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じゅんさいの魅力を全国へ届けたい 清らかな池沼に育まれた森岳じゅんさいが人を動かす

八峰町にある「白瀑神社」は、白神山地の麓にある神社。
ご神体である名滝「白瀑」と社とブナの木々。

  • 白神山地のブナの森は「天然のダム」といわれる。雨水が葉から幹、そして根をつたって、大地にしみ込み、長い時間をかけて川や海へと流れていく。
  • 房住山。かつては修験道で栄え今は観音信仰が根づく。登山者が多く訪れる標高409.2mの低山だ。
  • 三種町の給水塔。高さは給水地である白神山地の素波里(すばり)ダムの取水口と同じだ。
白神山地などの清水をその身に蓄えた食材

 「秋田」駅からJR奥羽本線「青森」行に揺られること約50分、三種町の「森岳」駅に着いた。そこは、じゅんさい生産量日本一を誇る。じゅんさいは、沼や池に自生するスイレン科の植物。古くから食用とされ、『古事記』や『万葉集』では沼縄(ぬなわ)と呼び習わされてきた。水面下に芽吹いた若芽を摘んで食し、生のものは5月〜8月下旬頃までの短い期間にしかいただけない。今や日本の多くの地域で絶滅危惧種となっている希少な食材だが、三種町の人々は昔から夏の涼味として生じゅんさいを楽しみにしてきた。
 じゅんさいは90%以上を水分が占め、水の清らかさがじゅんさいの生育に大きく影響する。三種町一帯には、昔から多くの池沼と豊かな森林資源が存在してきた。町の北方にはブナ原生林に覆われた世界遺産・白神山地を拝し、東方には、天然秋田杉と広葉樹の混交林の房住山がある。房住山からは三種町の代表的な河川である三種川とその支流が多く流れ出している。そのため三種町の池沼は、白神山地や房住山の木々が蓄えた養分をたくさん含んだ湧き水に満たされ、多くの生物が生息する。それはつまり水の清らかさを示す。そして成分の多くが水分で構成されている森岳じゅんさいを食すことは、水そのものの美味しさをいただくことに他ならない。

子どもたちに人気の「流しじゅんさい」。ほかにも、摘み採り選手権などの楽しいイベントがある。

  • 米どころでもある三種町の田園風景。地元の人は、山に近い田ほど米はおいしいという。
  • 「三種町じゅんさいの里協議会」の大村さん。じゅんさい農家の人が「け(食え)」と言うと、大村さんは「く(食う)」と言い、それで会話が成り立つ。
  • 昭和初期、兵庫県でじゅんさい栽培をしていた食品加工会社が栽培方法などを伝えたのが森岳じゅんさいのはじまり。それが「角助沼」だが、今ではじゅんさいは育たない。
日本一の生産量を誇るじゅんさいを守っていきたい

 三種町は、じゅんさいの国産生産量8割を誇るが、年々その生産量は少なくなっているという。そうした実情を「三種町森岳じゅんさいの里活性化協議会」の大村和人さんに聞いた。「もともとこの地域には200をこえる沼があり、1960年頃の米の転作奨励でじゅんさいの生産が盛んになったんです。1990年代初頭は1,200tもの生産量がありましたが、現在は470tを下回っています。生産者の高齢化による収穫量の減少、単価も労働に見合わないといった問題もあります」。現在は、国内に流通しているじゅんさいの8割が輸入品だという。
 こうした状況を改善するため三種町ではさまざまな取り組みを行っている。そのひとつが「JGAP認証」の取得だ。これは138にも及ぶ生産工程管理のチェック項目をクリアした農産物に与えられるもので、食の安全や環境保全に取り組んでいることを表す農林水産省も推奨する認証だ。森岳じゅんさいが国産の中でも品質がよく安心安全であることを評価するもので、森岳じゅんさいのブランド化ができる。そして、摘み手の育成や販売先の確保などにも繋げていくことができる。じゅんさいは、これまでは料亭で使われる高級食材として珍重されてきた。しかし大村さんの想いは違う。「ふだんから食せる食べ物として身近なものだと知ってもらいたい。流しそうめんのように流したじゅんさいをすくって食べる「流しじゅんさい」や摘み採り体験、ご当地グルメ「三種じゅんさい丼」など多彩なイベントや企画を主催することで、PR活動も積極的に行っています」。
 じゅんさいは水だけでなく土壌の良さも大きく関わってくる。よい沼にはタニシやメダカなどが生息し、ビオトープのような場所になっているという。じゅんさいを守ることは、自然をまもることに直結する。三種町では、小学校での環境教育にも取り組んでおり、じゅんさいの未来を守っていきたいと大村さんは願っている。

三種町森岳じゅんさいの里活性化協議会(三種町役場 商工観光交流課)

「秋田美人のうるおいマスク」は「じゅんさい」2枚と「米麹」1枚のセットで、
美容に敏感な女性に嬉しい成分が配合されている。

  • AdeBビューティーモール。美容皮膚科や一般皮膚科などのクリニックやフィットネス、子どものためのプレイスポットや絵本エリアなどもあり、美容のトータルケアができる。
  • 「miko Basicミニキット」。クレンジング、オールインワンジェル、スキンオイル、UVプロテクターがあり、現在はミニキットのみだが、今冬に本格的に販売予定。
  • 「じゅんさいQ10錠」は愛犬や愛猫のためのサプリメント。ジュンサイエキスとコエンザイムQ10を配合しており、動物病院で販売されている。(販売会社:株式会社Harvestech)
じゅんさいが秘める新しい可能性

 近年、じゅんさいには、抗酸化作用や生活習慣病予防、美容効果などがあると分かり、研究が進められてきた。若芽を守るゼリーの部分には多糖類が含まれ、葉や茎にはワインの2.5倍のポリフェノールが含まれるという。カロリーも低い。こうしたじゅんさいの効能を活かそうとしているのが、スキンケア商品や医薬品だ。変わったところでは犬猫用サプリも開発されて、動物病院で販売されている。
 注目なのは、AdeB Beauty Mallで販売されているフェイシャルマスク「秋田美人のうるおいマスク」と基礎化粧品「miko basic」だ。皮膚科専門医小原美子先生監修のもと、三種町産じゅんさいが含有するポリフェノールの抗酸化作用や保湿効果を期待されて開発された。マスクを実際に使ってみると、一緒に配合された日本酒がほんのり香る、さっぱりとした使い心地だ。「miko basicミニキット」にもじゅんさいの成分が使われており、オールインワンジェル(クリーム)やクレンジングなどがセットになっている。べたつかずにしっとりと肌を保湿してくれるため、リピーターも多く、通販でも購入できる。“秋田美人”という言葉に表されるように、じゅんさいがもつ美肌への効果を楽しみに、観光客のお土産に買っていかれる人も多い。
 カロリーの低さからヘルシー食材として認知されつつ、芽だけでなく葉や茎にも含まれたポリフェノール成分やシワやたるみを抑える効果が注目されているじゅんさいの成分。ポリフェノール含有量の高いジュンサイエキスという新しいじゅんさいの可能性が発見され、食用以外でのじゅんさいの形がますます期待されている。

AdeB Beauty Mall
  • [Part.1]清らかな池沼に育まれた森岳じゅんさいが人を動かす
  • [Part.2]機械に頼れない厳しい労働がつくる涼味
  • [Part.3]森岳の夏を独特の食感と喉越しで味わう名店

※掲載の写真は平成27年7月に撮影したものです。

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