生後間もない赤ちゃんの時期から、
人間の「こころ」と「からだ」がどのように発達していくのか、
脳科学者らの研究から解明が進んでいます。
では、わが子の健やかな成長を願うパパとママは
各年齢でどのような子育てを意識すると良いのでしょうか。
家族の関わり方や、住まい方の工夫のポイントを、
脳科学の専門家である阿部和穂さんに伺いました。
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Part1
子どもの脳の発達には
段階がある -
Part2
子どもの脳の発達段階と
家族の関わり方 -
Part3
子どもの脳の発達に良い
影響を与える、
間取りや
空間デザインのアイデア -
Part4
子育て視点でも魅力的!
大和ハウスの規格住宅・
セミオーダー住宅とは
Part1子どもの脳の発達には段階がある

脳の発達には段階があり、生きる力を育むには、この段階を順番どおりに踏んでいくことが大切とされています。
0~5歳で、睡眠や食欲、体を動かすといった生命維持に関わる領域が育ちます。この段階の脳が育つと、夜も昼も関係なく泣いてミルクをねだる状態から、やがて首が据わり、ハイハイをし始めます。
そこから、決まった時間に睡眠と食事をきちんととれるようになり、認知機能の高まりとともに、感情の喜怒哀楽も表情や声で表現できるようになってきます。
そして、小中学校での教育を含めて、18歳頃までに、言語や思考、体の複雑な運動に関わる領域の発達が、時間をかけて進んでいきます。
このような段階があるため、まずは生命維持に不可欠な最初のステップをきちんと踏むことが大切なのです。
また、“寝る子は育つ”という言葉をよく聞きますが、脳と体の発達のために睡眠が重要なことが科学的に分かってきています。日中はたくさん体を動かす遊びをして、さまざまな体験をして、いい睡眠をとることが、生きていくための土台をつくっていきます。
Part2子どもの脳の発達段階と家族の関わり方

子どもの脳の発達段階に合わせて、家族はどのように働きかけると良いのでしょうか。どんな習い事を選択すると良いか、始める年齢はいつ頃か、気になるパパとママは少なくないでしょう。0~10歳頃の子育てのヒントをまとめました。
生後すぐ~6カ月
発達の特徴
脳は、視覚、聴覚、触覚などの感覚領域から発達します。親子の触れ合いで感覚領域を刺激することが、脳を育てるベースをつくることになるといわれます。最初は音や光に反応するだけだった子どもが、だんだんと体を動かすようになり、ハイハイなどができるようになるのは脳が発達していく順番があるためです。
関わり方
パパとママが抱っこしてスキンシップをとりましょう。ミルクをあげる時に赤ちゃんの目を見て笑顔で話しかけるなど、刺激を与える触れ合いをたくさん持つことが大切です。
生後6カ月~2歳
発達の特徴
親の関心を引き寄せようとして、子どもが興味の対象を指さすようになります。また、言語の獲得に関わる領域が発達することで、少しずつ話ができるようになっていきます。他の人の好みや求めているものを推測できるようになり、絵に描かれたものを言葉にしたり、親に名前を聞いたりすることもあるでしょう。
関わり方
さまざまなものに興味を持ち、集中することで脳が活性化していきますので、興味をより深めるような働きかけをしましょう。おすすめは絵本の読み聞かせです。生後6カ月くらいから、話せなくても言葉の理解ができるようになり、文法も無意識に覚えていきます。寝る前などに絵本を読み聞かせてあげましょう。
2~4歳
発達の特徴
知的好奇心が強くなり、いろいろなことに興味を持ちます。鏡に映った自分が認識できるようになり、自分と他人の区別がついてくるとともに自我が芽生え始め、「自分でやりたい」と主張するようになります。語彙がかなり増えて、2つの単語を組み合わせて使い始めるようになります。
関わり方
子どもが好きなこと・興味を持ったことに触れられる機会を増やしてあげましょう。運動脳といわれる領域は3歳頃に発達し始めるので、楽器やスポーツなどの習い事を始めるのも良いかもしれません。
3~5歳
発達の特徴
運動機能に関する領域が発達します。乳児・幼児に見られる不器用さがだんだんと減っていき、ひもを結ぶ、ハサミで切る、服を着る、歯磨きをするなど、自分でできるようになってきます。
関わり方
体を動かすことで、運動機能だけでなく、言語機能や記憶に関わる領域など、知能全般の発達が促されるといわれます。外でのびのびと遊ばせるなど、たくさん運動をさせるようにしましょう。また、楽器の習い事をさせることで、音だけでなく、言語の聞き取り能力も高まるといわれ、語学力アップにつながることも期待できます。
8~10歳
発達の特徴
言語機能に関する領域がめざましく発達します。大人とあまり変わらない話し方ができるようになり、話す相手によって言葉を使い分けられるようになってきます。また、相手の言葉と表情から気持ちを想像する力や、自分の感情をコントロールする力など、コミュニケーション能力もだんだんと身に付き始めます。
関わり方
子ども扱いせずに、尊重してあげて自立心を育みましょう。甘えたりすることがあっても叱ったりせずに、そのまま受けとめて成長をサポートしてあげましょう。日本語の土台ができたこの時期から外国語を学ぶと、スムーズに習得できるといわれています。また、家事のお手伝いをさせることで、注意力や、段取り良く処理する力なども伸ばせます。
Part3子どもの脳の発達に良い影響を与える、
間取りや空間デザインのアイデア

