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コラム No.61

トレンド

不動産オーナーのための「プロパティマネジメント」

公開日:2018/09/19

住居系にも広がるプロパティマネジメント

プロパティマネジメントといえば、オフィスなどの事業系のビルを想像しますが、昨今、J-REITをはじめとするファンドによる住居系への投資が増加していることもあり、住居系の建物においてもプロパティマネジメントの手法が用いられることが増えてきました。
これまでは、賃貸物件の管理は、いわゆる不動産管理会社が行うのが一般的でした。主な業務は、オーナー様の所有物件においてご入居者との契約や、オーナー様やご入居者からの問い合わせやリクエストへの対応でした。
しかし、建物は年数とともに老朽化します。そして物件の老朽化に伴って空室のリスクが高まってきます。その場合、従来型の多くの管理会社はリスク対策として家賃を下げようとします。入居を希望する人が少なくなれば家賃を下げる、というわけです。ただしこのやり方では、空室は防げても賃料が下がった分、当然収益は悪くなります。すると修理や修繕、建物の価値を高めるための工夫ができなくなり、さらに老朽化が進み、空室リスクはさらに高まるという悪循環となっていきます。
そうならないために、管理会社(あるいはオーナー様自身)がプロパティマネジメント業務の重要性に気づき、実際の業務としてプロパティマネジメントに取り組むことが増えています。
空室リスクに対しても、従来の「家賃を下げる」空室対策ではなく、プロパティマネジメントとして、設備やサービス、管理の効率化など、立地や物件特性に合った物件の価値向上を提案し、オーナー様の収益を最優先したうえで、資産価値の維持、向上のための施策を考えます。そしてさらには、将来に向けた経営のアドバイスも行います。管理会社VSオーナー様の図式ではなく、賃貸住宅経営のパートナーという位置付けです。

人口減少による空室率の増加は、プロパティマネジメントの必要性を高める

これから日本は急速な人口減少の局面に入っていきます。賃貸住宅での空室リスクがますます高まるのは間違いありません。
空室率が高くなれば、収益が悪化するだけでなく、建物の劣化が早まり、価値の低下スピードも早まります。この価値低下を防ぐには、ハード面、ソフト面でさまざまな施策を打ち出す必要があります。これがプロパティマネジメントです。施設の価値を維持、向上させるための「運営」管理が求められるのです。 次のページの図は、2013年現在の住宅ストックと世帯数の推移です。世帯数の伸びを上回る率で住宅ストックは増加しており、今後ますますこの差は開いていきます。
単純に考えれば、この2つの数値の差は、住むべき世帯がいない空室ということになります。

図:住宅ストックと世帯数の推移

※ 世帯数には、親の家に同居する子ども世帯など(2013 年=35 万世帯)を含む。
住宅・土地統計調査[総務省]より

この状況を踏まえ、プロパティマネジメントがオーナー様の収益を向上させるのが目的であることを考えれば、賃貸住宅の空室対策は必須の業務といえます。これまでの、「老朽化→価値の低下→賃料の引き下げ」という対策だけでは、これからの空室の増加に対処していくのは難しいでしょう。 実際に、物件の価値を維持し、収益を安定させるために、オーナー様に対して積極的に提案し、業務を遂行する管理会社やプロパティマネジメント会社も増えており、オーナー様にとってパートナー選びの重要性はさらに高まっています。

所有と経営の一体化も進む

賃貸住宅物件に限らず、プロパティマネジメントのビジネスとしての重要性も高まっています。あるアメリカの大手投資銀行は、早くからプロパティマネジメント業務を社内に抱え、効率的で効果的な業務に取り組んでいます。つまり、所有と経営の一体化です。日本でもJ-REITを行う不動産会社がプロパティマネジメント子会社を持ち、一体となったサービスを提供している例も増えています。 不動産投資が拡大し、空室問題も控えているとなれば、プロパティマネジメントの重要性は高まるばかりです。 プロパティマネジメント業務なくしては、物件の価値維持は不可能だといってもいいでしょう。建物が老朽化すればハード面での品質維持は限界があります。それをカバーするのは、プロパティマネジメントに代表されるソフト面のサービスや施策だともいえます。 不動産賃貸事業において、プロパティマネジメントの手法を駆使し、不動産に価値を与え続ける重要性はますます高まるでしょう。

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