも近く、マリンスポーツやウインタースポーツに気軽に出かけられるのも、この地に暮らす人にうれしいポイントです。(加賀温泉郷 画像提供:山中温泉観光協会)
  • 北陸新幹線で
    東京が身近に

    人気の観光地だった金沢の知名度が、さらに高まったのは2015年3月の北陸新幹線金沢開業がきっかけです。東京-金沢間が約2時間30分で結ばれることになり、ビジネス・観光の両面で首都圏との結び付きが深まりました。鉄道を使えば大阪や名古屋へも3時間ほど。大都市からほどよい距離感の金沢は近年、移住先としても注目されており、大都市圏と行き来しながらの二拠点生活やリタイア後のセカンドライフを楽しむといった暮らし方も選択できます。

エリア特集

エリアガイド

  • ひがし茶屋街

  • 金沢21世紀美術館

  • 寺町鐘声園

  • 金沢プール

  • 金沢港クルーズターミナル

  • 大乗寺丘陵公園

  • 太陽が丘メタセコイア並木

伝統的な街並みと文化が暮らしに根付く橋場町・卯辰山エリア

中心部を流れる浅野川周辺の橋場町・卯辰山エリアでは、加賀百万石の城下町の風情を色濃く感じられます。紅殻格子の町家がたち並ぶひがし茶屋街、川沿いに石畳の街並みが続く主計町茶屋街があり、一見さんお断りのお茶屋文化が今も残っています。芸妓さんが稽古する三味線の音や長唄がもれ聞こえてくることもあり、街中には金沢らしいしっとりとした情緒が漂います。また、茶屋街に隣接する尾張町・橋場町は昭和初期までに建てられたモダンな建造物が目立ち、ひがし茶屋街に続く卯辰山は約50の寺社が散在する寺院群。エリア内には町家を生かしたカフェや飲食店なども多く、坂道や小路をぶらぶら歩きながら自分だけのお気に入りを見つけてみてはいかがでしょう。

藩政期から変わらぬ金沢の中心、歴史と現代が共存するエリア

JR金沢駅から武蔵ヶ辻、オフィス街の南町を抜けて北陸一の繁華街の香林坊・片町へと続く中心部エリア。前田利家が金沢城に入城してから400年以上、金沢の文化・経済の中心としての機能を果たしてきました。兼六園や金沢城公園、長町武家屋敷跡など加賀藩の歴史を伝えるスポットだけでなく、現代アートを発信する金沢21世紀美術館や若者でにぎわう竪町ストリートなど、金沢の“いま”を感じられる場所でもあります。場内に一歩入るとにぎやかなかけ声が響く近江町市場、街中にありながら昭和のノスタルジックな雰囲気の新天地商店街など、人情味あふれる金沢にも出合えます。

金沢の風情と趣きを現代に伝える野町・寺町エリア

市街地を流れる犀川中流の左岸に位置するのが、野町・寺町エリアです。野町には出格子が美しい茶屋建築が軒を連ねるにし茶屋街があり、金沢市西茶屋資料館など茶屋文化に触れられるスポットです。野町から寺町に広がる寺町台には、約70もの寺社が集まる寺町寺院群が形成されています。数々のからくりが仕掛けられた通称・忍者寺の妙立寺、国指定天然記念物の大桜が有名な松月寺など見どころは目白押しで、重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。一方で、伝統的な街並みが残りながらも観光地化されておらず、市民の日常が垣間見える落ち着いた雰囲気も魅力です。

商業・医療・教育・自然、閑静な住環境が揃う東金沢エリア

JR金沢駅から一駅、東金沢駅を中心とした東金沢エリアは、さまざまな表情を持っています。国道8号沿いを中心にショッピングセンターやドラッグストア、家電量販店などの大型店が並び、市内でも有数の商業エリアとなっています。エリア内には高度な設備をそろえる総合病院などの医療機関も充実。大学や高校も数多く、高齢者や子育て世帯が暮らしやすい住環境が広がっています。また、幹線道路から少し離れれば昔ながらの里山が残っている点もエリアの特色。身近な樹木や草花に囲まれた都市緑化植物園「北部公園」では、季節の移ろいを感じる散策路を歩いたり、芝生でボール遊びをしたりするなど、たくさんの市民が思い思いの時間を楽しんでいます。

商業地・住宅地として発展を続ける副都心、北西エリア

JR金沢駅の西側に位置する北西エリアは、市中心部から石川県庁舎が移転した2000年代以降に開発が大きく進んだ副都心です。県庁舎周辺には石川県立中央病院やショッピングゾーンが整備され、その周辺には新しい住宅地も造成されています。近年は金沢港がこのエリアに一層のにぎわいを生み出しています。大型コンテナ船に対応する大水深岸壁などの大型事業が行われ、物流の拠点としての機能が拡充。日本海側クルーズの寄港地としても人気で、日本海の白波をイメージした外観が特徴的な金沢港クルーズターミナルも誕生しました。“ひと”も“もの”も迎える新しい海の玄関口として活気にあふれています。

