土地活用ラボ for Owner

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コラム vol.366
  • 不動産市況を読み解く

2021年最新路線価を読み解く

公開日:2021/07/30

2021年7月1日に2021年分の路線価が国税庁より発表されました。路線価は、1月1日が評価時点となっており、国土交通省の公示地価と同じです。路線価は、地価公示価格などを基にした価格(時価)の80%程度を目途に評価されていますので、2021年3月に発表された公示地価と同じような状況となっています。(注:路線価は修正される可能性があります。以下の数字は2021年7月1日に国税庁が発表した数字を基にしています。)

相続などで重要な指標となる路線価

路線価は、土地活用をされている方にはとても関心の高い相続税や贈与税の算定基準となるものです。今回発表された路線価は、2021年1月1日以降に発生した相続や贈与において、相続税額や贈与税額算定に影響する重要な数字となります。いうまでもなく、年単位で路線価等は変わりますが、こうした税の算定基準となるのは、相続や贈与が発生した時点の数字で、申告した時点の数字ではありませんので、注意が必要です。
また、路線価を基に土地に関する税が算出されますが、特定や補正などその計算方式はかなり複雑ですので、税理士などの専門家に相談するといいでしょう。

路線価(あるいは、路線価が設定されていない土地の評価倍率)は、全国にある宅地、田、畑、山林を対象として定められています。ここでいう宅地とは、住宅地だけでなく、商業施設やビル、工場など、その用途にかかわらず、「建物の敷地となる土地」を指します。

全国平均では6年ぶりの下落

2021年分の路線価(標準宅地)の全国平均は前年比0・5%減と6年ぶりに下落となりました。これは、いうまでもなく、新型コロナウイルスの感染拡大による影響で、とくに都市部商業地では、オフィスや商業系テナントの需要が減少、またインバウンド観光客の減少等が要因と思われます。
都道府県別でみると、東京都や大阪府は8年ぶりの下落となりました。全国では、39都府県で下落、上昇は7道県にとなっています。前年の上昇は21都道府県でしたので、大幅に減ったことになります。

県庁所在地の最高路線価

都道府県庁所在地の最高路線価をみると、上昇したのは前年より30都市減って8都市となりました。一方、下落したのは、前年の1都市から22都市に増え、全国的に新型コロナウイルス感染症の影響が出たことがうかがえます。

注目は、昨年の路線価で上昇率が40.8%と急上昇した沖縄県那覇市の路線価最高地点(久茂地3丁目、国際通り)で、今年はマイナス1.4%と急落しました。

図1:都道府県別 県庁所在都市の路線価最高地点 前年変動率

2021年路線価(国税庁資料)より作成

詳細は、下記Webサイトを検索すれば、オーナー様が所有されている土地の路線価が検索できます。

令和3年分財産評価基準を見る

昨年同様、修正はあるのか?

昨年、大きな話題となった路線価の期間中(年)の修正ですが、今年も修正の可能性があるかもしれないことを、国税庁が示唆しています。
路線価は通常、今回発表された1月1日時点の評価額が年間を通じて適用されます。しかし、国税庁は2020年7~12月分については、2020年3月頃からに新型コロナウイルス感染拡大の影響により、20%を超える大幅な地価下落が見られたとして、2021年1月と4月に、大阪市の繁華街など13地域で減額修正を行いました。
国税庁は、2021年分に関しても、地価変動等に柔軟に対応できるよう、動向調査を実施すると発表しています。
しかし、今年の路線価は新型コロナウイルス感染症の影響が反映されていると言える数字でした。1月1日時点も現在においても、観光地などが置かれている環境は、ともに「良くない状況」で大きな違いはありません。そのため、おそらく減額修正はないものと思われます。

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