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日常的に気軽に取りいれられる美容・健康法として、改めて注目を集めているのが「呼吸法」。呼吸をコントロールできるようになると、心と体にいろいろ良いことが起こるのだとか…。毎日続けられる実践法も、合わせてご紹介します。

心と体を整え、なりたい自分になるためのツール

生まれてから死ぬまで、私たちがずっと行っている呼吸。その数は、1日だけで約2万~2万1000回にものぼります。
ふだん無意識に行っているこの膨大な数の呼吸を、意識的に行うのがいわゆる「呼吸法」。ヨガや瞑想をする時にも、とても大切な要素となりますが、心と体によい効果がたくさんあります。

1)体中の細胞を活性化し、代謝を上げる
私たちが肺呼吸で取り入れた空気中の酸素は、血管を通して瞬時に全身の細胞に行き渡ります。細胞に入った酸素は、細胞が活動するために必要なエネルギーを作り出しますが、呼吸が浅いと酸素が不足し、エネルギーが足りなくなるため細胞の働きが鈍りがちに…。深い呼吸で多くの酸素が取り込めるようになると、体中の細胞活動が活発になるため、体全体の代謝が上がって巡りもよくなり、滞りが原因で起こっていたさまざまな体調不良が改善します。
また、深い呼吸を続けると、呼吸でしか動かない横隔膜(おうかくまく)と肋間筋(ろっかんきん)が発達し、運動量が増えるために代謝が上がります。さらに、これらの筋肉が大きく動くようになるため、周りにある消化器や心臓などの内臓が間接的にマッサージされ、働きが活発になるという効果も期待できるのです。

2)自律神経のバランスを整え、感情をコントロールする
私たちが健康に過ごすために、大切な役割を担っている自律神経。自律神経には心身を活発にしてくれる交感神経と、心身をリラックスさせる副交感神経の2種類があり、健康な時は両者がバランスよく働いていますが、ストレスや疲れが溜まるとバランスが崩れ、頭痛や不眠、肩こりなどあらゆる不調の原因になったり、心が不安定になったりします。ここで効果を発揮するのが「呼吸法」。呼吸にはもともと、息を吸うと交感神経が優位になり、息を吐くと副交感神経が優位になるという仕組みが備わっていますから、深くゆっくりと意識した呼吸を行うことで、乱れた神経のバランスを整えることができます。
また、呼吸は感情のコントロールにも役立ちます。人間は、興奮している時は速く荒い呼吸になり、リラックスしている時はゆっくりしたスムーズな呼吸になるもの。これを利用し、元気を出したい時には速めに短く、怒っていたり疲れている時にはゆっくり長く…など、リズムや長さを変えた呼吸を行うことで、なりたい心の状態に自分を持って行くことができます。

心が疲れていると感じる時には、ぜひ呼吸自体に気持ちを向けて、「一息」ついてみてください。一歩立ち止まることで肩の力が抜け、悪い選択を避けたり、発想を良い方向に転換できるかもしれません。なりたい自分になる一歩を踏み出すためのツールとして、「呼吸法」を有効に使ってみてください。

朝と夜の「呼吸法」で、心と体をメンテナンス

シュミッツ式 ミラクル完全呼吸法®は、どなたでも安心して、
簡単にできる「呼吸法」。
朝と晩で1日数分、毎日続けてみることをおすすめします。

■朝の呼吸法/活力が湧き、前向きな 気持ちになります。
起床後、朝食前(空腹時)にしましょう。

【基本姿勢】
床または椅子に腰かけます。布団やベッドの上でも大丈夫です。
背骨はまっすぐ、肩が前に出ない状態に。あごを引いて目を閉じ、
うなじを後ろ側に。
胸を張り、肩甲骨が横に広がり下に降りている姿勢にし、体の力を抜きます。
※一度両肩を上げ、両側の肩甲骨を背中で寄せて肩の力を抜くと、
この状態になります。
横から見ると、耳・肩・足のももの付け根が一直線になっているのが理想的です。

上の基本姿勢で、腹式・胸式・鎖骨式の3つの呼吸を行います。 吸う時は、それぞれの場所に空気がたっぷり入ることを意識し、吐く時は不必要な物をすべて外に出すイメージで。それぞれ1分ずつ繰り返すだけで、生命力がみなぎってきます。

A:腹式呼吸
① おへその下に右手を置きます。
② 鼻から大きく息を吸い、右手を前に押し出すイメージでお腹を膨らませます。
③ 鼻から息を吐きながら、右手でお腹がへこんでいくのを確かめます。
④ ②③を繰り返します。

B:胸式呼吸
① 人さし指と親指が鎖骨に触れるように、左手を胸に置きます。
② 鼻から大きく息を吸い、左手を押し上げるイメージで胸を膨らませます。
③ 肺に入った酸素をすべて絞り出すイメージで、鼻から息を吐きます。
④ ②③を繰り返します。

C:鎖骨式呼吸
① 両手を自然に下ろして手のひらを上に向け、肩をリラックスさせます。
② 肩を上げながら、鎖骨の裏まで息を行き渡らせるイメージで、鼻から大きく息を吸います。
③ 鼻から息を吐きながら、肩を下ろしてリラックスします。
④ ②③を繰り返します。

要領がつかめてきたら、A・B・Cを組み合わせた呼吸法に挑戦してみましょう。
より多くの酸素を効率よく取り込むことができます。

D:ミラクル完全呼吸法
① 右手はおへその下、左手は胸に置いて目を閉じます。
② 鼻から息を吸いながら、おなかを膨らませ(Aの腹式呼吸)、胸を膨らませ(Bの胸式呼吸)、両肩を上げます(Cの鎖骨式呼吸)。1回吸う中で、A~Cをそれぞれ1/3の長さで行います。
③ 鼻から息を吐きながら、手と肩を下ろしてリラックス。②~③を1分間繰り返します。

■夜の呼吸法/一日の疲れをリセット。心が穏やかになり、良い眠りが得られます。
寝床に横になり、眠る前にしましょう。今日を無事に過ごせたことへの「感謝呼吸」です。

E:眠る前の腹式呼吸
① おへその下に右手を置きます。
② 鼻から大きく息を吸って、右手を前に押し出すイメージでお腹を膨らませます(2秒ほど)。
③ 鼻から息を吐きながら、右手でお腹がへこんでいくのを確かめます(3秒ほど)。
④ ②③を10回ほど繰り返します。
※吸うより吐く時間を長くすることで、副交感神経の働きを高めます。
何も考えず、ただ呼吸に意識を向けて、生きていることを実感しましょう。

シュミッツ 千栄子

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