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コラム vol.358
  • 不動産市況を読み解く

貸家着工戸数に回復のキザシ!?

公開日:2021/04/28

しばらく、低水準が続いていた貸家の着工戸数が少しずつ上昇基調になってきました。
2020年の1年間の住宅着工戸数は約81万戸と4年連続で減少、貸家は約30.6万戸とこちらも減少基調にありました。しかし、2021年2月の貸家着工戸数は前年同月比-0.4%と、まだマイナス圏ながらも回復のキザシが見え始めています。
住宅着工戸数は、「単に住宅がどれくらい建てられているか」というだけでなく、住宅の建築に携わる方々の雇用、そして住宅購入と同時に家具や家電といった耐久消費財の売れ行きにも影響する、わが国の経済に大きな影響を与えるものです。このため、日本ではそれほど大きな影響が見られませんが、アメリカなどでは、新設住宅着工戸数の増減により株価に影響を及ぼすこともあります。

全国の状況

国土交通省から公表された2021年2月の新設住宅着工戸数は、前年同月比-3.7%となる6万764戸でした。これは、20カ月連続の減少となります。カテゴリ別で見ると、注文住宅の持ち家では増加となりました。
首都圏では持ち家が1割以上増加しましたが、分譲戸建ては1割近くの減少となり、バラツキがみられます。全国での年換算では約80万戸ということで、昨年とほぼ同じくらいの数字となりそうです。しかしながら、少しずつ回復のキザシも見えてきましたので、2021年の1年間では昨年よりも着工戸数は多くなると思われます。

図1:住宅着工戸数の前年同月比の推移(全国)

国土交通省「建築着工統計調査」より作成

図1は2020年9月~2021年2月(半年分)の住宅着工戸数(全国合計)のカテゴリ別前年同月比推移を示したものです。
総計は、前年同月比を下回る月が続いていますが、持ち家は、11月以降反転し、プラスが続いています。また、デベロッパーの戦略や状況が色濃く出る、分譲カテゴリ(分譲戸建て・分譲マンション)はいつもながら波があります。こうしてみると、例年住宅着工戸数の4割程度を占める貸家の着工戸数が全体に大きな影響を及ぼします。図で分かるように2月は大きく伸び、もう少しでプラス圏内に入る状況です。

東京都の状況

一方、東京都が東京都が2021年4月6日に発表したデータによると、貸家では回復のキザシが見え始めています。
東京都内における2021年2月の新設住宅着工戸数は9,623戸で、前年同月比でみると、持ち家と貸家の2つのカテゴリでは増加しました、分譲住宅(分譲戸建て・分譲マンション)が減少し、全体では1.9%のプラスとなり、プラスが2カ月連続続いています。

これを、利用カテゴリ別でみると、持ち家は1,326戸(前年同月比18.1%増 3カ月連続のプラス)、貸家は5,316戸でなんと前年同月比24.4%増加となりました。これは6カ月振りのプラスです。
分譲住宅は2,849戸(前年同月比29.2%減 2カ月振りのマイナス)で、そのうち、マンションは1,547戸(同39.0%減 2カ月振りのマイナス)一戸建てでは1,281戸(同13.8%減 8カ月連続のマイナス)となりました。前述したように、分譲カテゴリにはかなり波がありますので、仕方ない面もあります。
地域別でみると東京23区全体では8,007戸(前年同月比3.7%増 6カ月振りのプラス)、市部では1,592戸(前年同月比6.0%減 2カ月振りのマイナス)となりました。

東京都における貸家着工戸数と投資家の意欲

東京都における貸家着工戸数ですが、2021年2月は前年同月比24%以上の増加となりました。

図2:貸家着工戸数と前年同月比の推移(東京都)

国土交通省「建築着工統計調査」より作成

図2は2020年9月~2021年2月の東京都における貸家着工戸数の推移です。しばらくマイナスが続いていましたが、2月は大きくプラスになりました。
不動産投資家向けに賃貸住宅を販売している企業の方々の多くが「投資家の購買意欲は旺盛だが、売り物が少ない」と述べています。つまり、賃貸住宅建築のための適地が不足しているという状況のようです。

金利上昇など大きな変化がなければ、購買意欲が旺盛な状況はしばらく続く見通しです。こうして考えると現在の状況は、遊休地を所有されている方々にとって、賃貸住宅建築の良いタイミングなのかもしれません。

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