Column

新千歳空港を中心とした札幌近郊に、注目の不動産価値上昇エリア

札幌近郊の住宅エリアの中でも、ここ数年で明確な変化が生まれているのが千歳市、北広島市、苫小牧市です。どちらもこれまで「札幌へのアクセスに優れる郊外都市」という位置づけでしたが、近年の開発・産業誘致を背景に、都市構造そのものが転換期を迎えています。
「北海道バレー構想」といわれる千歳市・苫小牧市・石狩市を結ぶ道央エリアを次世代半導体を中心としたデジタル産業の一大集積地を目指す計画があり、ラピダスが進出する千歳市を中心に住宅地・商業地ともに地価上昇が継続。人口流入や企業の活動範囲が広がることで、エリアとしての注目度が加速しています。
また、北海道日本ハムファイターズの二軍本拠地の移転を計画する中で、千歳、北広島、苫小牧がいずれも候補地として名前が挙がっており、スポーツ交流や観光地としての注目も集めています。

新千歳空港の近くで進むラピダスの建設

Feature 01

千歳

新千歳空港の近くで道内移動の拠点
×ラピダスによる経済活性が進む街

千歳市では、先端半導体メーカー(Rapidus株式会社)進出が都市の評価を大きく押し上げています。大規模工場の立地は雇用増加や関連企業の集積を促し、住宅需要や商業需要が連動して高まる傾向があります。

また、新千歳空港を擁する地の利から、もともとビジネス・観光の滞在需要が大きい地域でしたが、近年はその幅が拡大。駅前の再整備、ホテル開発、物流施設の拡張などが進み、日常生活だけでなく、北海道全体の産業活動を支える都市としての役割が強化されています。

新千歳空港国際線

2025年公示地価では、駅前と空港周辺を中心に全国上位の上昇率を記録した地点もあり、国内でも層の厚い成長エリアとなりつつあります。

出典:国土交通省令和7年地価公示

安定した基盤に支えられた「千歳市将来ビジョン」

千歳市将来ビジョンにおいても「特にJR「千歳」駅を中心とした中心市街地を、オフィス、ホテル、飲食店、商業施設などが集まる複合的なエリアとして再定義し、都市機能の高度化と土地の有効利用が急務である」とされ、都市計画全体の見直しが進められています。

産業立地の連鎖が続く可能性が高く、住宅・商業・物流の広域的な再編が進むと見られています。新千歳空港という安定した基盤を持ち、産業と交通の双方を背景に、人口・企業活動の増加が続く見通しです。(出典:千歳市将来ビジョン)

JR「千歳」駅前

北海道ボールパークFビレッジ

Feature 02

北広島

空港と札幌の間に位置し、
北海道ボールパークと駅前再開発が
進む街

北広島では、2023年に開業した北海道ボールパークFビレッジが都市の姿を変える大きな契機になりました。球場を中心に宿泊・温浴・商業施設が集積し、年間を通じて人の流れが発生。従来のベッドタウン型から、レジャーと居住が併存する都市へと変わりつつあります。

駅周辺では再整備が進み、住宅開発や商業機能の拡充も続いています。北広島駅前再開発は、エスコンフィールド開業を機にJR北広島駅西口で大規模に進展しており、2025年3月には駅直結の複合施設「トナリエ北広島」(商業施設+ホテル)がオープンし、駅機能も強化されました。さらに、2028年夏開業を目指す新駅設置、「エスコンフィールドHOKKAIDOホテル」の開業、「三日月エリア」開発、北海道医療大学の新キャンパス計画など、商業・居住・学術機能の集積と交通利便性向上が図られ、街全体が大きく進化しています。

結果として、北広島市における公示地価は複数年連続で上昇。特に駅徒歩圏やボールパーク周辺の住宅地で評価の伸びが顕著です。この動きは突発的なものではなく、交通アクセス・生活利便の改善、レジャー施設による広域集客など複数要因が重なったものとみられます。今後も関連開発が継続する見込みがあり、エリアとしての成長基盤は一定の安定感があります。

駅前再開発がさらに続き、堅調な住宅需要が見込まれる

ボールパーク周辺の再開発は継続予定で、宿泊・商業・サービスの多様化が見込まれています。駅周辺の都市再整備と合わせて、市内の生活動線や街並みの質がさらに向上する可能性があります。

持続的な住宅需要と、堅調な地価推移が期待されるエリアです。

JR「北広島」駅前

苫小牧港と工業地帯

Feature 03

苫小牧

4年連続で住宅地・商業地価格が上昇
GX分野の産業成長により街の再開発が本格化

苫小牧市は近年、従来の製造業中心の工業都市から、次世代産業を核とする成長都市へと性格を変えつつあります。臨海部の広大な工業用地と再生可能エネルギーの活用を背景に、AI・データセンターやGX(脱炭素)関連分野での大規模投資が進行しています。

とくにソフトバンクが建設を進め、2026年度開業予定の「北海道苫小牧データセンター」は国内最大級の規模のAIデータセンターとされ、関連企業や人材の流入を伴う産業集積の起点となる存在です。市の都市計画でも、こうした成長産業を今後の都市発展を支える中核として明確に位置づけており、継続的な企業進出が見込まれています。

北海道が2025年9月に発表した基準地価調査(出典:北海道令和7年度北海道地価調査結果)によると、苫小牧市の住宅地と商業地の平均価格がともに4年連続で上昇。2026年度からの再開発が本格化するJR「苫小牧」駅周辺や、東部エリアが特に注目され、物流施設の増加に伴う従業員向け住宅需要も地価を押し上げています。

これから再開発が本格化、成長するまちとしての期待

苫小牧市は、太平洋側最大級の苫小牧港と新千歳空港に近接する立地を併せ持つ、交通・物流拠点都市です。交通インフラの強さが都市成長を下支えしている点が苫小牧の大きな特長です。

地価上昇はその先行指標であり、今後も中長期的に注目される「成長するまち」として位置づけることができます。

出典:苫小牧市 駅前周辺ビジョン

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