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北海道・厚沢部町にある館城(たてじょう)跡。
歴史好きの方なら、
「日本最後の和式城郭」
という言葉を聞いたことがあるかもしれません。
ですが、現地を訪れると多くの人がこう思うはずです。
「お城、どこ?」
それもそのはず。
天守閣はありません。石垣もありません。
あるのは広々とした草地と石碑、そして静かな風景だけ。
しかし、この「何もなさ」こそが館城跡最大の魅力なのです。
館城が築かれたのは明治元年、1868年と言われています。
築城したのは、旧幕府軍ではなく松前藩。
松前藩は、海沿いにある松前城から、内陸の厚沢部・館村へ本拠を移そうとしました。館城は、その新たな拠点として築かれました。
時代が大きく動く戊辰戦争の最中に、伝統的な方法で築かれた城。
それが「日本最後の和式城郭」と呼ばれる館城です。
しかも、築城後まもなく旧幕府軍の攻撃を受け、館城は落城しました。 建物は残らず、現在は穏やかな風景の中に、その痕跡が眠っています。
歴史の表舞台に現れていた時間は、ほんのわずか。
だからこそ歴史ファンの間では、
「最後の和式城郭」
という肩書きに特別な価値を感じられると言われています。 正直なところ、「観光地らしさ」はほぼありません。
ですが歴史好きにとっては、この静けさがたまりません。
なぜなら、建物が復元されていないからこそ、
「ここに兵たちがいたのだろうか」「どこに建物が建っていたのだろう」
と自由に想像できるからです。
まるで歴史の痕跡を探すフィールドワークのような楽しさがあります。 普通の観光客なら見過ごしてしまうかもしれません。
ですが歴史好きは違います。
石碑の前に立ち、
「ここが館城だったのか」
と実感する瞬間にロマンを感じるのです。 館城跡は、お城を見る場所ではありません。
歴史を感じる場所です。
「日本最後の和式城郭の跡地に立った」
という体験は、歴史好きなら思わず誰かに話したくなるはずです。
厚沢部町を訪れたら、ぜひ館城跡にも立ち寄ってみてください。
そこには、「何もないようで、実はとても面白い歴史」が待っています。 写真撮影:2026年8月 鹿部シェアサロンから約67㎞
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