子どもの誕生や小学校への入学が、家づくりのきっかけになる家族が多いといわれています。どんな間取りや設備のある住まいが、子育てに適しているのでしょうか。間取りや空間デザインのアイデアと、実際の間取り例をご紹介します。
間取りや空間デザインのアイデア
生後すぐ~6カ月
発達の特徴
- 見る、聞く、ぬくもりを感じるなど原始的な感覚が発達
家族の関わり方
- 抱っこや声掛けで親子の愛着を形成・安心できる環境が脳の土台をつくる
間取りや空間デザインのアイデア

①ベビーベッドを主寝室に配置

②リビング横にタタミコーナーやマットスペース

③間接照明や調光機能
生後6カ月~2歳
発達の特徴
- 母国語の獲得に関わる領域が発達
家族の関わり方
- 言葉、表情、しぐさで語りかける・絵本の読み聞かせ
間取りや空間デザインのアイデア

①オープンキッチン

②子どもの目線の高さの絵本棚や、ファミリーライブラリー

③落ち着いた雰囲気の中で絵本の読み聞かせもできるベッドルーム
2~4歳
発達の特徴
- 知的好奇心が発達
家族の関わり方
- 興味のあることに触れさせる・図鑑やパズルで一緒に遊ぶ・問いかけで考えさせる機会をつくる
間取りや空間デザインのアイデア

①壁の一部を黒板・マグネットウォールに

②リビングかつながるウッドデッキや、植栽豊かな庭を設ける
3〜5歳
発達の特徴
- 運動領域がめざましく発達
家族の関わり方
- 外遊びや運動の機会を増やす・有酸素運動で記憶力を高める
間取りや空間デザインのアイデア

①回遊できる動線(行き止まりのない間取り)


②庭に砂場や家庭菜園スペース
8~10歳
発達の特徴
- 言語能力が発達
- 周りの人と自分を比較するなどし、劣等感を抱きやすくなる
家族の関わり方
- 子どもの意見を尊重し、対等な立場で話す
- プライバシーを尊重しつつ、見守る
間取りや空間デザインのアイデア

