
パウンドケーキ「仙酔仙人」は、モンドセレクション菓子部門で3年連続最高金賞を受賞し、
特別金賞の栄誉に輝いたもの。海外でも美味しいと評判だった。
1950年の創業以来、洋菓子一筋の「マロンドール」は、保命酒を使ったパウンドケーキ「仙酔仙人」が看板商品の一つ。アルコールを飛ばした保命酒がしっかりと染み込ませてあり、保命酒がもつ風味と甘みが生地と絶妙に調和している。「見た目はもちろんですが、口に入れた時のサプライズも大事にしています」と話すのは、オーナーの奥さんである徳永さん。「保命酒はアミノ酸がたっぷりなので、その旨味を消さないようにつくりあげました。優しい味としっとりした口当たり、そして日持ちがすることが特徴です」口に入れると、普通のパウンドケーキよりはるかにしっとりとしていて、奥行きのある風味が広がる。まさに保命酒の効き目に身も心もほっこりさせてくれる逸品だ。
「マロンドール」では、他にも地元の素材を使ったたくさんの洋菓子を扱っている。福山のここでしか味わえないようにと、備後名産(神石高原町)のバラの花びらを使った「福山薔薇ジャム」や、赤いバラの花びらをオリジナルレシピで自家製したコンフィチュールの入った「ヌーベルローゼ」、近隣で採れる果物を使ったケーキや焼き菓子、ショコラまでオリジナルの品々が並ぶ。その確かな品質と彩りの美しさに魅せられ、店を訪れる客は絶えることがない。
自家製ハヤシライスはボリュームも満点。心ゆくまで美味しさを味わえる。
江戸時代の商家・油問屋の台所の佇まいをそのままに活用したという「田渕屋」。映画のロケにも使われた店内は、レトロなタイルがかわいらしい水場や、圧巻の存在感を放つ水屋箪笥が風情を漂わせる。ここでいただけるのは、自家製デミグラスソースと赤ワインで煮込んだ絶品ハヤシライス。かつて鞆にあったハヤシライスの名店の味を引き継いで11年。継ぎ足して使ってきたソースは濃厚な味わいと深みのあるコクがクセになると人気で売り切れ仕舞いも多い。佐賀産や宮崎産などの薄切りにした牛肉と地元の玉ねぎをバターで炒めたシンプルな味わいは飽きのこない逸品だ。
この店がさらに粋な心遣いを見せてくれるのが、保命酒利き酒セット。4軒の酒屋の保命酒を試飲できる。「保命酒は健康にも美容にもいいけれど、あまり知られていないんです。鞆の浦に伝わる食文化の一つとして大切にしたいし、少しでも鞆の奥深さを知ってほしいと思って始めました」と女手一つで切り盛りするオーナー吉川さんは話す。利き酒を試してみると、4軒がつくるどの保命酒も一つとして同じ味わいがない。ここでハヤシライスを堪能しながら気に入った味を見つけ、実際の酒屋さんを訪ねてみる、という楽しみ方がオススメだ。
左が「仙酔の風」、右が「潮待ちの夕暮れ」。
何度も試行錯誤した上でようやくできあがったカクテルだ。
福山駅前の福山ニューキャッスルホテル内には、「女城主の酒蔵」をその名に冠するバーがあり、保命酒を使ったカクテルが楽しめる。アルコール度数40度の保命酒を使ったもので、「仙酔の風」と「潮待ちの夕暮れ」の2種だ。こちらのホテルには地域の特産物を活かすというコンセプトがあり、前店長のバーテンダー丹藤さんが考案した。翡翠色をしたカクテル「仙酔の風」は、仙酔島を渡る風をイメージして、レモンと抹茶のリキュールにジンジャエールを加えたさっぱりしたもの。「潮待ちの夕暮れ」は、橙色から茜色のグラデーションが、まさに瀬戸内の海を染める夕陽を思わせる。オレンジジュースとザクロのリキュールをベースにサクランボを入れた飲みやすいカクテルだ。両方とも保命酒のクセを抑え、女性も飲みやすいよう度数も工夫されている。
他にも常時48種類ほどのカクテルメニューがある。女性一人でも寛げるように配慮された落ち着いた空間で、保命酒の新しい可能性が感じられるカクテルを堪能したい。
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