2024年問題に対応する“中継輸送”の具体策!
3つの輸送方式と拠点分散化のトレンド
2024/02/20
2024/02/20
来る2024年4月。働き方改革関連法が物流業界に適用され、ドライバー不足をはじめとする諸問題が生じるといわれています。中でも長距離輸送へ懸念を抱いている方は多いのではないでしょうか。
新制度への移行に備えて検討したいのが、中継輸送の具体策です。本記事では中継拠点を活用する輸送方式のパターンと、倉庫などの拠点分散化による輸送効率化について解説します。
中継輸送はトラックの長距離運行を複数のトラックドライバーで分担する輸送形態です。出発地と目的地の間にあるトラックステーションや道の駅などの駐車スペースで、荷物の積み下ろしやトラックの乗り換えなどを行い、複数のドライバーで輸送をリレーします。
中継輸送の具体策が活発に議論される背景には、ドライバーの時間外労働上限が年間960時間に規制されることから生じる、物流の「2024年問題」があります。新制度移行後も安定的な運送能力を確保しつつ、長時間運転の発生を回避するなど労働環境を改善する手段として注目されているのが「中継輸送」の取り組みです。
これまでは、どんなに長距離の輸送でも1人のドライバーが1台のトラックを運転し、荷積みから荷卸しまでを担当することが一般的でした。この輸送方式では、出発したその日のうちの帰宅が困難なケースも多く、車中泊による健康への影響も度々問題視されてきました。
これに対して中継輸送では、ドライバーが車両を乗り換えたり、トレーラーのヘッド交換をしたりといった形式で、複数のドライバーが荷物をリレー輸送します。この方式のメリットは、ドライバーが目的地までの途中にある中継拠点から出発地点に折り返すことができる点です。
中継輸送は新制度に即した運行輸送が実現できるだけでなく、物流業界の魅力向上、ドライバー不足の緩和も期待できる策として推進されており、政府もその後押しをしています。
中継輸送には大きく分けて3つのパターンがあります。異なる点は中継拠点で交換・交替する対象です。それぞれの特徴を見てみましょう。
中継拠点でドライバーが車両を乗り換えるドライバー交替方式です。中継拠点での制約は少なく、交替が短時間で済みます。ドライバーのけん引免許も必要ありません。ただし、自社の車両が自社に戻るまでのスケジュールの検討が必要です。また、慣れない他社の車を運転する場合もあるので、ドライバーへの配慮が必要となります。
トレーラー・トラクター方式では、中継拠点でトレーラーのヘッド交換をします。短時間で完了できるメリットがありますが、中継拠点に大型のトレーラーが駐車できる敷地スペースが必要、ドライバーにけん引免許が必要など、いくつかの制約もあります。
中継拠点でトラックの荷物を積み替える方式です。中継拠点で作業する荷役作業員が確保できるなら、比較的取り組みやすい手段ですが、中継拠点には広い仮置きスペースや屋根のほかに、フォークリフトなどの設備が欠かせません。商品の破損がないようルールを定めつつ、荷役作業を効率化する方策についても検討が必要です。
中継輸送はすでに多くの事業者で実践されており、中には、複数の中継輸送の方式を荷量変動に合わせて選択している事例や、積載率の向上が必要な日のみ中継輸送を実施している事例もあります。
「960時間上限規制」へ移行すると、ドライバー1人が1日に走行できる距離は片道3~4時間の範囲に狭まるとみられています。この変化に対応するため、中継輸送の導入と並んで加速しているのが「物流拠点分散化」の取り組みです。
物流拠点の新設や移転などによる拠点分散化は、ドライバーの長時間労働の是正だけでなく、輸送コストの削減にも寄与します。東北、中国、九州といったエリアごとに物流拠点が複数あれば、配送先に応じて出発地を選択し、スピーディーに荷物を配送することも可能になります。また、災害などによって配送が完全に停止してしまうリスクを低減できることも、物流拠点の分散化を検討したい理由の一つです。
2024年問題への対策をきっかけに、具体的なプランを考えてみてはいかがでしょうか。
せっかく物流拠点を再整備するなら、立地や機能にもこだわって、配送のサービスレベル向上とコスト圧縮の両立を目指してみませんか?ここからは物流拠点選びのポイントと合わせて、中継拠点としての活用や在庫型配送拠点としての利用におすすめの物件をご紹介します。
物流拠点の立地選びでは、配送先まで片道3~4時間圏内の範囲に位置していることや、高速道路のIC、JCTまでのアクセスが良好であることを重視しましょう。
大和ハウス工業は物流の効率化を促進するために、先進的な技術と物流施設開発の実績を活かした「マルチテナント型物流施設」を各エリアで提供しています。
大都市圏から約4時間圏内のエリアに、十分な敷地面積を確保した物流施設です。庫内作業効率化のための荷物用エレベーターを整備した施設や、垂直搬送機の新設が可能な施設などニーズに合わせてご活用いただけます。出入庫の荷待ち時間を短縮するシステムも合わせてご提案可能です。
敷地面積や機能の検討も欠かせません。中継輸送の拠点としての活用を考えるなら、夜間のドライバー交替にも備える24時間稼働が可能か、トレーラー・トラクター方式にも対応できる十分な敷地があるかなど、施設の特徴を見比べて条件に合う拠点を選定しましょう。
施設内に埃が入りにくい高床式ホームや、搬送装置(ドックレベラー)を設置している施設なら、衛生管理を伴う貨物や海上貨物の取り扱いも可能です。
中継拠点を選定する際、バース予約システムの設置状況に着目するのもひとつの手です。バース予約システムとは、トラックの入場予約を事前に行えるシステムのこと。バース予約システムを設置していない物流施設では、入場が先着順であり、1台あたりの平均83分※の待ち時間が発生しているといわれています。
※国土交通省の資料「『トラック予約受付システム』の導入事例」より
この待ち時間を解消するために大和ハウス工業は株式会社Hacobu(ハコブ)と提携。開発するすべての中継拠点・物流拠点にバース予約システム「MOVO(ムーボ)」を導入しています。携帯電話から入退場受付ができるため、トラックドライバーは車両を降りずに手続きが可能です。
企業の課題に合った物流効率化が実現できれば、2024年問題への対応とトラックドライバーの待遇改善を同時に叶えることも夢ではありません。いずれの施策を講じるにしても、利便性の高い中継拠点や在庫型配送拠点の選定は欠かせないため、今こそ、情報収集のフェーズから具体的な検討に踏み出してはいかがでしょうか。
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