将来、車椅子生活を余儀なくされるお子さまが少しでも快適に暮らせるようにと、土地探しから家づくりを始められたK様ご夫妻。ダイワハウスでは支店での対応のほか、奈良県の総合技術研究所からスタッフを派遣し、Kさまご家族の家づくりをサポートしました。「家の中に段差がなく、動線も良いのでとても快適に暮らせています」とお話のご夫妻にお話を伺いました。
車椅子の使用を想定し、スロープを設置できるように広めのスペースを確保した玄関土間。「1センチ単位で広くしてくれました」
リビングと子ども部屋を隣接させて開放的な空間に。廊下を極力なくした無駄のない間取りとなっています。キッチン横には蓄熱暖房機を設置。暖房の上は収納になっています
吊り戸棚の無い開放的なキッチン。車椅子に座ったまま食事ができるようにキッチンカウンターを設置。カウンター下の壁に傷が付きにくいようにキックプレートが全面に使用されています
暖房横のわずかなスペースに収納を設置。「収納を増やし、極力無駄なスペースをなくした家づくりをしてくれました」
車椅子の移動で傷が付きやすそうな場所には、不燃化粧板を使ったキックプレートが貼られているのもKさま邸の家づくりのポイント。家の傷みを防ぎ、車椅子での移動もスムーズに
リビングとの間仕切りには3枚引き戸を採用。戸を開くことで子ども部屋全体が見渡せる設計に。「引き戸が天井まであることで部屋がより広く感じますね」とKさま
子ども部屋、トイレ、洗面、浴室を一直線に配置して移動距離を短くするように配慮。将来介護部屋になることも考慮し、学習机の右横には給水・排水管の先行配管をしています。タタミスペースは「部屋で寝転がりたい」という息子さまのご希望を叶えたものです
主寝室のウォークインクローゼットは、プライベートな空間で他人が入らないこと、扉がないと部屋が広く感じるという理由からあえて扉を付けませんでした。その結果コストダウンにもつながったそうです
トイレは、よろけたときに体を支えやすいように、あえて狭くしています。両側に扉を設けて2方向からアプローチできるため介助者が入りやすくなっています
浴室は介助者も一緒に入ることを考慮して、広いスペースを確保。1620サイズと大きめにしています。3枚引き戸を用い、出入りもしやすくしています
平屋ということもあり、収納スペースを確保するためにロフトを設置。季節の物、家族の想い出の品、すぐに使わない物などをしまえる便利なスペースです
ダイワハウスでは、各「商品カタログ」や「二世帯住宅」「賃貸併用住宅」「ペット対応住宅」などテーマにあわせたカタログ、またテーマ別の建築実例集もプレゼントしております。 ※お申込み1回につき、それぞれ3冊までお選びいただけます。
工事中は「現場にどんどん足を運んでください」とヘルメットを3ついただきました。勤務先が近いので昼休みなどを利用してよく見学に行ったのですが、現場に行くと作業をされている方がいろいろな情報をくださるんです。大工さんのアドバイスでロフトの壁の高さを変更するなど、現場に足を運んで良かったことも多々ありました。障がいの程度によって提案してくれたことにも満足していますし、研究所に専門のスタッフがいるということも、とても心強く感じました。子ども部屋のボードを打たせてくれたことも良い想い出です。たいへんな家づくりに根気よく付き合ってくれたことに感謝しています。
営業担当/藤瀬 貴博
高低差のある土地での建て替え、または別の場所への住み替えを3年ほど前から考えておられたKさまご夫妻。元の土地は玄関から道路への行き来がたいへんなこともあり、当社の分譲地をおすすめしました。長いお付き合いとなったことから、お子さまの体の状態をはじめKさまご家族の事情についてもかなり詳しく教えていただいていたこともあり、より一層真剣に取り組ませていただきました。施設や、病院などに行かれたことも多く、Kさまはバリアフリーの家づくりについてもよくご存じで「こういうのはどうですか」などと、ご提案いただくことも多かったですね。間取りや動線以外でも、資金面のご提案やアドバイス、また平屋のメリットやデメリットをお伝えしながら一緒に家づくりをさせていただきました。
設計担当/星山 司
当社の設計担当で平屋に住んでいる者がいるので見学していただき、平屋とロフトの小屋裏収納をご提案させていただきました。家づくりでは引き戸を多くするなど、車椅子でも移動しやすいように配慮しました。また車椅子の移動で傷が付きやすそうな部分には化粧不燃板を用いたキックプレートを貼り、家が傷みにくいように工夫しています。お子さまの部屋はリビングから見えるように設計。将来の介護部屋になることも考え、水道の先行配管を行いました。デッキはリビングからすぐに出入りできるようにして外部サービスを受けやすくしています。研究所のスタッフにも協力してもらいながら、暮らしやすい家をご提案させていただきました。
総合技術研究所/高田 昌太
当社の設計事例をご覧いただき、キックプレートなど数々のご提案をさせていただきました。Kさま邸の家づくりでは、トイレの大きさ、スロープの勾配、水回りの大きさ、扉の開口寸法などに配慮しました。今必要なものと将来必要なものを考え、長いスパンを見据えたご提案をさせていただきました。天井走行リフト設置の可能性も考慮して、子ども部屋、トイレ、洗面、浴室を一直線に配置しています。