①家族共用のライブラリー・ワークスペース

②子ども部屋に間仕切りを設置

③家事をシェアする間取りや設備
出典:子育てしやすい住まい
間取りの例

① 子どもの見守りがしやすい・コミュニケーションが取りやすいオープンキッチン
食事の準備や片付けをしながら、ワークスペースやタタミコーナー、リビングにいる子どもの様子を見守れるオープンキッチンなら、親子のコミュニケーションもスムーズです。洗濯スペースと収納スペースの中間にキッチンがあることで、快適な家事動線も実現しています。
② 知的好奇心を育む後押しするワークスペースやタタミコーナー
ワークスペースは、幼児期は絵本を読んだり、学童期は宿題など勉強をしたり、多目的に使えます。分からないことは近くにいるパパとママにすぐ聞けるのがポイントです。タタミコーナーは、お昼寝や、子どもの遊び場、洗濯物をたたむ時にも使えて便利です。
③ 外遊びもできるウッドデッキ
リビングに隣接してウッドデッキを設けることで、夏ははだしでそのまま外に出て、プールや水鉄砲で元気に遊べます。子どもだけでなく家族みんなの第二のリビングとすることができ、自然の光と風の心地よさを感じて開放的に楽しく暮らせます。
Part4子育て視点でも魅力的!
大和ハウスの規格住宅・セミオーダー住宅とは

お伝えしたように、子育てに適した住まいには押さえたいポイントがあります。間取りや動線を一つひとつ検討して自由設計で建てる方法もありますが、時間や手間などを抑えられる規格住宅・セミオーダー住宅を選ぶ子育て世帯が増えています。
前の章でご紹介した「間取りの例」は、大和ハウスの規格住宅・セミオーダー住宅「Smart Made Housing.」で選べる間取りプランの一つです。「60年長期保証」「高耐震」「断熱等級6」「ZEH/長期優良住宅」など性能や品質を大切にしながら、用意された間取りプランから暮らしに合ったものを選ぶことで、家づくりを効率的にしているのが特徴です。コストを抑えた統一坪単価により、間取りプランを選んだ時点で、すぐに価格が分かるので安心して家づくりを進められます。
【60年長期保証(構造耐力上主要な部分・雨水の浸入を防止する部分)】
●引き渡し後、1カ月・1年・2年・5年目、以降5年ごとの無料点検と診断を実施(30年以降の点検は有料となります)。
●初期保証30年。30・45年目の有料メンテナンス工事実施で、15年ごとの保証延長。
●60年以降は、お客さまのご要望により、耐久性能調査(試験)を行い、耐久性能診断書を作成します。また、部位ごとに必要な有料メンテナンス工事の項目と保証年限を提示します。
※詳しくは営業担当者にお尋ねください。
大和ハウスのSmart Made Housing.の魅力とは?
「Smart Made Housing.」では、2,300以上の間取りプランと、プロが厳選した外装・インテリア・住宅設備のパッケージを、選んで組み合わせる家づくりのスタイルが採用されています。選択した間取りプランでそのまま建てる規格住宅だけでなく、自分好みのカスタマイズを行うセミオーダー住宅にも対応しているので、必要に応じて部分的に変更を加えることも可能です。
2300以上ある間取りプランは、大和ハウスの何万件ものデータベースの中から直近の2年で人気のある間取りを厳選したものです。子育てなど生活のしやすさについて考え抜かれたものがそろい、大和ハウスの注文住宅を契約した約半数の方に選ばれるほどの人気になっています。(2024年4~9月現在)
人気の間取りはすべて見放題!
気になる間取りプランは、大和ハウスのホームページで住所や名前など、簡単な情報を登録するだけで見ることができます。子育てのための家づくりを予定している、子どもの脳の発達にプラスになる住まいで暮らしたい、そう考えている方は気軽にチェックしてみてください。無料で請求できるカタログや、住宅展示場のモデルハウスを参考にするのもおすすめです。ぜひ、家族の理想の住まいを実現しましょう。
お話を伺った方
阿部 和穂さん
脳科学と医薬を専門とする研究者。東京大学薬学部卒業、同大学院薬学系研究科修士課程修了。東京大学薬学部助手、米国ソーク研究所博士研究員、星薬科大学講師を経て、現在武蔵野大学薬学部教授。薬学博士。