大和ハウス工業株式会社

DaiwaHouse

これからの物流はどうあるべきか?
2030年に向けての戦略策定がスタート

2025/08/25

  • #総合物流施策大綱
  • #物流DX

国土交通省は、次期「総合物流施策大綱」の策定に向けた「2030年度に向けた総合物流施策大綱に関する検討会」を2025年5月8日から継続して行い、現行の総合物流施策大綱、「2030年度に向けた政府の中長期計画」等の進捗状況のフォローアップを行いました。
現行の「総合物流施策大綱(2021年度-25年度)」は2021年3月に閣議決定され、計画期間は2025年度で終了します。そのため、2025年11月に提言としてとりまとめ、次期大綱の検討に着手する予定となっています。

多くの項目でさらなる取り組みが必要

検討会後に公表された資料によれば、現行の総合物流施策大綱のKPIの達成状況について、分析結果が報告されています。
2025年度までの取り組みの主な項目として、「物流DXの推進」「労働力不足対策」「物流ネットワーク構築」と3つのテーマを掲げ、それぞれに目標を定めていましたが、今回の進捗状況を見ると、いずれもまだまだ取り組むべき内容は多く、本年度中でのすべての達成に向けて、推進のスピードを早めていく必要がありそうです。

1.物流DXや物流標準化の推進によるサプライチェーン全体の徹底した最適化(簡素で滑らかな物流の実現)

主な計画事項としては、「荷主・物流事業者の自動化・機械化設備・システム投資の推進」「デジタル式運行記録計の普及促進に関する検討会の立ち上げ」「AIを活用した配船計画の最適化や労務管理システムによる就労状況の可視化」「国際空港でのトラックドックマネジメントシステムの導入」などが挙げられていましたが、全11項目中6項目、55%に対してさらなる取り組みが必要だとしています。
具体的には、自動化・機械化等の物流DX・物流事業者間のデータ連携・高度物流人材の育成環境に取り組んでいくとしています。

2.時間外労働の上限規制の適用を見据えた労働力不足対策の加速と物流構造改革の推進(担い手にやさしい物流の実現)

主な取り組みとして、「荷主・物流事業者に対して荷待ち・荷役時間の短縮や積載効率の向上」「一定規模以上の事業者に中長期計画の作成や定期報告等の義務付け」などの施策を打ち出しましたが、今回の分析では、全17項目中82%にあたる14項目でさらなる取り組みが必要で、物流の担い手の処遇改善や労働生産性向上、若年層の確保・育成・トラックドライバーの荷待ちやトラックの積載効率の改善・宅配便の再配達削減やラストマイル配送の持続可能性・消費者の理解促進に取り組む必要があるとしています。

3.強靭性と持続可能性を確保した物流ネットワークの構築(強くてしなやかな物流の実現)

2024年11月に「新モーダルシフト」に新たな対応方策を公表するなどの取り組みを行ってきましたが、12項目中8項目において、さらなる災害時等におけるBCP・国際物流ネットワークの強化・モーダルシフトが必要だとしています。

今後へ向けて「物流革新への新機軸」を検討

2025年11月までに8回の有識者検討会を行い、その後、政府として総合物流施策大綱を2025年度末までに閣議決定する予定となっていますが、次期「総合物流施策大綱」の策定に向けて考慮すべき点として「人口構造」「ニーズ変化」「輸送モード」「自動運転」を挙げています。

・日本の人口構造の変化 
総務省の「人口推計」によれば、2025年から2050年までに、15歳~64歳の人口は、約25%減となる一方、65歳以上は約7%増となると予測されており、今後さらに物流事業に関する担い手が減少し、「供給制約」への対応が課題となります。
・物流を取り巻くニーズの変化
EC市場の拡大等によって、直近の30年間で貨物1件当たりの貨物量は約3分の1に、貨物総量は約40%減少している反面、物流件数はほぼ倍増となっており、物流の小口・多頻度化が急速に進行しています。
・輸送モードの選択肢の多様化
輸送力不足の解消に向けて、陸・海・空の多様な輸送モードを総動員し、持続可能かつ効率的な輸送を実現していくことが不可欠ですが、モーダルシフトは、輸送力の問題に加え、2050年カーボンニュートラルの実現や、災害に強い強靭な物流ネットワークの構築にも寄与することが期待されています。
・自動運転等の技術革新の進展
自動運転により、1人が複数車両を遠隔監視する「1対N」が実現することで、労働生産性の向上が期待されており、生産性を向上し現在の事業規模を維持できれば、人件費の減少分に相当する年間1兆円が活用可能としています。

大和ハウスグループの物流施設ソリューション

2024年問題に端を発した物流問題は、今後も継続した取り組みが必要であり、大和ハウスグループでは、上記で紹介したさまざまな課題に向けたソリューションの提供や実証実験を行い、労働力不足や生産性向上に向けた取り組みを行っています。

・物流施設でのDX支援

キヤノンマーケティングジャパン株式会社と連携し、物流施設におけるトラックドライバーの荷待ち・荷役作業時間を可視化するシステムを開発。当システムの効果を検証するための実証実験を実施し、将来的には、DPLに入居した荷主や事業者は自身の物流拠点に訪れるトラックドライバーの荷待ち・荷役作業時間について容易に把握・管理できるようになることを目標としています。

・ECの増加に対応

大和ハウスグループの、株式会社アッカ・インターナショナルは、お客様のEC戦略に貢献するために、フルフィルメント(ロジスティクス・スタジオ・カスタマーサポート)、ロボティクス、複数ECサイトの在庫を一括管理する「ALIS」など、EC戦略のバックヤードをハード・ソフトの両面で支えており、消費者の購買行動の変化にも対応します。

・自動運転への取り組み

自動運転に関する実証実験への取り組みも行っています。大和ハウスグループの大和物流株式会社と株式会社T2は、2025年7月2日から、自動運転トラックを活用して住宅用建材や設備等を幹線輸送する実証実験を関東と関西を結ぶ高速道路の一部区間で開始しています。

・施設として物流改革に貢献

大和ハウス工業のDPLシリーズでは、中継輸送に適した立地での開発も多数手がけています。中継輸送とは、1人のドライバーが1つの運行を担うのではなく、1台のトラックの長距離運行を複数のドライバーで分担する輸送方式です。既存のハブとなる物流センター(集荷施設と配達施設)に加えて、中継拠点を設けることで、ドライバーの日帰り勤務を可能とし、労務負担の軽減や時間短縮につながります。
また、大和ハウス工業と日本貨物鉄道株式会社(JR貨物)は、2022年5月、共同で札幌市の札幌貨物ターミナル駅構内でマルチテナント型物流施設「DPL札幌レールゲート」を開発。2025年9月には、JR貨物との共同事業第2弾「DPL千葉レールゲート」を竣工予定で、モーダルシフトに対応可能な物流施設を提供しています。

さまざま業種、業態において、物流問題は顕在化しており、早急な対応が求められていますが、大和ハウス工業としても引き続き、施設の提供のみならず、多方面での問題解決につながるソリューションを提供していきます。

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