金沢と野々市、ふたつの街へのアクセスに優れた西金沢エリア

JR金沢駅から電車で3分、西金沢駅の周辺は香林坊・片町といった繁華街からも近く、かねてから多くの市民が暮らす居住エリアとなっています。さらに、金沢市街地だけでなく、隣接する野々市市へのアクセスにも便利です。野々市は若い子育て世帯を中心に人口が増加傾向にあり、ショッピングセンターや家電量販店、多彩なジャンルの飲食店などが並んでいます。エリア内には市中心部と野々市、白山麓をつなぐ北陸鉄道石川線が走り、西金沢と市中心部や野々市を結ぶ路線バスの本数も数多く、アクセス性の高さも暮らしやすさに結び付いています。

金沢の文化芸術と豊かな自然を触れることができる南東エリア

金沢市中心部の南東に位置し、小立野台地にある石引・小立野エリアは住宅街として知られます。近くには、多種多様な用の美を展示する国立工芸館や、石川の美の殿堂・石川県立美術館、金沢で花開いた能楽「加賀宝生」の拠点となる石川県立能楽堂などがあり、文化・芸術の発信地です。南東エリアでは、金沢大学のキャンパス街として発展してきた杜の里も魅力的な地域です。山側環状線が整備されたことで、市内外への交通の利便性も格段に高まり、近くにはバーベキューや森林浴などが楽しめる奥卯辰山健民公園もあります。通勤・通学に便利で、自然に親しめる杜の里は住宅地としても人気のエリアです。

この街の未来

野田山から望む金沢市街

沢がもっときになる

持続可能なまちづくり

SDGs達成へ、市を挙げて推進

「誰一人取り残さない」を誓った持続可能な開発目標(SDGs)の推進に、金沢市では市内に拠点を置く国連大学サステナビリティ高等研究所いしかわ・かなざわオペレーティング・ユニットなどと連携し、取り組んでいます。旗印の一つが「IMAGINE KANAZAWA2030」です。同プロジェクトは、2030年を目標に市民・地域・NPO・企業・行政などがスクラムを組み、さまざまなアクションを進めていくもの。SDGsを通して、市民一人ひとりが金沢の未来を考えるきっかけとなっています。

石川県立図書館

金沢は「天下の書府」。教育環境も充実

石川県立図書館

「加賀は天下の書府」。江戸中期の儒学者、新井白石がこう評するほど、金沢は古くから教育・研究に力を注いできた地域です。現在も金沢市とその周辺には大学・短期大学などが多く、石川県は人口当たりの高等教育機関数が全国1位。人口当たりの学生数も全国3位で、国内有数の「学都」です。

2022年には開放的な吹き抜け空間を本棚が取り囲む「石川県立図書館(愛称:百万石ビブリオバウム)」が新たにオープンするなど、天下の書府としての機能はますます高まっており、恵まれた学びの環境が全国の学生を引き付け、次代を担う子どもたちの成長を支えています。

にし茶屋街

住まうほどに発見のある街

主計町茶屋街

景観を守り、育むまちづくり

にし茶屋街

金沢の魅力は、観光スポットだけで感じられるわけではありません。何気なく入ったお店で素敵な雑貨を見つけたり、気の向くまま歩いた小路からの光景に心打たれたりするなど、住まうほどに新しい発見があることでしょう。加えて、歴史ある街並みを守り、未来につなげていくため、金沢市では景観の保全に注力。指定区域を設定し、周辺の街並みと調和した住まいの建て替えや修繕に対して助成制度を設けています。市民と行政が一体となり、美しい街並みを未来につなげています。

北陸新幹線

2024年春、北陸新幹線県内全線開業

北陸新幹線

ワークライフバランスの充実がとなえられ、「働き方改革」が掲げられる昨今。テレワークや自由出勤の推奨など、新しい働き方が重要視されるようになりました。

首都圏と金沢を結ぶ大動脈となっている北陸新幹線は2024年春、福井県敦賀市まで延伸する予定で、石川県内全線開業を迎えます。これにより、現行で約2時間30分かかっていた金沢-新大阪間が約2時間で結ばれると試算されており、関西圏との時間的距離がぐっと近づきます。将来的には大阪まで延伸し、金沢-新大阪間の所要時間は約1時間20分まで短縮される計算です。東京と大阪を結ぶ日本海側の中心として、金沢はより一層の成長が期待されている都市と言えるでしょう。

ダイワハウスのマンション実績

これまで携わってきた金沢の街づくりの足跡をご紹介

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