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被災地に、一刻も早い住まいの提供を目指して
伊勢湾台風時のパイプハウス仮設住宅
創業以来、建築の工業化を推進する大和ハウス工業。創業商品である「パイプハウス」は、その名の通り鉄パイプ(鋼管) でつくられた仮設建築。そうしたルーツを持つ企業として、応急仮設住宅は当社だけでなく大和ハウスグループとして脈々と取り組んできたテーマでもある。「儲かるからではなく、世の中の役に立つからやる」という創業者の想いを受け継ぎ、被災された方にいち早く住まいをご提供する。何にも勝る優先事項として、今日まで取り組んできた分野のひとつだ。2018年に始まった今回のプロジェクトは、当社と熊本大学、大和リース株式会社との3者共同研究により、BIM※1(Building Information Modeling)を活用して供給プロセス全体の高速化・高品質化を目指す挑戦。従来、2次元のCAD※2図面で行っていた配置計画を3次元モデル(BIM)へと転換することによって、災害発生時の用地選定や配置検討の大幅な時間短縮の実現が期待できる。
これまで一般的だったCADは、言わば線と文字だけを使って図面をつくっていくもの。ところが、何か変更が発生した場合には、ひとつひとつ描き直すロスタイムが発生する。一方BIMを使用することで、変更が生じた際にも3Dモデルを移動するだけとなり、作業スピードが飛躍的に向上する。そもそものベース案をつくる際にも、敷地に対して複数の用途、サイズの建物をどのように配置するのが適切か自動で算出する自動配置プログラムによって初期案の提示が早くなり、3Dモデルでの提示が可能に。行政の方もイメージがしやすくなることで、打ち合わせの回数も少なくなり、合意決定のプロセス短縮への貢献が期待できる。
※1 BIM:建物の形状情報を3Dで可視化し、そこに部材の仕様や管理情報といった属性データを内蔵できるツール
※2 CAD:手描きの作図や手作業による製図技術をデジタルファーストのプロセスに置き換え、設計図書や技術図書の作成に伴う手作業での作図を自動化することができるツール




