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寒暖の差が美味しさを生む 心も身体もほっとぬくもる「冬の富良野」

雪深い富良野の峰々から、美味しい空気の贈り物が届けられる。

  • 岐阜県出身のオーナーパティシエの藤田美知男さん。自然のままにあるお菓子づくりという理想の追求に余念がない。
  • 自然光に近く明るい店内は、天井も高く広々とした雰囲気。
空気の美味しさを大切にするフラノデリス

 富良野スキー場の北の峰の麓に、全国にその名を知られた「菓子工房フラノデリス」はある。もともと富良野市街地にあったお店を2004年、郊外のさらに小高いところに移した。オーナーパティシエ藤田美知男さんは「本物のお菓子づくりをするには、空気の美味しい場所であることも大切だと思ったからです」という。なぜなら、お菓子づくりの工程には、材料を混ぜ合わせるなど、空気をふくませるものがあるからだ。
 藤田さんは、富良野出身ではない。東京などの有名菓子店で修行後、お菓子の基本である乳製品などの材料が優れている土地で、本物のお菓子づくりをしたいと考えた。その藤田さんの理想にかなった場所が富良野だった。お菓子は、本来あるべき“素材”を、本来あるべき“つくり方”で、本来あるべき“環境”の中で楽しんでいただくもの。それが藤田さんが考える本来のお菓子のありようだ。「僕にとって美味しさというのは、どこで生産されたかなどの予備知識がある場合と、何も分からないままの場合とでは違うと思っています。富良野は、自然が豊かで新鮮そうという意識があると思いますが、実際、本当にストレスの少ない環境で、お菓子づくりに必要なものが良い状態で集まっています」と話す。

乳脂肪分の多い層は白っぽく、ふらの牛乳と卵のプリンの層は黄色と分かれている。

  • ふらの牛乳をたっぷり使った「ふらの牛乳プリン」。
  • フラノデリスブレンドのコーヒーを淹れるカフェの厨房。ここでもお菓子づくりに励む姿が見られる。
“自然のまま”を伝える「ふらの牛乳プリン」

 「北なら北、南なら南。それぞれの産地にあった素材があります。例えば、マンゴーが北海道でつくれたとしても、本来は南方の果物。無理に北でストレスをかけて育てたところで、本当に美味しいといえるでしょうか」と藤田さんがいうように、「フラノデリス」では、素材がもつ本来あるべき姿を大事にしている。看板商品である「ふらの牛乳プリン」は、まさに自然そのままの味わいが表現された逸品。素材のふらの牛乳は、ノン・ホモジナイズという製法で低温殺菌された成分無調整乳なので、牛乳本来の脂肪分やカルシウムがそのまま生きているものだ。乳牛は食べる牧草の状態が季節によって異なるので、冬の牛乳はとくに濃厚で脂肪分も多い。「人は、夏はあっさり、冬は濃厚なものを好む感覚がある。その感覚に近いものが“自然のまま”ということだと思います」と藤田さん。「ふらの牛乳プリン」は、乳脂肪分の多い層と牛乳と卵の味が伝わる層、カラメルソースを含む3つの層に分かれているが、季節ごとに明らかな味わいの違いがある。そして、決して一年を通じて味を均一にしようとしてはいない。
 「自然は、すべてになぜそうなっているか理由があるんです。本来、“本当に美味しい”という感覚はそういうところにある。だから砂糖も北海道で採れるてんさい糖を選びました。それも精製されすぎていない方がさまざまな味わいを感じられる。そちらの方が美味しいと感じるし、本来あるべき姿だと思うんですね」と語る。

クリスマスケーキの一つである「X’masフォンダンフロマージュ」。オーストリアのクリスマスに定番のクグロフ型だ。

  • 流し込むラズベリーソースの甘酸っぱさがチーズの濃厚さを引き立てる。
  • クリスマスツリーに飾られたクッキーも手づくり。
クリスマスケーキにこめる想い

 藤田さんが作るケーキは必要以上にデコレーションされていないのも特徴だ。ショートケーキがなかったりと、他で見られるようなケーキは少ない。藤田さんは、今冬のクリスマスケーキについて「依頼されてつくるのではなく、僕の発想の中で、こういうものを出したら喜ばれるんじゃないかなと思うものをつくって出します」と話す。
 例えば、「X’masフォンダンフロマージュ」は、クグロフの型で焼き上げたチーズケーキをホワイトチョコでコーティングしたもの。カットすると、真っ赤なラズベリーソースと大粒のブルーベリーが出てくる。「X’masシフォンムース」は、シフォンケーキの型に入ったムースと、飾り付けるクッキープレートを別々にしている。イチゴなどを買ってきて家庭で自由に飾り付けできるようになっている。「おもしろい、嬉しい、楽しい、そういった気持ちになれるような提案となるお菓子にしています。せっかく食べてもらうんですから、富良野産や道産素材の中で新鮮でいいものをできる限り使ってつくり、素のままで食べてほしいですし、お客様には楽しんでもらいたいと思っています」と説明する。
 「X’masフォンダンフロマージュ」をいただいてみた。北海道産のクリームチーズでできたベイクドチーズケーキとブルーベリーとラズベリーソースがからみあい、チーズの香り豊かな味わいに甘酸っぱさがアクセントを添えた美味しさが口の中に広がった。素のままとは、新鮮な素材が手に入るからこそできる、特別に贅沢なケーキの味わい方なのかもしれない。

菓子工房フラノデリス
  • [Part.1]心も身体もほっとぬくもる「冬の富良野」
  • [Part.2]富良野を愛する人たち
  • [Part.3]富良野の大自然をいただく

※掲載の写真は平成27年11月に撮影したものです。

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