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コラム vol.298
  • 不動産市況を読み解く

晩婚化・未婚者増は賃貸住宅需要にどんな影響を与えるのか

公開日:2019/09/30

男性では20%を超える生涯未婚率!

1990年代以降、日本では晩婚化・未婚化が進んでおり、その傾向に歯止めがかかっていません。一方で、離婚するカップルは増え、また再婚する方々も増えています。
結婚する方々の数は、1946年~50年くらい生まれのいわゆる第1次ベビーブームの世代の方々が、25歳前後の年齢を迎えた1970年から1974年にかけて年間100万組を超えていました。しかし、その後、婚姻件数は低下傾向となり、1978年以降2010年までは、概ね年間70万組台で増減を繰り返しながら推移し、2011年以降は、年間60万組台で推移しています。
2016年は、約62万組となり、過去最低となりました。婚姻率(人口千人当たりの婚姻件数)も5.0と過去最低となり、1970年代前半と比べると半分の水準となっているようです。(出典:内閣府 少子化社会対策白書)

生涯未婚率という言葉を耳にしたことがあると思いますが、これは50歳までに一度も結婚したことがない人の割合をさします(配偶者と離婚や死別をした場合は含まれません)。ちなみに、この「生涯未婚率」という用語は、2019年から「50歳時未婚率」に名称変更されました。 5年に一度の国勢調査でみると、1985年には男性3.9%、女性4.3%と、ともに5%を切っていますが、最新の2015年の国勢調査では、男性23.37%女性14.06%となっています。5年ごとの推移でみると、2000年以降、勢いよく増えていることが分かります。

独身人口は4000万人超え!

独身研究家の荒川和久氏の著書によると、1985年から2015年の30年間の間に、15歳以上の男女の未婚者は約500万人増えて約3000万人に、15歳以上の男女の独身者(未婚者に加えて離婚・死別なども含む)は、同期間に約1000万人増えて約4500万人になったとされています。
日本ではものすごい勢いで、「おひとりさま」が増えているわけです。「おひとりさま」向けの飲食店やカラオケ店を含めた商品やサービスが増えてきているのも理解できます。

未婚者の方は、親と住む?

未婚者の方はどのくらいの割合で親と同居しているのでしょう?これを年齢ごとに見ていきましょう。

図1:全国 未婚者の親との同居割合

(総務省統計局 国勢調査より作成

図1を見ると、20代になると同居割合が低下しますが、20代後半から30代前半までには横ばい傾向になり、その後は男女ともに60%をキープしています。30代前半で未婚者の親との同居率が60%以上というのは一般的なイメージと少しギャップがあるかもしれません。東京など大都市ではこの割合はかなり低いと思いますが、全国でみると、6割くらいなのでしょう。

では、その大都市の代表である東京における未婚者の親との同居割合を見てみましょう。

図2:東京都 未婚者の親との同居割合

総務省統計局 国勢調査より作成

全国では同居割合は近年横ばいの様相でしたが、図2を見ると、東京都における未婚者の親との同居割合は、男女ともに右肩下がりになっています。
具体的には、男性は25歳以降、女性は28歳以降に同居割合が50%を下回ります。進学・就職等で、地方からの上京者が多いこともあり、単身暮らし志向が強く表れているのだと考えられます。

逆に地方在住の未婚者は親と同居する割合が高いため、全国の親との同居割合を引き上げているのでしょう。一方、都市部で賃貸住宅、とくにワンルーム賃貸住宅需要の旺盛が続いているのは、こうした事が背景にあります。
では、この先、未婚率は上昇するのでしょうか?国立社会保障・人口問題研究所によれば、この先しばらく未婚者は増加するが、2035年頃をピークに横ばいになるとされています。この傾向は単独世帯数の推移予測に似ています。
しかし、離婚者・死別の数は増えると予想されており、単独世帯が予想以上に増える見込みは、さらに加速するかもしれません。

現在、単独世帯の大半(都市部では70%以上、地方都市でも65%程度)は賃貸住宅暮らしています。今後は、地方都市において、賃貸住宅に住む単独世帯の割合は増えると思われます。
このように考えると、単独世帯用の賃貸住宅需要は、さらに伸びると思います。

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