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2025年12月19日
中医協・総会
医療経済実態調査の結果が公表、医療機関経営の窮状浮き彫りに
2026年度診療報酬改定に関する議論の基礎資料となる重要調査の結果が11月下旬、相次いで公表された。そのうち11月26日の中央社会保険医療協議会・総会に報告された医療経済実態調査(実調)では医療機関経営の厳しい状況が改めて浮き彫りになった。
実調によると24年度の一般病院の1施設当たり損益率(平均値)は▲7.3%(前年度▲7.5%)、精神科病院は▲6.3%(▲4.6%)―といずれも赤字だった。別の切り口で分析した特別集計の結果をみると、24年度に医業利益率(実調の損益率に相当)が赤字となった病院の割合は67.2%。病院類型別の内訳では一般病院72.7%、療養型病院53.0%、精神科病院66.0%―となり、最も高い一般病院では7割を超えた。
一方、一般診療所全体の24年度の1施設当たり損益率は、医療法人4.8%(前年度8.3%)、個人28.8%(32.0%)となった。病床有無別では、有床診療所が医療法人1.4%(2.5%)、個人23.0%(25.1%)、無床診療所が医療法人5.4%(9.3%)、個人29.1%(32.3%)―となり、いずれも黒字こそ確保しているものの、損益率は軒並み低下していた(個人の一般診療所は院長等の報酬が費用に計上されていないため、医療法人に比べて見せかけ上、損益率が高い水準になっている点に留意が必要)。
消費税の補てん率は23・24年度とも100%超、上乗せ点数の見直しは行わず
これに続き、11月28日の中医協・総会には控除対象外消費税の補てん状況調査の結果が報告された。
売上に相当する診療報酬が消費税非課税の医療機関は、医薬品購入時などに負担した消費税を売上に対する消費税から控除する「仕入税額控除」が認められていない。このため控除できない消費税負担分(控除対象外消費税)を基本診療料に上乗せする形で診療報酬による補てんが行われている。
今回は14年と19年の2回の見直しを経て消費税率が5%から10%に引き上げられた際の補てんが十分であったかを確認するため、23年度及び24年度の状況を調べた。結果をみると、医科・歯科・調剤を合わせた全体の補てん率は23年度が103.1%、24年度が100.3%だった。いずれも100%を超えていたため、中医協・総会は26年度の次回診療報酬改定では基本診療料に上乗せされている点数の見直しは行わない方針を決めた。
2025年11月28日現在の情報に基づき作成







