






洗濯機で気軽に洗える衣料が多い夏と違って、冬物は扱いが面倒だな、と思ったことはありませんか。実際、ウールやシルクを使った衣類は、洗いすぎると生地を傷めたり、風合いを損ねることもあります。お気に入りの衣類を長く愛用するための、簡単ケアをご紹介しましょう。
色柄はもちろん、素材やスタイルも豊富なニット製品は、普段着からちょっとしたお出かけ用まで大活躍する衣料です。ただ、型崩れしやすく、毛玉ができやすいのが悩みのタネ。アンゴラやカシミアなど柔らかな繊維はとくに毛玉ができやすいので、きれいに着続けるためにはマメにお手入れすることが大切です。
お手入れの基本は、柔軟剤で繊維を柔らかく保ち、ブラシを使って毛並みを整えること。それでもできてしまった毛玉は、ハサミでカットしたり、専用のブラシで丁寧に取り除きましょう。干す際は、タオルを巻いたハンガーを2本使って、できるだけ平置きに近い状態で陰干しするのが、型崩れを防ぐコツです。
コートやジャケットなどは、着るたびにドライクリーニングに出すことはまずありません。風合を保つためにも、できるだけ洗濯回数を減らせるよう、部分的なケアを覚えておきたいものです。
一度着た服は、ホコリや湿気を吸い込んでいるので、すぐにクローゼットにしまうのは避けたいもの。着用後はブラシをかけて一晩くらい休め、湿気を飛ばしてからしまいましょう。
ブラシをかける際は、まず生地の目を逆なでるようにかけてから、生地目に沿ってブラッシングして整えます。衿や袖口には汗などの汚れがつきやすいので、週に1度を目安にお手入れを。濡れタオルを固く絞り、軽く叩いて汚れを吸い取ります。
スーツのお尻や肘の部分で気になるテカリ。多少のテカリなら、ブラッシングやスチームで目立たなくなることもあります。頑固なテカリは、薬局などで売っているアンモニア水を活用する方法も。10倍くらいに薄めてスプレーし、当て布をしてアイロンをかけることで、ある程度改善します。
コートやジャケットを、クリーニングから戻ってきたままのハンガーに吊るしていませんか。サイズやスタイルに合ったハンガーを選ぶことは、型崩れを防ぐ上で重要な要素です。ワイシャツやブラウスならそれほど問題ありませんが、スーツやジャケットのように肩の部分が立体的に仕立てられているものには、ハンガーも立体的なものがおすすめです。コートのように重みのある衣類も、服の重みで型崩れを起こさないよう、肩の部分が厚いハンガーを選びましょう。ハンガーのサイズは、服の肩幅から1〜2cm引いたものが目安です。ジャストサイズがない場合は、小さめのものを選んでください。