~2024年 物流業界10大ニュース~
2024/12/23
2024/12/23
「2024年問題」というこれまで経験したことのない大きな課題を抱えながら、省人化やロボティクスなどのDX、業務プロセスの効率化など、荷主側、運送会社、3PL事業者、施設提供者などからさまざまなアプローチが提供された1年となりました。
また、「巨大ECサイトの物流倉庫」を舞台にした、映画「ラストマイル」が、興行収入が50億円を超える大ヒット作品となりました。物流という私たちの生活の生命線であるインフラの重要性が、改めて浮き彫りになった作品とも言えます。
大和ハウス工業も、2024年問題の解決、そして増加する自然災害への対策など、物流業界の発展のために、物流施設や事業・サービスを提供してきました。ここで2024年を振り返り、「物流業界10大ニュース」としてご紹介します。
INDEX
2024年4月からトラックドライバーに時間外労働の上限規制が適用され、輸送力不足が懸念される「物流の2024年問題」がいよいよ現実となりました。この2024年問題の解決のために、各業界からさまざまな解決につながる対応策が打ち出されました。
例えば、NEXCO中日本と遠州トラックは「新東名高速道路 浜松サービスエリア 隣接地」に共同で、中継輸送拠点=「コネクトエリア浜松」を整備し、運営・管理、運用支援を行います。「中継輸送」は、中継拠点でドライバー交替やヘッド交換により積荷を交換し、各ドライバーが日帰りで勤務できるようになる仕組みで、長時間運転の回避など労働環境を改善する手段として注目されています。
大和ハウス工業においても、マルチテナント型物流施設「DPL長野千曲」「DPL小牧」をはじめ、中継物流拠点としても機能する物流施設を提供しています。
また、中継物流以外でも、2024年問題の解決に向け、キヤノンマーケティングジャパンと共同で、物流施設におけるトラックドライバーの荷待ち・荷役時間を可視化し、改善を支援するシステムを開発。2024年11月1日より、マルチテナント型物流施設「DPL平塚」において、当システムの効果を検証するための実証実験を開始しました。
物流業界が2024年問題に直面するなか、「何も対策を講じなければ、2024年度には14%、2030年度には34%の輸送力不足となる可能性がある」(国土交通白書2024)として、国は2024年2月16日、「我が国の物流の革新に関する関係閣僚会議」を行い、「2030年度に向けた政府の中長期計画」が公表されました。本計画では、モーダルシフトに必要となるハード整備をはじめとした各種施策が策定・公表されました。
国土交通省道路局は、トラックドライバーに対する時間外労働の上限規制の適用や、担い手不足などの物流危機への対応、温室効果ガス削減に向けて、新たな物流形態として「自動物流道路に関する検討会」を設置していますが、2024年7月25日に、「自動物流道路のあり方 中間とりまとめ」が公表され、小規模な改良で実装可能な区間などにおいて、10年後をめどに実現を目指すとしました。
コリアーズ・インターナショナル・ジャパンの「大型物流施設 2024~2026年の新規供給の見通し 四大都市圏」によれば、2023年は四大都市圏で合計190万坪弱の新規供給があり過去最大に。2024年は前年より減少するものの合計151万坪、2025年は138万坪の新規供給が見込まれ、年間100万坪を超えるペースで供給が続くと予測しました。変わらず旺盛な物流施設の開発が進んでいるようです。
一方、CBREの最新の国内物流施設(大型マルチテナント型物流施設)の市場動向に関するレポート「ジャパンロジスティクスマーケットビュー2024年第2四半期」によれば、今期(Q2)の首都圏大型マルチテナント型物流施設(LMT)の空室率は9.7%と高めの水準となっており、一部では需給調整も起きているようです。
国土交通省は8月6日、不足するドライバーの確保に向け、ラストマイルを担うタクシー業界とトラック(宅配)業界の業界連携を推進するために「ドライバーシェア推進協議会(第1回)」を開催しました。
同協議会では、不足するドライバーを確保することができる柔軟な仕組みとして、ドライバーという貴重な存在を共有し、有効に活用することができないかどうか、実現に向けた検討を行っていくとしています。
物流の2024年問題への対応として、東京都は3月28日、再配達削減等の物流効率化に向けたプロジェクト「東京物流ビズ」を開始すると発表しました。都は物流事業者への支援を充実させるほか、住宅への宅配ボックスの設置の促進、国内輸送をトラックから鉄道などへ転換する「モーダルシフト」も推進します。キックオフイベントには、国土交通省や東京商工会議所、物流事業者などの関連団体などが参加しました。
コロナ禍以降、1人当たりの冷凍食品の消費量が増加し、また、2024年問題に伴って輸送の需給が逼迫。冷凍冷蔵倉庫のニーズの高まりも受け、大手デベロッパーの冷凍冷蔵倉庫への投資が活発化しています。
大和ハウス工業においても、2024年7月末、冷凍冷蔵倉庫が集積する大阪市此花区に、8階建て7層の冷凍冷蔵倉庫であるマルチテナント型物流施設「DPL大阪舞洲」を竣工。さらに、同年7月に全館冷凍冷蔵設備を導入する「DPL 大阪南港Ⅰ」を着工、8月には冷凍冷蔵物流施設「DPL久喜宮代Ⅱ」を着工しました。
DPL大阪舞洲
eコマース(EC)市場の拡大や新型コロナウイルス感染症の沈静化に伴う海外とのビジネスの平常化などで物流需要が増加し、大手デベロッパーによる物流施設開発事業の海外展開が活発になっています。大和ハウス工業においても、2024年6月にタイの物流施設開発最大手WHA社との複合開発プロジェクト、マルチテナント型物流施設「WHA ダイワ ロジスティクスセンター バンナ・トラッド Km.23 インバウンド B棟」を着工しました。また、ベトナム北部においても同年3月に物流施設「DPL Vietnam Minh Quang(ベトナムミンクアン)」を着工、そして米国では、同年8月に物流施設開発プロジェクト「Blue Ridge Commerce Center(ブルーリッジコマースセンター)」着工するなど、積極的な海外展開を行っています。
関連リンク
物流施設は、災害時の施設としての役割も持つ施設です。すでに災害時に地域住民の命を守る避難場所として活用する動きが広がっています。
大和ハウス工業においても、茨城県境町をはじめ、さまざまな自治体と災害発生時に同施設を近隣住民の一時避難所や駐車場として活用することなどを定めた「災害発生時における支援協力に関する協定書」を締結しています。
災害協定締結式のようす
2024年は1月1日の能登半島での地震災害にはじまり、甚大な被害をもたらした自然災害が多発した1年でもありました。その中でも物流関係者の方々は、被災地の1日も早い復興のために、道路の分断やさまざまな困難があるなかで、被災された方々への支援に向けて本当に尽力いただきました。大和ハウスグループにおいても、甚大な被害を受けた輪島市と珠洲市で応急仮設住宅の建設整備を担当。約1年たった現在でも復興への道のりは険しく、これからも被災地に寄り添い、復旧・復興を支援します。
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