車椅子生活となり、現在はお住まい近くの老人ホームで生活されているSさま(母)。ご自宅ではライフサポートが必要な三女さまが、ふだんは隣家に住む次女さまのサポートを得て一人で暮らされています。そこで、ご自宅の老朽化を機に、次女さまがSさまや三女さまの介助がしやすいよう、バリアフリーの平屋に建て替えられました。「母が一時帰宅の際、車椅子でも快適に過ごせ、妹もできるだけ自立して生活しやすい家となりました」と次女さまは笑顔で語ります。
妹がなるべく自立して暮らせるようにしたいことや、車椅子の母の状態などを営業担当の中川さんにお話ししたところ、親身に相談に乗ってくださり、信頼感が湧きました。特にご高齢の女性が建てられたお住まいに案内していただき、実際の暮らしを見学して参考にできたことが決め手になりました(次女さま)。
スタッフのみなさんがそれぞれの専門性を生かして、的確なアドバイスをしてくださいました。妹と高齢の母が安心して暮らせる家にしたいと思い、あれもこれもと様々な要望を出しましたが、すべて受け入れてプランに反映していただけました。営業の中川さんご自身、高齢のお義母様と同居されており、高齢者の気持ちを理解されていたこともありがたかったですね(次女さま)。
プランのご提案にあたってはパソコンでイメージパースを描くなど、わかりやすい資料をご用意し、過去に手がけた実例も見ていただいてご説明しました。バリアフリー住宅のお手本のようなお住まいが完成し、私自身にとっても今後に活かせる良い経験となりました。お引き渡しの時、Sさまが車椅子で実際に家の中を快適に移動されているお姿を拝見して、担当した喜びと達成感を感じました。
Sさまが車椅子で出入りしやすいように、道路から玄関入り口までを緩勾配のスロープにし、玄関扉も開口が広く取れる3枚引き戸を採用しました。また、トイレは車椅子が回れるように広めに取り、洗面化粧台は車椅子で使えるタイプを選んでいます。三女さまの暮らしにも配慮し、浴室内の物干しの高さやクローゼット内のハンガーパイプの高さなど、三女さまが使いやすいよう、身長に合わせて低く取り付けています。また、新しい間取りに戸惑われることがないよう、LDKを中心に、全ての場所にアクセスできるわかりやすい生活動線にしています。
明るい床色にダークな建具を合わせて落ち着いた雰囲気を演出しつつ、和室は襖や障子に桜のデザインを取り入れてやさしい色合いでコーディネートしました。また、インテリアに合わせて家具もご提案。ダイニングテーブルは車椅子での出入りがしやすいように、脚が邪魔にならない二本脚のタイプに。また、椅子は三女さまがスムーズに立ったり座ったりできるよう、あえて肘掛けのないタイプを選びました。
隣家にお二人の生活をサポートされている次女さまがお住まいなので、現場で疑問が湧いたらすぐにご連絡をして確かめていただくなど、きめ細かな対応を心がけました。施工で特に配慮したのは外のスロープから玄関ホールのタイル土間までの滑らかな繋がりです。左官職人に綿密に指示して、タイル土間になだらかな勾配をつけ、さらに上がり框との段差もなくして、車椅子でスムーズに出入りできるようにしました。
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