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コラム vol.262
  • 不動産市況を読み解く

3つの空室率データの見方と注意点

公開日:2019/01/30

空室率に関する3つのデータ

空室率に関するデータはいくつかありますが、Webサイトなどで簡単に入手でき、かつメディア等でもよく採用されているデータは以下の3種類です。

住宅・土地統計調査報告

まずは、公的なデータである、総務省統計局「住宅・土地統計調査報告」です。 この調査は5年に一度行われています。住宅や土地に関する調査で最も幅広く行われている、もっともスタンダードな調査データです。全国・市区町村単位での調査なので、かなり詳細なデータを知ることができますが、いかんせん5年に1度しか公表されませんので、使用する時期によっては「古い」ということもありえます。
最近の調査年は、2008年~2013年~2018年(平成30年)でした。そして、発表は翌年です。つまり、2019年はこのデータの発表の年になります。調査の時点は、その年の10月1日、今回の調査は1948年の第1回目から数えて15回目です。速報値は、7月末ごろに発表されます。

タス空室インデックス(空室率TVI)

2つ目は、株式会社タスが発表している、「タス空室インデックス(空室率TVI)」です。
民間企業であるタス社が、独自に調査集計して発表しているデータで、毎月1回のペースで発表しています。月イチという事で、速報性が高いデータと言えます。
このデータは、メディア等が「空室率が高いよ!」と伝える時によく使われるデータです。一般的な感覚の空室率(空室戸数÷物件総戸数)とは少々異なるので、注意が必要です。
具体的には、このデータは「募集物件の空室を示す指数」であり、募集物件の空室傾向を示す指数です。つまり、満室稼働しており、募集していない物件は分母から外れて計算されます。(このデータを採用している日銀もこのことに注釈をつけて、注意喚起しています)。「純粋な空室率ではない」といえますので、注意が必要です。

日管協短観

3つめは、公益財団法人日本賃貸住宅管理協会が公表している、賃貸住宅市場景況感調査=「日管協短観」です。
データの公表ペースは、半期に1度です。1つめの総務省統計局「住宅・土地統計調査報告」に比べて、短いスパンで発表されますので、使用しやすいデータといえます。
この、「日管協短観」は、首都圏、関西圏を中心とした不動産管理会社に対して行った調査で、管理会社が管理する戸数をもとに算出しています。賃貸住宅の景況感を調査したもので、調査項目は、空室に関することだけでなく、来客数、成約件数、成約賃料の他、様々な市場動向を調査・分析しています。
ただし、この業界団体に加盟していない企業のデータは含まれていませんので、全国津々浦々を網羅しているとはいえませんが、都市部における実際の空室率の景況感を最も掴むことができるデータだと思います。

地元業者に実際の状況を確認する

賃貸住宅経営において、建築予定エリアの空室率の現状を知ることは重要です。空室率を知ることで、賃貸住宅の需給バランスがわかります。空室が多いエリアでは、新築時は満室になるかもしれませんが、その後の入居者斡旋に苦労したり、賃料の下落を招いたりと、スタート時に想定した収益シミュレーションが崩れてしまう可能性があがります。
そのためにも、先に上げたデータで全体感を確認した上で、建設予定エリアで事業を行っている不動産会社に実際の状況を聞くとよいでしょう。大和ハウス工業の場合は、グループ会社の中に管理会社等がありますので、賃貸住宅営業担当者に加えて、こうした管理会社の方から実際のデータを見せてもらうとよいでしょう。

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