【各 位】

平成17年8月4日
大和ハウス工業株式会社

石綿(アスベスト)問題への対応について

 石綿(アスベスト)による健康被害が発生していることが相次いで報道されていることから、 石綿に対する健康不安が高まっています。つきましては、現時点での本件に関する当社の見解及び 情報についてお知らせいたします。

1.当社の建物にお住まいのお客様、当社の建物をご使用のお客様へ

 過去に当社が建築した建物には、石綿を含んだ建材を一部使用しておりました。 (表1を参照ください。) これは耐久性、耐火、吸音、断熱等の性能向上を目的として、 石綿を含んだ建材が当社に限らず、一般的に広く使用された時期があったことによります。

1−1.戸建住宅・賃貸住宅にお住まいのお客様へ
外壁材や屋根材、内装材に成形板と呼ばれる「非飛散性」の石綿含有建材を使用しておりました。 ただし、成形板はセメント等で固定されており、通常の居住状態では石綿の飛散はほとんどなく 健康障害をおこすことはないと考えられております。
なお、3階建の賃貸住宅において吹付けロックウールを使用していたことがありますが、石綿は含まれておりません。

1−2.一般建築(マンション含む)のお客様へ
事務所、店舗等の一般建築の場合、「非飛散性」の成形板だけでなく、吹付け石綿等の 「飛散性」の石綿含有建材を使用している場合があります。
この場合でも、当該部位が劣化・損傷の状態になければ、 石綿の空気中への飛散はほとんどないと考えられますが、ご心配の場合は当社にご相談ください。


2.現在、施工中、販売中の物件について

 現在販売しております当社の住宅には、石綿を使用しておりませんのでご安心ください。 ただし建替えの場合、既存の建物に石綿が使用されている可能性がありますので、 解体工事につきましては当社にご相談ください。


3.リフォーム(改修)・解体工事の対応について

 石綿が使用されている建物をリフォーム(改修)あるいは解体される場合、石綿の飛散防止、 作業者のばく露防止等、労働安全衛生法、石綿障害予防規則、大気汚染防止法、 廃棄物処理法等に則った作業が求められますので当社にご相談ください。


4.工場における石綿の取扱いについて

 当社の工場では過去に石綿を使用して建材を製造したことはありませんが、 石綿含有建材の切断等の加工を行った時期がありました。 しかしながら、現時点までに工場において作業に従事していた方及び工場周辺地域の住民の石綿に よる疾患の情報はありません。


5.今後の対応について

 健康にかかる重大な問題であることから、今後、石綿問題に対し、関係省庁、業界団体、 建材メーカーなどと連携のうえ、関連法令を遵守し取り組んでまいります。


表1 当社における主な石綿含有建材の使用状況
【戸建住宅】
 
部位
※製造期間
外部
外壁
1962〜1990
屋根
1970〜2000
軒天
1962〜1998
外部階段・バルコニー床
1984〜2000
内部
流し前壁(化粧不燃板)
1979〜2001
天井・壁
1967〜1993


【賃貸住宅】
 
部位
※製造期間
外部
外壁
1974〜1997
屋根
1985〜2003
軒天
1984〜1997
廊下・階段
1974〜2000
内部
流し前壁(化粧不燃板)
1984〜2001
天井・壁
1976〜1996

※製造期間について
建材メーカーから入手した製造期間のデータを示しますが、 当社商品への採用・使用は若干前後する可能性があります。

【一般建築(マンション含む)】
 鉄骨耐火被覆用として、吹付け石綿の場合は1974年まで使用、 乾式石綿含有吹付けロックウールの場合は1980年まで使用、 エレベーター廻り等の特定部位の湿式石綿含有吹付け材は1988年まで 使用していた可能性があります。 なお、「非飛散性」の成形板については建物の用途ごとに多様な建材があることから、 使用状況については当社の各事業所にお問い合わせください。

以 上



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